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ミュージカル

The Shows Must Go On「キャッツ」

  2005catsアンドリュー・ロイド・ウェバーが、ショービジネスへのチャリティを兼ねて、The Shows Must Go OnというYouTubeチャンネルで毎週末48時間限定で配信しているミュージカル作品、今回は「キャッツ」です。配信されたプロダクションは、1998年にVHSで発売された作品(現在DVDとBDが発売中)で、劇場版を2時間強に、といっても休憩なしなので若干だと思いますが縮めて撮影されたものです。

  2月に映画版「キャッツ」でキャッツも面白いと思ったところだったので、とても楽しめました。音楽がいいのは言うまでもないですが、改めて見ると、本当に凄いメイクと衣装。猫なのに個性的でしかも美しく見えますし、出演者の滑らかな動きとすばらしいスタイル、訓練されたダンス。キャラクターもちゃんと区別がつくようになったので、その役に合った俳優の演技もおもしろいです。

なんといっても、グリザベラがロンドン初演のオリジナルキャスト、エレイン・ペイジ。エビータのオリジナル・キャストなど、数々の主役を演じてウエストエンドのファーストレディと言われた方が何ともいえない深い表情で「Memory」を歌い上げます。映画版のもやもやが晴れるスッキリした歌。そして、ガスのサー・ジョン・ミルズ、この人タダ者じゃないと思ったら、このとき90歳前だった名優ですね。デュトロノミ―もすごい迫力で歌うまいと思ったら、ブロードウェイのオリジナルキャストのケン・ペイジ、この人は逆にこの頃まだ43歳くらいなんですよ、何たる年齢不詳の貫禄。

ラム・タム・タガ―、ジェニエニドッツ、スキンブルシャンクス、マキャヴィティ、ミストフェリーズ、などなどみな個性的。映画版で新入りとして主役だった白猫ヴィクトリアもいて、セクシーな役どころ。やっぱりキャッツって、回数重ねて、それぞれの見せ場を待ってました、と楽しむ演目だったんですね。横浜のキャッツシアター、もっと通えばよかったな。

ということで、さっそくDVDを買ってしまいました。

 

 

 

 

 

ミュージカル「アナスタシア」@シアターオーブ

  2003_20200322225501ミュージカル「アナスタシア」です。ロシア最後の皇帝ニコライ2世の皇女で、ロシア革命で皇帝一家が殺されたのち、実は生きていたとアナスタシアを名乗る女性が多数現れたという事実をもとにしたアニメ映画(1997年、20世紀FOX)を原作とするミュージカルで、ブロードウェイでは、2017年3月から2019年3月まで上演されています。

トニー賞は、助演女優賞(マリア皇太后)と、衣装のみのノミネート。うーむ、やはりこのような時代劇は評価されにくいのでしょうか。でも日本ではこういう素材は受け入れられやすいし、キャラクターも生き生きしていて、楽しめました。脚本のテレンス・マクナリーの過去の作品には「蜘蛛女のキス」、「フル・モンティ」、「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」があって、なるほど、好きなタイプ(その後、マクナリー氏が新型コロナウィルス肺炎で亡くなったというニュースが入ってきました。ご高齢ですが、お元気だったようで、何と残念な)。

ロシア革命後の物騒なペテルブルク、詐欺師のディミトリ(内海啓貴)とヴラド(石川禅)は、パリに逃れたマリア皇太后(麻美れい)のもとに、町の少女を皇女アナスタシアに仕立てて連れて行こうと、道路掃除をしていた孤児のアーニャ(葵わかな)をみつけます。アーニャはアナスタシアの情報を教え込まれるうちに、徐々にアナスタシアの記憶を取り戻していきます。皇帝一家に手を下した元警備兵の父を持つボリシェビキの将官グレブ(山本耕史)は、本物のアナスタシアならば殺せとの命を受け、パリに彼女を追っていきます。偽物ばかりに会ううちに希望を失っていた皇太后を、ヴラドの元恋人伯爵夫人リリー(堀内敬子)の活躍もあってアーニャは皇太后に会い、アナスタシアと認められます…。

映像をうまく使ったスピーディな舞台展開で、宮廷の回想シーンは華やかなアンサンブル。曲もよくて、役に合ったキャスティングと、久しぶりの王道ミュージカルで楽しめました。

ダブル、トリプルキャストのうち、当然優先するのは山本耕史(と石川禅)!やっぱり最高でした。山本耕史のグレブ役は、映画には登場しないミュージカルオリジナルの役で、ブロードウェイでは、ラミン・カリムルーが演じていたということで、いったいどんな?と思っていたら、わりと最初から登場、出番も多く、アーニャに好意を抱きながら、暗殺を命ぜられる、せつない立場の軍人で、手っ取り早くいうとレミゼのジャベールですよ。鍛えたバランスのいい身体には軍服がよく似合い、びしっとしたセリフと動き、繊細な演技、スコーンと気持ちのよい発声の歌!主役じゃないけど、彼が出演した意味がよくわかるお役でした。

そして贔屓の石川禅も、アクの強い、でもどこか人のよさそうな詐欺師という彼に合った楽しい役で、アーニャ、ディミトリと3人の場面が多く、2幕ではリリーとのたっぷりしたデュエットもあって、いつも禅ちゃんにもっと活躍してほしいと思っている私としては大満足。

ステキだったのは麻美れい。ピンと伸びた背筋の長身の皇太后の姿は、まさにディグニティ!そして、リリーの堀内敬子もよかった。パレードのときはやや優等生的な感じがしたんですが、この役ではハジけていて、彼女の持つ明るさが、2幕を盛り上げていました。

葵わかなはミュージカルで見るのは初めてでしたが、歌声がきれいで、セリフも安定感があってよかったです。内海くんもさわやかな好青年。ハッピーエンドが気持ちよかったです。

2月後半から、お芝居は軒並み中止。このアナスタシアを見られたのは本当にラッキーでした。

歌舞伎などは、初日が延びに延びて、結局3月は上演できず、四代目の南座オグリも、七之助の桜姫も、仁左衛門さんの新薄雪物語も見られませんでした。チケットが買えて、時間をやりくりすれば好きな芝居が見られるということはなんて幸せなことだったんでしょう。世界と今の状況を見れば、ライブができないのはやむをえないとして、役者さん、音楽、舞台スタッフの皆さんはどんな思いでいらっしゃるか、胸が痛みます。どうか、舞台芸術が致命的な状況になる前に、何とかなりますように。

 

 

 

CHESS THE MUSICAL @国際フォーラム

   2002hessラミン・カリムルーとサマンサ・バークスが、あのCHESSを、フルミュージカルでやるということで行ってきました。私、CHESS の曲大好きなんです。今まで触れたバージョンは3つ。

2008年ロンドンアルバートホールのコンサートバージョン(DVD・CD)  
Chess in Concert(その1)―Chessというミュージカルについて
Chess in Concert(その2)― あらすじとキャスト
Chess in Concert(その4)――曲の紹介

2012年の青山劇場コンサートバージョンと、 2015年のプレイハウスミュージカルバージョン も観ています。

今回のミュージカル版は、2008年ロンドン版から、1幕の記者会見の前の曲や、バレエ、グローバルTVのウォルター、2幕でフレディがアタトリーを助ける場面をカットしたくらいで曲順はほぼ同じ、アレンジも近かったので、ロンドン版が好きな私は一番すんなり見られました。

そして、もう一つロンドン版との大きなちがいは、Pity the Child が、1幕で歌われることです。日本版では、せっかくのフレディの見せ場が1幕で終わっちゃうのはと残念に思ったんですが、今回、冒頭がバッサリカットされて、フレディのいいところが全くないので、早めにこの曲を出しておくのもやむをえないかなと思いました。そして、その方が、アナトリーが際立つので、このカンパニーでは正解なんだろうと思いました。

セットは映像を使ったりしてシンプルなんですが、アンサンブルが大活躍。歌はもちろん、キビキビしたダンス、フォーメーション、チェスの試合の表現等、この舞台の演出が振付家でもあるニック・ウィンストンの力量でしょう。出演者たちもすばらしかったです。

アービターの佐藤隆紀も健闘していましたが、日本キャストでよかったのが、モロコフの増原英也。うまいと思ったら二期会のオペラ歌手の方ですよ。バリトンといいつつ、低音が響いて癖のあるモロコフの歌を歌いきってました。エリアンナ、アンサンブルでいつもうまいと思ってた方ですが、今回スべトラナという大役。なかなか演技の方が難しかったように見えました。

さて、アナトリーのラミン・カリムル―。ロンドン版のジョシュ・グローバンと比べると、感情の起伏が激しく、歌も情熱的。空気を自分に持っていくオーラが、ああ、ラミン! とくに1幕最後のAnthemは、今、充実した俳優人生を送っている彼が、祖国イランに対してどんな思いを抱いているんだろうと重ね合わせるともう、胸がいっぱいでした。

フローレンスのサマンサ・バークス。キャストの中でも難曲が数多いですが、すばらしかったです。声質も歌い方もロンドン版のイディナ・メンゼルに似ていて、好みでした。2幕の最初の方のYou and Iは、アナトリーとの美しいデュエットですが、すごく二人が仲よさそうで、ほんとに笑っちゃったりしていました。

フレディのルーク・ウォルシュ。高いきれいな声で歌はよかったですが、ラミンと比較すると若くてまっすぐすぎてバランス的にはもうちょっとがんばってほしかったかも。そして、Pity the Childは歌い上げてほしかったのに、アクション多すぎで声が揺れて残念でした。

しかしこの曲は素晴らしい作品ですが、お話はやはり共感しがたいし、ストーリー自体の説得性とか、さらにチェスと冷戦を通してちゃんと今の観客に訴えるものがあるかと言われると、難しい素材を選んだものだと思うのですが、やっぱり個々の歌の中でのドラマ性や盛り上がりがよくって、うまい人で全編を見られて、ほんとによかったです。これ以上のCHESSを見る日はもうない気がします。

映画「キャッツ」

2002cats  映画版「キャッツ」です。事前にあまりにも評判が悪くてですね、気持ち悪いとかやっちまったとかホラーとか。ミュージカルファンとして見るつもりでしたが、ミュージカルのキャッツも劇団四季で1度しか見ていないけどよく話がわからなかったし、海賊船の回想シーンダサかったしなあ、なんて思っていたんですよ。ロイド・ウェバ―の音楽がよいのは別として。

いやいや、私的には、ミュージカル映画としてなかなかの傑作で、とても楽しめました。舞台版ではつかめなかったお話もよくわかったし、名前だけは何となく覚えていたキャラクターの個性(公式のキャラクターページのビジュアルを見よ)も際立っていて、魅力的。ロンドンの街や室内のセットと、猫のコスチュームと猫っぽさダンスが合ってました。こういう世界観がきっちり貫かれている作品好き。前述の海賊船もへんな再現シーンではなかったし。

さまざまな姿の猫たちにも、かわいいネズミにも違和感がないのは、歌舞伎でどんなにスゴイ化粧や衣装でもその奥の美や芝居を見るのに慣れてるからでしょうか。狐忠信とか、獅子の精とかもかわいいと思ってみてますから!舞台を1回しか見ていないので、映画で変更されたところに抵抗がなかったせいもあるかもしれません。

役者がいいんですよ!主役的な新入りのヴィクトリアのフランチェスカ・ヘイワードは、ロイヤル・バレエ団のプリンシパル!さすがのバレエなんですが、大きな目が愛らしくて、広瀬すず的なアイドルっぽいかわいさ。ずっとなんてかわいいの、と見惚れてました。ルックスでいうと、兄貴分として世話を焼いてくれるマンカストラップ(ロビー・フェアチャイルド―ニューヨーク・シティ・バレエ団の元プリンシパルで「パリのアメリカ人」でジェリーを演じたそうです)、ミストフェリーズ(ローリー・デヴィッドソン)は、クレジットは小さいですが、新鮮でとってもよかったです。

ベテランでは、デュトロミーのジュディ・デンチが、エリザベス女王のような威厳のある演技。そして往年のスター、ガスがなんとサー・イアン・マッケランで何とも味わい深い演技と歌を披露しています。二人は体がCGでなく、実際の衣装というのもよかった。

後半バーンと出てきて、マキャヴィティを迫力満点で歌うボンバルリーナのティラー・スウィフトももちろん最高でした。

やや不満だったのが、グリザベラが終始泣いていて、前半も、最後の方でも「メモリー」の声が震えていたこと。お芝居としてはいいのかもしれませんが、せっかくミュージカルなんだから、皆がわくわく待っているショーストッピングナンバーは、最後びしっと歌い上げてほしかったな。「ドリーム・ガールズ」でエフィを演じていたジェニファー・ハドソンだったのでほんと残念でした。

この映画、「レ・ミゼラブル」と同じトム・フーパー監督なので、ミュージカル映画としての完成度は高いにしても、たぶんサウンドトラック買ったら、やっぱり舞台版のCDの方がよかった、ってなるのではと思います。

万葉集ミュージカル「令和にそよぐ風~ 若き歌詠みの物語」

202001  あけましておめでとうございます。今年も楽しく観劇できたらいいなと思っています。よろしくお願いいたします。

さて、今年の初観劇は、昨年と同じく、国際フォーラムの「CUTURE FEST」のイベント、万葉集ミュージカルと銘打った「令和にそよぐ風」です。昨年の「すめらみことの物語」は、猿之助主演でしたが、今年の「令和にそよぐ風」は、山本耕史主演ですよ。私のための企画?(笑) 会場でもらったチラシは、左と配置は同じですが、耕史は前を向いていました。

昨年と同じB7ホールですが、今回はステージの横から見る席はなくて普通のホールのしつらえ。12列は最後列、センターブロックでした。

お話は、歌詠みを志す青年(染五郎)が、万葉の世界に誘われ、中大兄皇子(新納慎也)、額田王(夢咲ねね)、大海人皇子(山本耕史)、山辺赤人(尾上菊之丞)と出会います。といってもストーリーはほとんどなく、万葉の歌のほかは、歌、舞、染五郎の勧進帳の読み上げ、山本耕史のバンド演奏…と何でもあり。演者も実力者ばかり(菊之丞さんも普通に歌うま!)なうえ、演奏も邦楽は藤舎貴生さん、バンドは大貫祐一郎さん中心で心地よいコラボ。

AStageの記事のセットリストによると、歌はオリジナルが多かったんですが、宝塚の「あかねさす紫の花」から2曲、「Hedwig and the Angry Inch」から「Origin of Love」と「Midnight Radio」、そしてRENTの「What You Own」

ヘドウィグは耕史が英語で(以前彼が上演したときも歌は全編英語だった)、RENTに至っては、マークのマフラーと黒ぶち眼鏡をかけた耕史と新納のデュエットですよ。万葉集がテーマなのに、何が何だかじゃありませんか。ヘドウィグもいい詞だと思うんだけど、その場ではあまり聞き取れなかったし、What You Ownは日本語でしたが(初めて聞いた)、サビが「Living in America~」ですもんね。私としてはこんな場で聞けてほんとにうれしかったですし、よく考えたらドラムもベースも(ギターはある)生で聞くのは初めてで、貴重な機会でした。

そして、染五郎くんの台詞がしっかりしているのに驚き!万葉集の歌は、古今集などとくらべても今と言葉がだいぶちがうので、難しかったと思うんですが、染五郎君のことばはすうっと入ってきました。みたに歌舞伎から半年、あの芝居で本当にうまくなったんだなと感慨。

そして勧進帳!力強く迫力ある声に、鳥肌が立ちました。短いものでしたが、彼の思い入れというか気迫がすごかった。地声はもしかしたらずっといろいろ言われてきたお父さんよりもいいかもしれません。

ということで、今年の謎舞台(!)も、新年早々、楽しませていただきました。

SPICEの詳しい観劇レポート(写真多数)

2019年私的ミュージカル&演劇・歌舞伎ベスト10!

201912best10  恒例の年間ベスト10です。ミュージカル、ストレートプレイ、歌舞伎の3つに分けて発表します。

例によって、私が個人的にその舞台で得た感動と、もしもう1回見るならどちらを見るか、といった趣旨のランキングで、作品自体の優劣ではありませんので緩くみてください。日によっても変わるし、見た座席(や周囲の雰囲気)の良し悪しの影響もあります。

タイトルをクリックすると、このブログの記事にとびます。すでに当ブログの記事紹介コンテンツになっててすいません。

 

(前年までのリンク) 

2009年的ミュージカルベスト10!
2010年私的エンタメベスト10!
2011年私的演劇&コンサートベスト10!
2012年私的演劇等ベスト10! 
2013年私的ミュージカル&演劇その他ベスト10!
2014年私的ミュージカル&演劇その他ベスト10!
2015年私的ミュージカル&演劇その他ベスト10!
2016年私的ミュージカル&演劇その他ベスト10!
2017年私的ミュージカル&演劇・歌舞伎ベスト10!
2018年私的ミュージカル&演劇・歌舞伎ベスト10!(その1ミュージカル・その他編) 
(その2歌舞伎その他編) 

【ミュージカル】

今年は、見損なった舞台が多く(主なものだけでも、王様と私、ジーザスクライストスーパースター、ラ・マンチャの男、キンキーブーツ、レミゼ、エリザ、怪人と探偵等)、地味なリスト(ごめんなさい)。私的には、3位以下はほとんど差がありません。

1.愛のレキシアター ざ・びぎにんぐ・おぶ・らぶ

圧倒的1位。山本耕史はじめキャストもレキシの曲もコメディとしての楽しさも観客のノリ具合もサイコーでした。

2.ペテン師と詐欺師

山田孝之、石丸幹二と女優たちの、楽しい福田雄一ミュージカル。アンサンブル、ダンスもよかった。

3.ラブ・ネバー・ダイ

ストーリー以外は秀逸。平原綾香の歌を堪能。

4.宝塚花組 カサノヴァ

これで宝塚の明日海りおの見納め。作品ごとに違う顔を見せてくれて、大好きでした。柚香光もすごくよかった。

5.ナターシャ・ピエール・アンド・ザ・グレート・コメット・オブ・1812

いろんな面で力作でキャストもそろっていたんですがね…ちょっと惜しかった。

6.ライムライト

キャストもよく、ハートウォーミングな佳作。

7.虹のかけら~もうひとりのジュディ

戸田恵子さんに宛てた三谷さんのしゃれた一人芝居ミュージカル。

8.宝塚雪組 ファントム

望海風斗が歌い切った切ないファントム。

9.パリのアメリカ人

バレエなダンスを堪能。

10.銀河鉄道999 さよならメーテル~僕の永遠

宝塚宙組 追憶のバルセロナ・NICE GUY
笑う男
宝塚月組 夢限夢想・クルンテープ 天使の都
世界は一人

【ストレートプレイ】

初の野外劇場体験を始め、心に残る作品が多い年でした。

1.キネマと恋人

今年もケラリーノ・サンドロヴィッチさんが1位でした。映像と芝居の絶妙なコンビネーション、はまりすぎている役者の演技とほろ苦くも温かなストーリー、感服しました。

2.LIFELIFELIFE~人生の3つのバージョン

ケラさんにしては短い90分でぎゅっとつまったトリッキーな翻訳もの。稲垣吾郎ちゃんも好演。

3.Q~A Night of theKabuki

クィーンの「オペラ座の夜」をモチーフに、といいつつ、完全にいつものNODAワールド。上川隆也がかっこよかった。

4.海辺のカフカ

蜷川さんの遺作として知られる村上春樹原作の芝居。寺島しのぶ、木場勝巳が名演。

5.天守物語

初めての野外劇場での、芝居の外延が自然にとけあった、神話の世界の実現のような、宮城總の名作体験でした。

6.プラトーノフ

森新太郎演出、藤原竜也(初見)主演の、緻密なチェーホフ。

7.劇団かもめんたる 宇宙人はクラゲが嫌い

岩崎う大の脚本、演技がとてもよかった。

8.笑う門には福来たる ~女興行師吉本せい~

藤山直美の女性一代記もの。

9.詩楽劇すめらみことの物語~宙舞飾夢幻

見る前から「謎舞台」と言われていた各ジャンルからのコラボ舞台。お正月から四代目を間近で見られてよかった。

10.リア王

演劇界のレジェンド鈴木忠志氏の名作。

暗くなるまで待って

鳳希かなめが熱演。

ピカソとアインシュタイン
人形の家 Part2
下町ダニーローズ  不幸の正義の味方
木ノ下歌舞伎摂州合邦辻

【歌舞伎】

今年も歌舞伎は一番たくさん行きました。既に猿之助沼にどっぷり浸かっていますので、順位については、大目に見てください。今年は完全復活と思うほど大活躍してくれたのがうれしい! 例によって、個別の演目というよりも、その日の満足度という観点で選んでいます。上位ではないですが、初めて初春浅草歌舞伎に行って楽しかったです。ナウシカ見たかったな。

1.四月大歌舞伎「実盛物語」「黒塚」「二人夕霧」

黒塚、猿之助が大怪我からこの演目ができるまでに回復したというにとどまらず、場面毎の見せ場が変化に富み何度見ても素晴らしかったし、地方の皆さんも94歳の中島靖子さんが何日か筝を演奏なさるなど、特別な演目。そして仁左衛門、歌六、まほろんの実盛物語。

2.六月大歌舞伎「月光露針路日本 風雲児たち」

幸四郎を中心に出演者全てが生き生きと三谷歌舞伎の世界を作り出していた作品。幸四郎、猿之助、愛之助のがっちり共演だけでもうれしかったです。

3.スーパー歌舞伎Ⅱ「新版 オグリ」猿之助

スーパー歌舞伎Ⅱとしては第3作のリメイクもの。ビジュアルも凝っていて、久しぶりにオーラ全開の猿之助を見ました。ナウシカと比べて…な座組を実力ある現代劇役者で補ってがんばった!

4.三月大歌舞伎「盛綱陣屋」「雷船頭」「弁天娘女男白浪」猿之助

音羽屋と比べたらまだまだかもしれないけど、猿之助ー幸四郎の弁天力丸ワクワクしました。仁左衛門さん、秀太郎さんほか役者がそろって勘太郎・真秀も出ていた盛綱陣屋、wキャストどちらも楽しかった雷船頭と充実。

5.「盛綱陣屋」「蝙蝠の安さん」

チャップリン「街の灯」を完全歌舞伎化した幸四郎さんに拍手!盛綱陣屋も白鸚さん、吉弥さん、幸一郎くんとよかったです。

6.團菊祭五月大歌舞伎「鶴寿千載」「絵本牛若丸」「京鹿子娘道成寺」「曽我綉俠御所染 御所五郎蔵」

菊之助の娘道成寺、舞台から美がこぼれ出るようで堪能しました。丑之助襲名の牛若丸も贅沢な配役で楽しかったし、御所五郎蔵もよかったです。

7.三月大歌舞伎「女鳴神」「傀儡師」「傾城反魂香」

白鸚さん吃又と猿之助おとくの傾城反魂香、三代猿之助四十八選の「高島館」「竹藪」がついていたのも面白かった。

8.「積恋雪関扉」(国立劇場アフター7)

菊之助と梅枝の関扉のみを仕事帰りに割安で見られたアフター7.小劇場に美しい二人の歌舞伎の精。また見たいと切に思う演目でした。

9.八月納涼歌舞伎「東海道中膝栗毛」

早変わりが楽しかった若手役者勢揃いの夏祭り。コンプリートBOX出してくれないかな。

10.壽初春大歌舞伎「舌出三番叟」「吉例寿曽我」「廓文章吉田屋」「一条大蔵卿」

お正月らしく盛沢山、幸四郎、七之助の吉田屋が、秀太郎さんまでついててとても楽しかった。白鸚さんの大蔵卿もまたちがった味わいで、豪華配役もよかったです。

11.四月大歌舞伎「平成代名残絵巻」「新版歌祭文 座摩社 野崎村」「寿栄藤末廣 鶴亀」「御存鈴ヶ森」

初めて見た念願の野崎村と御存鈴ヶ森。猿之助きれいな次期女帝風だった鶴亀。

12.松竹大歌舞伎巡業「口上」「引窓」「かさね」

念願の幸四郎・猿之助のかさね。

13.壽初春大歌舞伎「絵本太功記」「勢獅子」「松竹梅湯島掛額」

吉右衛門さんと東蔵さんの絵本太功記、猿之助紅長、七之助のお七の人形振りもすごくよかった。

14.十一月吉例顔見世大歌舞伎「研辰の討たれ」「関三奴」「髪結新三」

幸四郎、彦亀兄弟のオリジナル研辰、菊五郎劇団の髪結新三。

15.秀山祭九月大歌舞伎「極付幡随院長兵衛」「お祭り」「伊賀越道中双六 沼津」

幸四郎長兵衛、吉右衛門・歌六・雀右衛門の沼津。

16.二月大歌舞伎「すし屋」「暗闇の丑松」「団子売」

松緑のすし屋、ちょっと悲しい話だけど舞台装置と橘太郎さん大活躍の暗闇の丑松。

17.新春浅草歌舞伎第1部「戻駕色相肩」「義賢最期」「芋掘長者」

松也と隼人の美しかった義賢最期。後に莟玉襲名披露でも演じた梅丸の戻駕。

18.二月大歌舞伎「熊谷陣屋」「當年祝春駒」「名月八幡祭」

吉右衛門さんと役者の揃った熊谷陣屋。ニザ玉に挑んだ松緑新助の名月八幡祭。

19.團菊祭五月大歌舞伎「寿曽我対面」「勧進帳」「め組の喧嘩」

これぞ團菊祭、な海老蔵勧進帳と菊五郎劇団のめ組。亀三郎がよかった。

20.オフシアター歌舞伎「女殺油地獄」

プロレスのリングを見るようなオフシアターでの獅童、壱太郎の油地獄。

新春浅草歌舞伎第2部「寿曽我対面」「番町皿屋敷」「乗合船恵方萬歳」
六月大歌舞伎「寿式三番叟」「女車引」「梶原平三誉石切」「恋飛脚大和往来 封印切」
国立劇場「通し狂言 姫路城音菊礎石」
八月納涼歌舞伎「伽羅先代萩」「闇梅百物語」
七月大歌舞伎「通し狂言 星合世十三團 成田千本桜』
八月納涼歌舞伎「新版 雪之丞変化」

【映画、ドラマその他】

上記以外では、落語・講談で松之丞3回、志の輔1回! 文楽は1回でしたが、「阿古屋」には演奏と人形に、歌舞伎と違った感動がありました。

映画は、けっこうバラエティに富んだ力作を見られたと思います。舞台は見られなかったケン・ワタナベの「the King and I」、見られてよかったなあ。作品としては、「ロケットマン」「ジョーカー」、そして「アナと雪の女王2」ではまたイディナの歌を聞けました。シネマ歌舞伎「桜の森の満開の下」、「女殺油地獄」松竹ブロードウェイシネマ「She Loves Meもよかったです。

ドラマは、何といっても1年を通して「いだてん」を真剣に見てました。テーマも役者もストーリーも映像もみんなよかった。ほんとにオリンピックについて考えさせてもらったです。あとは、「きのう何食べた?」「凪のお暇」「怪談 牡丹燈籠」「抱かれたい12人の女たち」。最後「グランメゾン東京」も楽しく見てました。

【ブログアクセス年間ランキング】

現時点の年間アクセスランキングです。劇場データベースはよく使っていただいていますね。なぜか「プライド」も安定した人気です。「ラ・マンチャの男」、「ビッグ・フィッシュ」は前の記事なんですが、再演されたからですね。

1.劇場データベース!(座席表付き)
2.カテゴリ:四代目市川猿之助
3.カテゴリ:歌舞伎
4.一条ゆかり「プライド」-(付)名セリフ集
5.「ラ・マンチャの男」@帝国劇場
6.六月大歌舞伎「月光露針路日本 風雲児たち」
7.四月大歌舞伎「黒塚」「二人夕霧」幕見(追記あり)
8.シネマ歌舞伎「野田版 研辰の討たれ」
9.「笑う男」@日生劇場
10.スーパー歌舞伎Ⅱ「新版 オグリ」(隼人オグリ)
11.劇団四季「パリのアメリカ人」@シアターオーブ
12.2018年私的ミュージカル・演劇&歌舞伎ベスト10!(その1・ミュージカル・ストレートプレイ編)
13.カテゴリ:劇場データベース
14.八月納涼歌舞伎「東海道中膝栗毛」
15.七月大歌舞伎「通し狂言 星合世十三團 成田千本桜」
16.三月大歌舞伎「弁天娘女男白浪」幕見<2回目追記あり>
17.カテゴリ:ミュージカル
18.十二月大歌舞伎「壇浦兜軍記 阿古屋」「あんまと泥棒」「傾城雪吉原」
19.八月納涼歌舞伎「新版 雪之丞変化」
20.四代目市川猿之助出演記録
21.佐々木倫子「Heaven?―ご苦楽レストラン」
22「暗くなるまで待って」@サンシャイン劇場
23.壽初春大歌舞伎「絵本太功記」「勢獅子」「松竹梅湯島掛額」
24.近藤史恵 歌舞伎シリーズ「ねむりねずみ」「散りしかたみに」「桜姫」「二人道成寺」「胡蝶殺し」
25.大河ドラマ「新選組!」@2004と「土方歳三最期の一日」
26.Chess in Concert(その2)― あらすじとキャスト
27.四月大歌舞伎「実盛物語」「黒塚」
28.ミュージカル「ビッグ・フィッシュ」@日生劇場
29.四月大歌舞伎「平成代名残絵巻」「新版歌祭文 座摩社 野崎村」「寿栄藤末廣」「御存鈴ヶ森」
30.三月大歌舞伎「女鳴神」「傀儡師」「傾城反魂香」<2回目追記あり>

 

 

 




 

 

 

 

 

 

 

 

映画「FROZEN Ⅱ (アナと雪の女王2)」

201912 アナ雪の続編です。前回は、大好きなイディナ・メンゼルの「Let It Go」が大ヒットして、映画「FROZEN(アナと雪の女王)3D」とイディナ・メンゼル でイディナについても熱く語ってました。その後日本でのコンサートもありました。そのイディナとアナ役のクリステン・ベル、オラフ役のジョシュ・ギャッドもそのまま。

アレンデール王国で平和に暮らすエルサ、アナ、オラフ、そしてクリストフ。しかしエルサには不思議な歌が聞こえてきます。その謎を解くべく、森に向かった一行は、亡くなった父母の秘密を知ります。さらに謎を解こうと、一人海へ向かうエルサ、そしてアナは…。

一応ネタバレ避けますが、姉妹の絆の物語だった前作と比べると、ファンタジー色が強い感じ。物語が進むほど、ああ、「ロードオブザリング」と似ているな、と思いました。話の流れや設定は違うんですけど、雄大な自然の引きの映像(とても凝っていて美しい!)、トロールのような精霊、困難な旅、ドラマチックなBGM。紅葉が、地面に落ちた赤い落ち葉もきれいでした。

一方で、前作同様、ブロードウェイ的な歌がそれぞれよくて、ミュージカルとして楽しめました。特にイディナの、わりと初めの方にある "Into the Unknown"と”Show Yourself”がすばらしく、ちょっと拍手しそうになっちゃいました。クリステンもかわいいんですよね。オラフや、新キャラも表情豊かでほっとします。

クリストフはいいやつですが、あくまで脇役で、大事なときにしばらくいないのもかえってよくて、やっぱりあくまでアナとエルサの物語でした。

 

 

「虹のかけら~もうひとりのジュディ」

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  戸田恵子さんの60周年を祝って三谷幸喜さんが書いた一人芝居「虹のかけら~もうひとりのジュディ」です。ジュディとは、1922年生まれ、「オズの魔法使い」、「イースター・パレード」、「スタア誕生」といった映画に主演し、コンサートでトニー賞特別賞、ライブアルバムのヒットでグラミー賞も得ている大スター、ジュディ・ガーランド。

お話は、ジュディと同い年で、「オズの魔法使い」のオーディションに落ちたジュディ・シルバーマンが、スターであるジュディの一方的な友情に辟易しながらも彼女の人生に寄り添って…というもの。

戸田さんは、語り手と、シルバーマンの日記の読み手として物語をすすめながら、ジュディのヒット曲を11曲歌い踊ります。戸田さんというと、とにかく芝居も歌もうまくて、モノのわかった大人の女性というイメージなんですが、語り手の素のような部分と、娘らしいシルバーマンとの演じ分けも見事で、何よりかわいらしいというか、舞台での輝きが素晴らしくて、戸田さんにやられた1時間20分でした。

こういった朗読+歌という感じのパフォーマンス(ミュージカルといえなくもないけどミュージカルではないのかも)は、アメリカではよくあるそうですが、演者の実力がないと悲惨ですし、脚本の面白さや曲のよさも必要ですが、戸田恵子、三谷幸喜、そしてピアノ(荻野さん自身)、ウッドベース、ドラムというシンプルな編成(3人とも女性)のセンスある音楽の荻野清子と、三拍子そろった作品で、素晴らしかったです。

(以下ネタバレです)

 

 

前述の設定は、なんと三谷さんのフィクションで、シルバーマンは架空の人。なあんだ。しかし、ジュディ・ガーランドが10代の頃からMGMに酷使されて、覚せい剤と睡眠薬漬けになった挙句ボロボロになって早死にしたのは実話だそうで、まあ、見ながら大竹しのぶの「ピアフ」を思い出してゾっとしていたんですが、作劇的にはとても成功していたと思います。三谷さんの声での語りが、戸田恵子という才能豊かな女優へのリスペクトにあふれていて、演劇人の温かな友情を感じたことでした。

 

宝塚宙組「追憶のバルセロナ」「NICE GUY」

201909_20190919232701  宝塚宙組の全国ツアーです。まず「追憶のバルセロナ」

19世紀のスペイン、侵攻してきたフランス軍との戦いで負傷し記憶を失ったフランシスコ(真風涼帆)は、ロマ(=ジプシー)のロベルト(桜木みなと)やイザベル(星風まどか)に助けられ、一緒にいます。一方、無事帰ってフランス軍に協力していた親友アントニオ(芹香斗亜)は、フランシスコの恋人セシリア(華妃まいあ)と結婚していたのでした。記憶を取り戻したフランシスコは戻ってくることに…。

宙組のトップ、真風涼帆は、長身で小顔で肩幅広め切れ長の目、ショールをあしらったロングジャケット、ブーツといったスペイン風の衣装や、怪傑ゾロ風の「黒い風」の扮装がとっても似合っててカッコよかったです。長身を生かしたダンスもいいし、歌も迫力ありました。

ずっと前に宙組を見たとき(たぶん「エリザベート」とか「双頭の鷲」)は、コーラスのうまさが印象的だったんですが、今回はお芝居のうまさを感じました。初めフランシスコとセシリアがお似合いすぎて、セシリアが相手役だと思ってたら、イザベルが気が強いながらいじらしくてかわいい!ってこちらが相手役の星風まどか。ロベルトがまたワイルドでかっこいいし、アントニオもただの裏切り者じゃなくて陰影があってステキ。若干途中で終わる感のあるスッキリしないお話なんですが、キャストのバランスがよくてひきつけられながら見てしまいました。

宙組では和希そらちゃんも注目だったんですが、フランシスコの家人でさほど出番はないながら、一言発する間がよくて笑いをとっていました。笑いといえば、組長寿つかささんのお芝居もおかしくって見事。

ショーは「NICE GUY」。注目はハイスクールもの。宝塚のスタイルいい子たちが着るとまたこの制服がかわいくって。そして「チャタヌガ・チューチュー」等ジャズでまとめたパートも歌も衣装も素敵。

そのほかタイトルにかかわらず、多彩なショーがこれでもか、衣装も豪華、客席降りはツアーならではのたっぷりさで、会場全体が、東京宝塚劇場とはまた違った熱気で盛り上がって、(ご当地ネタや方言もあった!)最高でした。ラストの階段が短いだけ。

もらったチラシに、宝塚音楽学校のものが。そうかあ、公演見て心を奪われた娘さんを勧誘する絶好のチャンスなんですね。

「ペテン師と詐欺師」@新橋演舞場

201909petensi  福田雄一演出のブロードウェイ・ミュージカル「ペテン師と詐欺師」です。原題は「Dirty Rotten Scoundrels」、汚い腐った悪党って、どうしようもない奴らって感じでしょうかね。ブロードウェイでは2005年3月から1年半上演され、トニー賞10部門にノミネートされてフレディのNorbert Leo Butz(この方、RENTのロジャーを演じてます)が主演男優賞をとっています。作者はデビッド・ヤズベック、「Full Monty」や「The Band’s Visit」の作者ですからすごい人ですね。

紳士風の容貌で金持ちの女性を騙す詐欺師ローレンス(石丸幹二)と知り合ったフレディ(山田孝之)は、弟子入りを志願します。コルゲートの未亡人ミュリエル(保坂知寿)から逃れ、オクラホマの石油王の娘ジョリーン(大和田美帆)との結婚を協力して免れた二人は、リビエラで知り合った「石鹸の女王」クリスティン(宮澤エマ)を騙すのに血道をあげることに…。一方、ローレンスの相棒アンドレ(岸祐二)は、ミュリエルといい感じに…。

すっごく面白かった!元の脚本がよくできていて、お話自体も面白いうえに、ジャジーな音楽、アンサンブルのダンスも素敵。そして実力のある出演者がそれぞれぴったりな役を、しっかり振り切った演技で演じているのがとってもよかったです。

とくに主役二人!山田孝之のちょっとワイルドでかわいげがあって、豊かな表情と身体表現、彼の良さがとってもよく出ていました。対する石丸幹二が対照的な甘い雰囲気の紳士。やっぱり少し気取ったアッパーな感じが似合います。同じく長身で日本人離れした岸祐二も違う声質で彩を添えていました。彼にとってはすごくいい役。

騙される女性たちもユーモアたっぷり、保坂知寿はかわいいし、大和田美帆も器用だなあ。宮澤エマって少し素朴な感じが、線の太さになっていて、こういう役に合っていると思いました。動きも激しいのに歌もたっぷり。

アンサンブルも高橋卓士、高原紳輔といった実力派の福田ミュージカル常連が出ているし、振付は上島雪夫なので躍動感があって見ごたえがありました。

ってことで、福田雄一ミュージカルの中でもかなり好感度の高い舞台でした!

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