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福田雄一

「サムシング・ロッテン」@東京国際フォーラム

201812      今年最後の観劇は、大好きな福田雄一さん上演台本・演出の「サムシング・ロッテン」。ブロードウェイのオリジナルは2015年4月開幕、2017年1月にクローズで、わがアダム・パスカルがシェイクスピア役のクロージング・キャスト、そしてそのままツアーキャストとして今年の5月まで1年半演じていたミュージカルだったので、是非見たかったんです。面白かった!

お話は、16世紀末、シェイクスピアが人気の時代。ニック(中川晃教)とナイジェル(平方元基)は彼に負けない作品を作ろうと苦心しています。ニックは予言者ノストラダムス(あのノストラダムスの甥、橋本さとし)により、将来はミュージカルというものが人気となり、「オムレツ」が後世に残る最高傑作となる、と予言されて、その気になります…。

最近の福田雄一ミュージカルを見て、歌・ダンスとコメディセンスとどちら重視でいくんだろうと思っていたんですが、この作品は、ミュージカルパロディ部分で笑わせるという構成がかっちりしているためか、キャストの好演もあって、どちらも満足で、最高でした。

アダムのやったシェイクスピア、カリスマ的な人気もあるけど創作の苦労もにじみ出ていろいろ動くのもかわいらしく、重要で盛り上がるいい役だということがわかりました。アダムとは全然タイプはちがうけど、西川貴教、小柄ながらオーラとか、華とか歌の力強さとか、にじみ出るユーモアとかとっても合っていて、楽しかったです。

(おおざっぱなネタバレあり)

ミュージカル・パロディは、もとの曲からしてうまく使っているんですが、福田氏はセリフでも、遊んでくれます。キャッツ、ウィキッド、ミス・サイゴン、モーツァルト、エリザベート、天使にラブソングを、オペラ座の怪人、レ・ミゼラブル、コーラス・ライン、雨に唄えば、ライオン・キング、キンキー・ブーツ… 大司教の歌には大笑いしちゃいました。私のいた1階後方のまわりはかなりウケていましたが、前方はもしかしたら西川君のファンだったかも(ペンライト率多かったし)。

ミュージカルネタ以外にも、ステージアラウンドネタはもう目に浮かぶようで面白すぎたし、橋本さとしが「プロフェッショナル」のナレーションやっているのも、知らない人もいたかもですよね。西川君の筋肉ネタや、ハズキルーペからの「王様と私」なんかも受けました。

とくにノストラダムスとニックのシーンは盛り上がりすぎて、しばらく拍手が鳴りやまないほど(だからこういうミュージカルはリピートすると楽しいんだよね)。

もう一つの見どころは、シェイクスピアからの引用です。克明に知らなくとも、箴言のような名セリフは短くてもシェイクスピア、うまい俳優が話すと、耳に心地よいです。

歌は全キャストうまいんですが(アンサンブルもうま!)、ダンスシーンも振付が上島雪夫さんなのでどれもかっこいいです。タップダンスがたっぷりあったのも日本では珍しい。ブロードウェイだとタップ多いよなあと思ってたんですが、福田さんもパンフに「ミュージカルの象徴だから逃げたくなかった」と書いていて、アッキーと西川君のタップ対決場面があり、二人とも猛練習したそうです。アッキーは以前習っていたそうなので、ちょっとうまかったかも。それにしても、アッキーは出ずっぱりで歌も多く、しかもシングルキャストとは、今年も大活躍だったなあ、としみじみ。

ニックの妻ビーの瀬奈じゅんのコメディエンヌぶりも見事。冒頭からベルばらやったりしますし、いろいろな姿で出てくる場面が全部面白いです。

チラシなどで役名が載っているキャストはほかにナイジェルと恋に落ちるポーシャ(清水くるみ)だけですが、ほかにも、歌がうまいミンストレルとセリフが面白かったグラッパム卿の高橋卓士、シャイロック(横山敬)、ポーシャの父ブラザー・ジェレマイヤ(池田紳一)、と印象的な登場人物も多く、すばらしいアンサンブルでした。

Something_r2 さて、最後にアダムのシェイクスピアの写真をおいておきましょう。

「シティ・オブ・エンジェルス」@新国立劇場

      201809cityofangels_3福田雄一演出、山田孝之・柿澤勇人主演とくれば、みるっきゃないと、楽しみにしていた「シティ・オブ・エンジェルス」。ブロードウェイでは1989年12月から1992年1月まで上演され、トニー賞も作品賞、脚本賞等を受賞しているヒット作です。

舞台はハリウッド、私立探偵ストーン(山田孝之)が、老富豪の妻アローラ(瀬奈じゅん)に誘拐事件の解決を頼まれる、という映画の企画。脚本家スタイン(柿澤勇人)は、プロデューサーのバディ(佐藤二朗)に書き直させられて苦悩していますが、なんとか映画は進んでいきます…。

内容を全く知らずに行ったので、そういうことか、とわかってくるのが快感で、わかってみれば確かによくできた二重構造の脚本。スタインとストーン以外の主要キャラは、皆二役なんですが、映画と実生活のキャラクターが微妙に重なっていて面白いです。瀬奈じゅんはすっかり貫禄が出てコメディエンヌ振りも堂にいっていますし、ストーンとスタインの恋人を演じる山田優はさすがスラリときれい。渡辺麻友が娘役で出ていて、肌を思い切り見せたコスチュームも含めてなかなかがんばっていました。若干拍手は辛めでしたが、「三文オペラ」の人よりはずっとよかった。

女優陣でいちばんよかったのは、ストーンの秘書ウーリーとバディの秘書ダナを演じていた木南晴夏。結婚したことをいじられていたので、そのときはわからなかったんですが、玉木宏と最近結婚したばかりの人でした。あまりドラマをまめに見ていないので知らなかったんですが、明瞭な台詞と明るさが的確で、とてもいい女優さんですよ。すっかり贔屓になりました。

残念というか、物足りなかったのが佐藤二朗。いや、私この方ドラマで出ているときはいつも大好きなんですよ。このミュージカルにおけるコメディ担当の比重が大きかったんですが、ギャグがちょっとこの大劇場むきじゃないというか、空間・時間的にスカスカな感じがして、もっと強烈でもよかったんじゃないかな。開演間もないというほどでもないし、デブキャラでスパイスを聞かせていた勝矢との絡みは面白かったんですが、2階の奥(でもSだよ!)で見ていた私が悪いんですかね。「フル・モンティ」や「スパマ・ロット」の破壊力にはもうひとつでした。

しかしやっぱり山田孝之・カッキーはよかったです。「ミュージカル・ミーツ・シンフォニー」では、あのノーム・ルイス相手でちょっともたついていた「You are Nothing Without Me」が二人のコンビネーションとハーモニーで盛り上がって、感動してしまいました。これだけでこのミュージカルの価値があったというか。こういう一生懸命な青年のカッキーはいいに決まっていますが、山田孝之ってやっぱり面白い。かっこいいのに面白くて、ずっと見ていたい俳優です。

ジャジーな音楽、オケもきれいに鳴ってましたが、振付もしゃれてていいな、と思っていたらば、やっぱり「キス・ミー・ケイト」の上島雪夫でした。この人のアンサンプルの振付センス好きだわあ。

福田雄一への期待が天井に張り付いている私、劇場に行くたびに魅力的な次回作のちらしをもらいますが、次はどうかなあ。

 

「ブロードウェイと銃弾」@日生劇場

201802   福田雄一演出のミュージカル、「ブロードウェイと銃弾」です。原作は1994年のウディ・アレン脚本・監督の同名映画、2014年にブロードウェイでミュージカル化され、脚本ウディ・アレン、演出・振付は「プロデューサーズ」のスーザン・ストローマン、曲は1920~30年のジャズやポピュラー音楽というプロダクション。ブロードウェイでは4月に開演して8月にクローズしていますから、ヒットとまではいえないですね。

お話は映画と同じ、何とか自分の芝居を上演したい脚本家ディビッド(浦井健治)は、マフィアのニック(ブラザー・トム)の愛人ダンサーオリーブ(平野綾)を出演させることを条件に、出資してもらうことになり、主役には最近ヒットのない大女優ヘレン(前田美波里)、いい俳優だけど上演前には過食症になってしまうワーナー(鈴木壮麻)やイーデン(保坂知寿)らをキャスティングしますが、オリーブはセリフの意味もわからない大根。オリーブのボディガードであるチーチ(城田優)は脚本に口を出してきて…。

ウディ・アレンは、自分もジャズをやるだけあって、どの映画も音楽の趣味がいいなあと思いますが、このミュージカルもセンスがよくて、戦前の雰囲気や衣装とすごく合っています。ノスタルジックでおしゃれな時代背景に、バックステージものらしい、クリエイターの苦労が垣間見えて面白い話です。原題の「Bullets Over Broadway」、ブロードウェイに鳴り響く銃弾って感じですかね。

ストローマンらしく、ダンスシーンがどれも楽しくて見ごたえがありました。とくに、チーチ中心にスーツのギャングたちのタップのシーンは、日本のミュージカルでこんなに長くタップダンスシーンがあったかという感じ。城田優もがんばってて、とってもよかったです。

キャストは歌える実力派で、役にきっちりはまった人ばかり(当たり前のことだと思うんですが、それがなかなか)。浦井くん、昨年5月の「王家の紋章」以来ですが、その時よりこころなしか痩せて、顔が小さくかわいくなってました。いちおうダブル主演の城田優、武骨なマフィアという彼としては珍しい役を、しっかり演じていて、見せ場もたくさん。

福田組の平野綾、ほんとにコメディエンヌ振りが堂に入っていて、彼女ならではのキュートなオリーブ。おバカな役をやっていても、それを超える魅力を発揮できるのがすごいです。

そして映画ではダイアン・ウィーストが好演していたヘレンの前田美波里、あれ、子どもの頃から見ていて、こんなにお若いのは変だと思ったんですが、(年齢を言うのも野暮ですけど)、今年は古希の方とはとても思えないゴージャスな美貌、きびきびした動き、堂々とした歌声。またたいへんにゴージャスな衣装がお似合いでした。鈴木壮麻もよかったですが、もっと目立ってくれてもよかったかも。ほかにデイビッドの恋人エレンの愛加あゆ(宝塚時代にベルばらのアントワネットで見た)もよかったです。

ただねー、どうしても福田雄一というと、期待しちゃうんですよね。今回、ミュージカル俳優としての実力優先だったせいか、ムロツヨシや賀来賢人のような飛び道具がなかったですからね、面白かったし、笑えたんだけど、どうしても「フル・モンティ」と比べてしまうというか。ブラザー・トムも、役には合ってるんだけどかんだりやや余裕がない感じ。みんなもっと振り切ってほしかったな。

「ヤング・フランケンシュタイン」@東京国際フォーラム

Photo  とにかく行ける限り行かなくちゃの福田雄一演出のミュージカル、今回は小栗旬主演、夏休み期間中ということで苦労しましたが、何とか見てまいりました。久しぶりの東京国際フォーラムです。

「ヤング・フランケンシュタイン」は、1974年のメル・ブルックスの同名コメディ映画を、2007年にブルックス自身がミュージカル化、トニー賞作品賞もとったヒット作です。ブルックス、「プロデューサーズ」もこれも、作曲も彼ですよ。何たる才能。

お話は、フランケンシュタイン博士(宮川浩)が亡くなり、財産を相続することとなった孫の脳外科医フレデリック(小栗旬)が、婚約者エリザベート(瀬奈じゅん)を残してニューヨークからトランシルベニアに行くと、祖父の研究のを引き継ぐべきと、アイゴール(賀来賢人)と、インガ(瀧本美織)、家政婦ブリュハ(保坂知寿)が迎えます。結局新たなモンスター(吉田メタル―怪優です)を生み出してしまったフレデリックは…。

メル・ブルックスなので、原作も面白いんだろうと思うんですが、やっぱり福田雄一、自由。コメディなんだから、と、今日本で笑えるネタ、時代を問わないギャグ双方で、笑わせてくれます。よく見ると彼の舞台や映画で気心知れたキャストばかり。皆期待を上回るハチャメチャ、アドリブ、そしてきっちりしたダンス、歌。歌は、けしてうまくない人も多いんですが、一応聞けるし、気にならないレベルです。

キャストはこのほか、町のケンプ警部などいろいろな役でやりたい放題のムロツヨシ。彼をテレビも含めて初めて見たのは、福田雄一演出の2014年の「フル・モンティ」でした。その後の彼の活躍!芸人さんとも一味違う喜劇俳優の味の濃い、どこかかわいらしいムロツヨシ、大人気でどのシーンも盛り上がってました。

そして賀来賢人。素顔は正統派イケメンなのに、ケラの「ヒトラー、最後の20000年~ほとんど、何もない~」や、ドラマ「スーパーサラリーマン左江内氏」でなんかこういう方向に行ってる彼、運動神経もよさそうで、演技もダンスもほんとにおもしろかったです。

瀧本美織も瀬奈じゅんもここまでやるかという振り切った演技。瀬奈じゅんは退団当初より貫禄もついて、第2の天海佑希になるくらいの迫力、そして美貌だと思いました。

キャストがキャラ、演技中心の人選なのもあってか、アンサンブルシーンは見ごたえがありました。キャストもダンスシーン、すごくがんばってました。

で、ストーリーは大団円。福田雄一さん、最近すごい仕事量だと思うんですが、とにかくミュージカルでここまで自分のやりたいようにやってくれる人は彼だけ。コメディ路線、期待してます。

「デストラップ」@芸術劇場プレイハウス

Photo      愛之助主演、福田雄一演出のブロードウェイのヒットサスペンスコメディ(マイケル・ケイン主演の映画もあるらしい)ということで面白そうなので見てきました。

愛之助は最近ヒット作が出ていないスリラー脚本家シドニーは、去年講師をした脚本家養成講座の教え子アンダーソン(橋本良亮)から、シナリオを受け取ります。傑作だと思ったシドニーは、アンダーソンを家に呼んで彼を殺し、脚本をわがものにしようとしますが、」妻のマイラ(高岡早紀)は反対し、事件を透視できる霊能力があるという隣のヘルガ(佐藤仁美)も気になって…。

どんでん返しのストーリーが面白いので、ネタバレは避けますが、2幕になると、福田雄一らしい自由さが出てきます。とくに2幕から出てくるポーター弁護士坂田聡(ジョビジョバ)。この方知らなかったですが、初日からまだ日が経ってないので、これからもっと面白くなる予感。佐藤仁美も、まだキャラが試行錯誤っぽいんですが、ちょっと上沼恵美子を思わせるたくましさ。愛之助のウケもまだ固いかも。

さてほぼ出ずっぱりの愛之助。ちょっと顔のラインがシャープになって、明瞭なセリフ、ほんのちょっとだけここぞという時の睨み芸、やっぱり舞台のこの人好き~。高岡早紀も変わらぬ美しさ、というか華奢で素敵でした。

初めて見る橋本くん。年齢相応の利発な青年を演じていて、その意味では彼なりにがんばっていはいるんですけど、やっぱり愛之助の相手役としては力不足。ある設定にも全然説得力がありません。そこは私的には残念。映画版だとクリストファー・リーブなんですよね。

ロビーのお花がとっても豪華でキレイ、いい香りの華やかなプレイハウスでした。

「カルテット」「おんな城主直虎」「東京タラレバ娘」「バイプレーヤーズ」「A LIFE」「スーパーサラリーマン左江内氏」

Photo_2   今クール、ドラマが面白くていっぱい録画してます。見きれなくて追いついていないし、評判がいいのを面白いって書いても当たり前なんですけど、いちおう書いちゃいますね。

【カルテット】

 まずは「カルテット」。 逃げ恥」の後のこのドラマの予告編を見たときは、サスペンスとか推理とか、めんどくさいので(!)見るつもりなかったんですが、第1話を見たらはまってしまいましたよ。

とにかく主演の4人がすばらしい。ありふれた人物ではないのに、リアルでかっこいい。満島ひかりの繊細な表情、高橋一生の絶妙なバランス、松田龍平、松たか子ももちろんいいです。毎回のゲストもひねってるし、吉岡里帆がここでも存在感。

そしてまるで舞台を見ているような、ち密なセリフの積み重ね。第6回は、クドカンが出てきて夫婦の出会いから破たんまでを見事に描いて絶賛されました。この俳優クドカン、今まで舞台も含めて見た中で一番素晴らしかったです。あんなに豊かな表情だなんて。今まで「自作と大人計画以外は出たりしないで脚本書いてて」と思っていたのが、ごめんなさい、です。

このドラマの脚本家坂元裕二って、すごい才能だと思うんですが、「東京ラブストーリー」は原作コミックの方がいいなと思いながら見ていた記憶はあるものの、最近のドラマは、「MOHER」とか重そうで、見ていませんでした。もったいなかったー。

(追記)

最終回の1回前での真紀さんの驚くべき過去が明らかにされ、カルテット崩壊か、となりながら4人は家族でもない、居心地のいい関係を続けることになった最終回でした。母親に捨てられそうになった子どものようなすずめちゃんの表情がよかったなあ。リアルタイムで見られて本当に良かったと思うドラマでした。ドーナツホールのレパートリーでは、ドラクエと「Music For A Found Harmonium」が楽し気で好きでした。

あ、大倉孝二の刑事さんが「富山県警から来ました」という設定なのは、どこでもいいんだけど「熱海殺人事件」へのオマージュなんだろうな。

おんな城主直虎

Photo_2   「真田丸」の後で不利なスタートとなった「おんな城主直虎」。家康や秀吉が大活躍していた真田丸に比べると、時代もあまり変わらず、登場人物も無名なので不利だと思うんですが、史実を見ると、小粒ではあるものの、かなりドラマチック。ここでも高橋一生が、大ブレイクか、という活躍で(ほんとは優し気な二枚目で、若い頃は人気でも30代後半になったら難しくなるタイプに見えるのに)、第三舞台の芝居で目を付けた私、さすが。一方、最近活躍でかっこいい三浦春馬がまさかの「爽やかクズ」と命名されてそれなりに盛り上がってます。

【東京タラレバ娘】  

Photo 「東京タラレバ娘」、最近コミックを一気読みして非常に面白かったんですが、見る前は、キャストに大不満だったんですよ。コミックは3人娘は33歳という設定なのに、ドラマの吉高由里子、榮倉奈々、大島優子は30歳という設定で実際28歳。一番きれいな時で、33歳の焦り感からは程遠いじゃないですか。じゃあ誰ならって、33,4歳の女優を調べたら(←そこまでやるか)、水川あさみ、深田恭子、真木よう子、ミムラ、栗山千明とかですよ。うーむ、ちょっと重いかなあ。

それから、KEYが坂口健太郎っていうのも、納得いかなかったんですよ。整ってはいるけど、キラキラしたイケメン感とか、吉高に対する年下感がない(実際3歳しかちがいません。コミックだと9歳くらい下という設定なのに)。意外と長身で童顔の松阪桃李くんならよかった!鈴木亮平の早坂だって、背が高すぎてサエナイ感がなさすぎです。

でもですよ、始まったら、けっこう丁寧にコミックのエピソードや人間関係を追っていて、好感が持ててます。坂口くんってさすが売れてるだけあって、繊細な雰囲気がちゃんとKEYっぽいし、なんか表情がせつない。榮倉奈々も大島優子も合ってます。大島優子が、店で通りすがりにてきぱきとグラス片づける手つきなんかいいなと思ったりして。丸井の田中圭も、映画バーのうざい男(あれは無理じゃない?髪型変えろってしつこく言うシーンも入れてほしかった。)もこみちもかなりイメージに合ってるし(もこみちさんごめんなさい)、わりと楽しみに見てます。

(追記)

リンコがもこみちと別れて落ち込んでいるときに、地域おこしのミニドラマ一生懸命やって仕事に目覚めるエピソード、コミックでも好きなんですが、ドラマで丁寧に描いてくれてすごいよかった!ミニドラマ自体もほろっとしたりして、吉高ちゃんうまかったし、坂口君の表情もさらにいい感じです。しかし、KEYと並んだ時、早坂さんにはちょっとずんぐりしてほしかった(←まだ言ってる)。このドラマのキャスティングの人、背の高い男性がよほど好きなんですね。きっと。

さらに第9話、ラストで泣くKEYを綸子が抱きしめるシーン、泣けましたねえ。セリフもよくて説得力があったし、坂口君の演技、吉高の表情。よかったー。

早坂さんと結ばれるべき、という声も多かったようですが、やっぱりKEYでよかったな。

【バイプレーヤーズ】

Photo  こちらも評判の「バイプレーヤーズ」。遠藤憲一、松重豊、「不毛地帯」で悪役ぶりを見ていたときには、あんなにいい人が板につくようになるとは思わなかったなあ(二人とも大河ドラマ「真田丸」や「八重の桜」でも活躍!)と思いながら、楽しく見ています。光石研も好きなドラマの常連で、大杉連は知った時にはすでに悪役は脱していたので、第5話で若者を一蹴するシーンはみものでした。寺島進も今油が乗っていて光ってるし、そこにトモロウのひょうひょうとした雰囲気がアクセント。

実名ものなのにぐだぐだにせず、しっかりお話を作っていて楽しめるところが素晴らしい。こういうドラマってなかったなあ。ジャスミンちゃんの話し方もかわいくって好き。

第4話は、清水富美加がヒーロー物映画の主演という設定でゲスト。あー、かわいくて生き生きとしていて、演技もいいのに、もうこういう姿を素直に見ることはないのではと思うと残念。第5話でも、初めて見る野村周佐藤日向ちゃんに好感でした。

(追記)

ようやく最終回を見ました。脚本、演出で活躍する岩松了さんが重要な役どころ。もうストーリーなんてどうでもよくて、6人のおじさんたちが生き生きと映画やドラマを愛する姿がとても楽しくて、いいドラマでした。

主題歌もよかったですね。オープニングの10-FEETの「ヒトリセカイ」、エンディングの竹原ピストルの「Forever Young」(ダサいタイトル)とも、私の好きなハスキーボイスで、甘さの少ないところがこのドラマに合ってて、よかったです。4

A LIFE ~愛しき人

「A LIFE ~愛しき人」。キムタク主演の医療ドラマで、この枠で「とんび」などいいドラマを作ってきたスタッフ、キャストも豪華ということで、一応見てます。キムタク自身は立派な天才外科医で面白みはないんですが、松山ケンイチが、これまでに見たことのないほど天然のボンボン医者だけど嫌味がないという役どころがはまっていて、見ていて楽しいです。浅野忠信も笑っちゃうほど屈折しすぎていて面白い。木村文乃もかわいい。

しかしほんとはキムタクでは往年の田村正和の「ニューヨーク恋物語」とか「パパはニュースキャスター」的なコメディを見たいんだけどな。

(最終回追記)

やっぱり松ケンと浅野忠信でつくってたドラマでした。TBSの日曜午後のキムタク役作りすごい番組にはちょっとひいてしまいましたが、ストーリーの回収は一番違和感のない形になってよかったです。お坊ちゃん松ケン、新しい魅力でした。すごい俳優さんですね。当初浅野忠信ってこんなに演技下手だっけ、とまで言われていた浅野さん、最後全部かっさらっていきました。手術シーンの話し方も、よく見る天才ドクタードキュメントの手術シーンを彷彿させて、リアルでした。乱れたヘアも、飲んだくれてる姿もかっこよかったし、美冬の手を握るシーンも感動でしたね。

スーパーサラリーマン左江内氏

Photo  舞台では大好きな(そのうちカテゴリつくるかも)鬼才福田雄一脚本・演出の、「スーパーサラリーマン左江内氏」テレビドラマは初めて見ますが、回を追うごとに、ここまでやるのかと自由な雰囲気。福田さん、脚本だけでなく、演出もなんて、先日「ナイスガイ・イン・ニューヨーク」を見たばかりのような気がするのに、すごい仕事量。

キャストも隅々まで妥協なく、ひょうひょうとした堤真一の味わいがいいし、小泉今日子の鬼嫁も痛快だし、「ゆとりですが」でも好演していたぱるるも絶妙。佐藤二朗ムロツヨシはいうまでもないとして、賀来賢人ですよ。イケメンなのに、(「花子とアン」では生真面目な兄ちゃんも合ってたのに)、ケラの「ヒトラー」で開眼したのか、つきぬけたコメディ演技で、最高です。

エンディングのダンスも、キョンキョン、ぱるる、早見あかりの新旧アイドルが本気で踊ってるのが楽しいです。左江内さん以外の家族が来ているジェラート・ピケもかわいい。

さらに、録画だけして見逃してるバカリズムの「住住」やこれから始まる山本耕史の「スリル」も見なくっちゃ。

 

「ナイスガイ in ニューヨーク」@シアタークリエ

Niceguy  ミュージカルじゃないしとスルーしていた「ナイスガイ in ニューヨーク」、先日クリエでポスターを見たら、福田雄一演出・上演脚本じゃないですか。これは見落とすまじ、と行ってまいりました。

  原作は喜劇作家ニール・サイモンの処女戯曲「Come Blow Your Horn」(1961)。1963年には、フランク・シナトラ主演のヒット映画になっています。この映画の邦題が「ナイスガイ・ニューヨーク」だったんですね。

  人工果物の製造会社社長の息子アラン(井上芳雄)は、父の会社の仕事をサボりながら、女の子たちと楽しんでいますが、彼のアパートに、生真面目な弟のバディ(間宮祥太郎)が家出してきます。厳格な父(高橋克己)、おっとりした母(石野真子)がバディを連れ戻そうとしますが…。アランの恋人である、売れない女優ペギー(愛原実花)、地方回りのショーに出ているコニー(吉岡里穂)も絡んで、アランのアパートだけを舞台に、福田雄一らしいギャグ満載のコメディです。

何といってもヨッシーでしょう。これまで生真面目な役しか見たことなかったんですが、軽いプレイボーイを、本人も吹っ切れたように軽やかに楽し気に演じています。サービス的に英語で数曲歌って踊るんですが(映画のシナトラの曲なのかしら)、歌はもちろん、ダンスもとっても軽やかで、素敵でした。舞台をかなり動いているんですけど、その動きも軽くて。スラリと細身のスタイルもあって、かっこよかったです。

女性陣もそれぞれにすばらしいコメディエンヌぶり。愛原実花は、「熱海殺人事件」でも強烈でしたが、やっぱり突き抜けたものがあって、もっと活躍してほしい人です。吉岡里穂は、今年は「あさが来た」に始まり、「ゆとりですがなにか」でも好演していて、大ブレイクの年ですが、声に心地よさがあって、キュートですてき。石野真子は、あーこの人がデビューした「スター誕生」の頃から見てたよ、と感慨。間宮くんは初めてみる俳優さんでしたが、アタフタする弟ぶりがよく、高橋克実はもういうまでもなく、という感じでした。

こんな古典的な、教科書のようなコメディを、今の日本で自在にリメイクする福田雄一。それは、ムロツヨシとか、猿時とか、マギーとかの「フルモンティ」「スパマロット」よりはだいぶ上品で刺激は少なかったですが、クリエにもしっくりくる芝居をつくりあげる手腕は大したものだと改めて感心しました。映像作品もフォローしなくちゃ。

「モンティ・パイソンのスパマロット」@ACTシアター

Spamalot2012年の初演を見逃してだいぶ後悔した「モンティ・パイソンのスパマロット」の再演です。その名の通り、モンティ・パイソンの、アーサー王と円卓の騎士を描いた映画「ホーリー・グレイル」を原作とするミュージカルで、ブロードウェイの初演は2005年、トニー賞の作品賞や女優賞をとっています。日本版の演出は福田雄一、昨年の「フル・モンティ」でこなれたコメディを見せてくれた人ですから、期待も大きかったわけです。

いやー、面白かったです。ブロードウェイものをこんなに好き勝手なお笑いにしていいんですかね、ってくらい。たとえるなら、豪華な衣装やセットでドリフターズのコントをやって時々歌やレビューが入るような感じ。ふざけすぎて、上演時間も3時間たっぷりでした。

キャストは実力も気合も充実した適役がそろい、みんな熱演でした。

アーサー王のユースケ・サンタマリア。ブロードウェイのオリジナルキャストは、「ロッキーホラーショウ」のフランクフルター博士役のティム・カリーですから、だいぶ重量感はちがいますが、脚色はユースケのキャラクターを生かしていて、個性的なキャストに対して普通のいい加減なアーサー王になっていました。

きれいで歌もうまいのに、大マジメにふざけていたのが湖の女王の平野綾。なかなかここまでできる女優はいないかも。舞台を見たのは初めてですが、お気に入りになりました。

「フル・モンティ」で初めて見て驚いたムロツヨシ、その後NHKの「LIFE」などでも活躍していましたが、今や、何やっても面白いし、よく見るとかわいいんですね。

そして皆川猿時。この人の舞台での破壊力というか、すべて持っていくバズーカ砲的な存在感はすごいです。1日2回公演だいじょぶかってくらい。

感心したのが「あまちゃん」にも出ていたアーサー王の従者パッツィ役のマギー。小柄な体に山ほど荷物を担いで、けなげに馬の音をココナッツで鳴らすパッツィ。動きの表情が大きく見ていて楽しかったです。見せどころのソロナンバーはあの「Always Look on the Bright Side of Life」でタップダンスもすごくがんばってました。

池田成志もランスロット卿のほかフランス兵士などの重要な役どころ。強烈なキャストの中でも負けずに濃い顔で存在感を放っていました。

高い声と臆病キャラがお芝居の最初の方のシーンから笑わせてくれた貴水博之、長身の美形なのに妙におかしい雰囲気をつくっていた松下優也の二人も大活躍。

アンサンブルも、特に女性陣は、とくにスタイルがよくてダンスのうまい人がそろっていたように思います。主要人物が地味な衣装の男性なので、ダンスシーンは、意味なく露出の多いレビュー風で、「ミュージカル」を見に来た観客へのサービスになっています。名作ミュージカルのパロディシーンもあって、笑えました。

衣装は、ワールドツアーのものを買ったそうで、とっても豪華。小道具もよく見ると凝っています。ミュージカルで感動したいという方にはおすすめしませんが、こんなに壮大なお笑いの舞台はまずないという意味では必見です。

Dsc_0941題名にちなんで、スパムさんがスポンサーについているらしく、スパム缶のディスプレイやスパムの着ぐるみがいたり、かわいいレシピ本を配ってたりしました。モンティ・パイソンのおかげであの「スパム・メール」の語源にもなってしまったスパム。バーで売っていたスパムおにぎり食べたかったな。

ミュージカル「フル・モンティ」@東京国際フォーラム

Fullmonty今年になって初ミュージカルです。原作の映画も見てないし、山田孝之という主演俳優は結構有名みたいだけどよく知らなかったんですが、ブロードウェイ物だし面白そう、と思ってとったチケット、大満足の舞台でした。やっぱりミュージカルって楽しいな。

お話は、鉄工所が閉鎖され失業中の工員(手当は細々と出ているらしい)のジェリー(山田孝之)は離婚していて、このまま養育費が払えないと、元妻(まっとうな恋人がいる)と暮らしている息子の共同親権を取り上げられそうです。NYから来たかっこいいストリッパーの人気を見たジェリーは、失業中の仲間といっしょに1晩限りのストリップをやろうと、オーディションや練習を重ね、ついに全てを脱ぎ捨てることに…。

原作がイギリス映画で脚本がブロードウェイでトニー賞ノミネート、なので、やっぱりよくできていて、いろいろうまくいってない登場人物たちを笑いとペーソスで描きながら、クライマックスのショ―まで見事に引っ張っていくんですけど(最後の演出もいいです)、さらに翻訳と演出のうまさとキャストの好演で、ブロードウェイ版が非常によく消化されていて感心しました。シーンひとつひとつがキャストにぴたっと合っていて、借りモノっぽくないんですよね。

まず最初のシーンから、主演のジェリーの山田孝之が好きになっちゃいます。男っぽいけど純粋でどこか夢見てるようで、元妻に愛想をつかされるのもわかる感じ。そしてその他の主要キャストがほんとに個性的。日本のミュージカルって、どうしてもミュージカル俳優っぽい、シュっとした人ばっかりで、舞台が見るからにミュージカルになっちゃうんですが、それがない。このチラシの写真はみんなちょっとマッチョな雰囲気ですが、舞台ではその役に合ったパーマやカラーやへんな髪形で、それも期待以上でよかったです。

デブの親友デイブ(勝矢)はほんとに大きくて動きもユーモラス(サランラップ!)、母と暮らしているちょっと頭の弱いマルコム(中村倫也)はかわいいし、変人イーサン(ムロツヨシ)は芸人ばりのギャグ連発だし、元工場長のハロルド(鈴木綜馬)はミュージカルの人らしく全体を締めます。そしてブラザートム!彼にこれ以上合った役があったでしょうか!息子役の福田響志くんも重要な役どころでした。

女性陣も、ほんとにぴったりだったおなじみの浦島りんこ、元気で動きキレキレのジョージ―の大和田美帆、若々しい保坂知寿、繊細な演技の佐藤仁美と、実力のあるキャストが揃ってました。

さらに出番は少なかったけど、ゲイのストリッパー役の海宝直人くん、生田斗真ばりの美形で光ってました。これから要チェックですね。

トムさん、アドリブなのか、「この大雪の中来てくださってありがとうございました」を、全員で唱和しよう、と言ってくれました。そう、行けるなら絶対行かなきゃと、1階はほとんど空席はありませんでした(帰りは間一髪で電車が止まりました)が、ほんとに行ってよかったです。みなさん、きっとそう思ってのスタンディング・オベーションだったでしょう。