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映画

テレビ映画「グレイ・ガーデンズ」(2009)

201808greygardens     2009年にアメリカHBCで放送されたテレビ映画「グレイ・ガーデンズ」を、Amazonプライムで見ました。

2009年に大竹しのぶと草笛光子で上演されたミュージカル「グレイ・ガーデンズ」は、ミュージカルというものの表現の深さ、豊かさを教えてくれた思い出深い作品なのですが、そのとき、この映像作品を知って、是非見たいと思っていましたので、思いがけず手軽に見られてびっくりしました(なぜか映画のトップ画面に表示されていたんです)。

主役の二人は、イディ・ブービエ・ビールと、その娘リトル・イディ。元は名家でしたが、イディは離婚後、夫からもらったわずかな信託財産とイースト・ハンプトン(ロングアイランドの先の方にある高級リゾート)にある別荘グレイ・ガーデンズで暮らすことになります。リトル・イディは女優を夢見ていましたが、両親の理解は得られず、上流階級に嫁ぐこともなく、母と二人でグレイ・ガーデンズに暮らします。

月日を経て、荒れ果てたこの屋敷にメイズルス兄弟がやってきて、二人を題材に映画を撮影したいと言います。1975年に公開されたこのドキュメンタリー映画「グレイ・ガーデンズ」は反響を呼び、抜け落ちた髪を隠すためのスカーフなど、独特のリトル・イディのファッションは人気となります。1971年には猫やアライグマが住み着く不衛生な屋敷に保健所が入り、親類であるジャクリーン・ケネディ・オナシスの援助により、グレイ・ガーデンズは修復されるのでした。

「グレイ・ガーデンズ」は、2006年には、ミュージカル化され、主演のクリスティン・エバーソウルはトニー賞をとりました。

今回見たこのテレビ映画は、ミュージカルがヒットした後のテレビ映画で、リトル・イディをドリュー・バリモア、母イディをジェシカ・ラングが演じています。

ミュージカル同様、イディの離婚までとグレイ・ガーデンズの日々が描かれますが、二人は若い日々も演じていて、まあ、とにかく見事。時代的な要因が大きかったとはいえ、名家に生まれながら、共依存の母娘が働かず、他に為すこともなく、しかしプライドを持ちながら屋敷とともに朽ち果てていく姿がドキュメンタリーと見まがうまでにリアルに語られて行きます。戦前の豊かな生活と、荒れ果てた屋敷の様子もリアル。ついでにジャクリーンのジーン・トリプルホーンもそっくりでした。

登場人物に共感するところも何もないんですが、なぜか、「グレイ・ガーデンズ」好きなんです。

映画「カメラを止めるな!」

201808     製作費300万円、たった2館の上映から、口コミで人気が沸騰し、現在135館での上演と大ヒットの映画、「カメラを止めるな!」を、なんとTOHOシネマズで見てきました。

いやー、面白かった!前半37分は、ゾンビ映画を撮っていたら、本物のゾンビが出てきて、という、スプラッタ映画です。カメラワークも揺れて酔いそうだし(実際、この時点でリタイヤする人もあるらしいです)、もともとスプラッタなんか嫌いで見たことないので(唯一見たのは、マイケル・ジャクソンのスリラーのPVですよ)、かなりきつかったんですが、とにかくそこを我慢しろ、というSNSの言葉を信じて、しっかり見ました。

そしたらば!その後はとにかく、こういうことだったのか、とすべてが明らかになって、最高!いや、こんなにまで見事に種明かしをしてくれる映画は、めったにありません。最初のスプラッタで引っかかったところが、鮮やかに解き明かされます。

これを見た皆さん、ほんとに良心的。この程度のネタバレしかありません。おかげで楽しんで見られました。映画館は満員です。ダテに話題にはなりません。とにかく見てください。

あ、スプラッタの悲鳴が重要なんで、家でビデオで見ようとか、思わないほうがいいですよ。

監督、スタッフ、キャスト、全員に拍手です。どうもありがとう!

(2回目追記)

約1カ月半後、2回目を見てきました。登場人物の最初のワンシーンから、この後どうなるかわかっているので、細かく見られて、2回目ならではの面白さがありました。編集のテンポがよいので、ええ、もう終わり、とあっという間。やっぱりすごい映画です。

大ヒットとはいっても、「シン・ゴジラ」より見ている人はずっと少ないような感じがしますが、見ていない人に限って「盗作なんでしょ」とか言うんですよ。盗作だと主張している芝居(しかも言ってるのは脚本家じゃないらしい)は、芝居をやってからその舞台裏を描く、というもので、そのアイディアは同じかもしれませんが、この映画のキャラクターのディテイルや、ゾンビ映画ならではの演出、映像表現が、著作権侵害というほどのパクリとはとても思えないのですが。

アイディア個々をみると、そんなに斬新で見たことがないものとまでは言えないと思います。実際「予想の範囲内だった」といった感想をのべる人もいます。しかし、だからといってこの映画の価値は少しも減殺されません。全体の緻密な構成や、出演者の魅力をめいっぱい引き出す演出、本当に笑えるタイミング、全てを詰め込んだ映像表現。そこを素直に評価できないって、(感想はひとそれぞれとはわかっちゃいるけど)寂しいなあ。

再度見ると、役者としてメイクのしゅはまはるみさん(ポンの人!)と、映画主演の秋山ゆずきちゃんがすっごくいいですね。しゅはまさん、ちょっと鈴木京香に似た美人だし、ゆずきちゃんはあの落差がよかった。

シネマ歌舞伎「東海道中膝栗毛 歌舞伎座捕物帖」

201806     去年の納涼歌舞伎第2部の「東海道中膝栗毛 歌舞伎座捕物帖(こびきちょうなぞときばなし)」のシネマ歌舞伎版です。

去年は歌舞伎座で見た1作目はシネマ歌舞伎のみ)ので、感想もまったく同じですが、マイクできっちりセリフを拾っているせいか、各人の見せ場がよりくっきりしています。寿猿さん、竹三郎さんから、金太郎・團子、そしてお弟子さんたちまで、みんな持ち味を生かしてもらってます。

作・演出の猿之助は、その立場と狂言回し的な役割りからか、ショットが多くて満足。本当に気を抜くことなく、盛り上げるのにがんばってます。ふと見せる所作がきれいで、染さんともども華があって楽しいです。二人で無邪気にぴょんぴょんするのはかわいかった!

そしてやっぱり「四の切」絡みの場面は楽しい。巳之助、隼人、そして新悟がそれぞれ四の切の見せ場を持たせてもらって売り出しているのもさすが猿之助、ワンピース歌舞伎の前宣伝だったかも。

高麗屋襲名で一気に美少年ぶりが評判になった金太郎(現染五郎)ですが、若様の衣装がよく似合ってます。しかし、美少年というか美少女ぶりが気になるのは千之助ですよ。どこから見ても、玉さまをかわいくしたような美しさ。

結末は盛り上がると評判だったB。結局Bしか見られませんでしたが、児太郎の快演が再び見られて満足。

ま、歌舞伎を見たことのない人にとって、面白いかどうかはわかりませんが、主な役者がわかって、御曹司が誰かも知っていて、四の切を見たことがあって、さらに猿之助ファンだったらとっても楽しめるご褒美みたいな作品ですね。

今年のの納涼も楽しみです。千穐楽で「名前が変わっても一緒に飛ぶ」と言っていた二人ですからね。

映画「リメンバー・ミー(COCO)」「アナと雪の女王 家族の思い出」

201803coco   ピクサーアニメの新作「リメンバー・ミー」です。ピクサー好きなのに、2013年の「モンスターズ・ユニバーシティ」以後のは見てませんでした。

舞台はメキシコ。少年ミゲルの家は、ひいひいお祖父さんが音楽をやるために家を出ていき、残された妻イメルダが娘ココを育てながら靴屋で生計を立てたため、今も一家で靴屋を営み、音楽は禁止されています。しかしミゲルは大歌手デラクルスに憧れ、音楽の道に進みたいと思っています。「死者の日」に死者の国に迷い込んだミゲルは、夜明けまでに出ないと、二度と帰れません。ミゲルは、死者のヘクターと協力して、なんとか帰ろうとします…。

まず、舞台がメキシコというところが新鮮。メキシコには、カンクンに行ったことしかありませんが、画面いっぱいにパティオのある素朴な家、色鮮やかな祖先を祭るオフレンダ(祭壇)、広場、ギター、ランニングが普段着の少年。ピクサーの表現力が格段に進歩しているのもあって、画面の広がりが感動です。そして、メキシコらしい肝っ玉おばあちゃんエレナ、90才を越えているであろう、顔に深い皺の刻まれたひいおばあちゃんココ。

死者の国もまた夜のきらびやかな立体的な表現、そこで骸骨の死者たちを相手に奮闘するミゲル。十分面白いんですが、終盤にかけての思わぬ展開とラストに泣かされます。落としたハンカチを探してごそごそするくらい、泣いちゃいました。

題材からして音楽もすばらしく、とくにアナ雪の作家による「リメンバー・ミー」は、最高でした。原題「COCO」は確かにニクいタイトルですが、邦題にこれをもってきたのは、内容的にもこの主題歌のすばらしさからも大正解です。

吹き替えも皆さんうまい。とくにミゲルは12才の少年アンソニー・ゴンザレスくん。歌も台詞も末恐ろしいです。

最初の短編「アナと雪の女王 家族の思い出」も、短いながらイディナとクリスティン、ジョシュの歌がたっぷり聞けてうれしかったです。本編よりもミュージカルっぽい歌で難易度高しって感じでした。

映画「マディソン郡の橋」

201803madison_2      先日見たミュージカルの元になった大ヒット映画「マディソン郡の橋」を見てみました。平凡な主婦であるメリル・ストリープの4日間の恋の話、というのは知ってましたけど、監督・主演(写真家ロバート・キンケイド)がクリント・イーストウッドだったのは、今回初めて知りました。

大人になったマイケルとキャロラインが、遺体を火葬にしてローズマン・ブリッジから撒いてくれという母フランチェスカ(メリル)の遺言を読んで驚きます(火葬というだけで異例なんですね)。そして母の遺品から、4日間の恋の話が…。

ミュージカルとのちがいは、設定は同じなんですが、フランチェスカがロバート(イーストウッド)と出会ってから別れるまで、家族や隣人マーゴはちょっとしか出てこない、ということです。確かに映画でもたびたび電話が鳴って、フランチェスカはごまかしたりしますが、ミュージカル版ほどには、恋の邪魔にはなりません。

二人は徐々に恋を深めていきますが、ロバートはこれまでも各地で恋をしてきたのだろう、自分が今家を出たら、男女のことを知り始めるキャロラインはどんなにショックを受けるか、などと考えて家族を捨てられないというフランチェスカに対し、「これまでの人生は君に出会うためにあった。これは一生に一度の本当の恋だ」とロバートは言います。

映画は1995年公開、メリル46才、イーストウッド65才。メリルは女盛り(「マンマ・ミーア!」もこの年でやってほしかった!)イーストウッドが若干年を取りすぎている気はしますが、見ているうちに、気にならなくなってくるのは、さすが大スター。語り口がドキュメンタリーっぽくて、感動させようというあざとさがないのがいいところでしょう。

この映画の雰囲気を求めてミュージカルを見ると、家族がリアルな存在過ぎて、ちがう、と思ってしまう人もいるかも。ミュージカル版がさほどヒットしなかったのも、映画ファンの支持があまりなかったのかな、と思いました。

ついでにいうと、なんで最近、芸能人の不倫についてあんなに大騒ぎするんですかね。配偶者は当然非難する権利があるし、ほめられたことじゃないけど、私はへたくそな適当な役者より、不倫してても優れた表現者の舞台やドラマが見たいもんですから…。森瑤子「美女たちの神話」等で、恋多き名女優や歌手たちのエピソード読んだからですかね。大河ドラマにも、堂々と出てほしかったです、斉藤由貴さん。

映画「グレイテスト・ショーマン」

201802greatestshowman    話題のミュージカル映画ということで、「グレイテスト・ショーマン」を見ました。

実在のサーカス興行師、P.T.バーナムを主人公に、共同脚本は「シカゴ」「ドリームガールズ」「美女と野獣」のビル・コンドン、曲は昨年のヒット作「ラ・ラ・ランド」やトニー賞の「ディア・エヴァン・ハンセン」のパセック&ポール、主演は映画版「レ・ミゼラブル」のヒュー・ジャックマンと、当てる気満々のプロダクションです。

(ちょっとネタバレ気味です)

貧しい少年フィニアス・テイラー・バーナムは(少年役の子がかわいくてうまかった!)、父と出入りしていた屋敷のチャリティと仲良くなりますが、彼女は花嫁学校に行ってしまいます。父が亡くなり、何とかいろいろな仕事をして生き抜いたバーナムはチャリティと結婚し、貧しいながらも二人のかわいい娘と暮らしています。しかし、勤務先が破綻し解雇されてしまったバーナム、にせの担保で銀行から資金を借り入れ、博物館を開館しますが、客は来ません。何とかしようと、街のフリークスたちを集め、ショーを始めます。悪趣味と非難されながらも、楽しいショーは、人々を楽しませ、バーナムは成功を手にしますがしかし…。

ショービジネスの男の話というのは知っていたんですが、フリークスのショーとは!初めの方では、妻(ミッシェル・ウィリアムズ)や娘たちを愛し、懸命なバーナム(ヒュー・ジャックマン)なんですが、ショーの成功により欲が出て、まっとうな芸術をプロデュースしたくなり、スウェーデンの歌姫ジェニー・リンド(レベッカ・ファーガソン――きれいです!)のツアーを企画します。この、リンドのツアーが大成功というのは実話だそうですよ。

上演時間104分と短めの作品で、歌に乗ってテンポよく進みます。色彩鮮やかな映像、よくできた曲、とくに多めの群舞シーンはどれも気持ちよくのれるように仕上がっていて、それだけでも価値がありました。

ヒューってものすごーく演技力のある俳優なので、バーナムの純粋さやコンプレックスや傲慢さの表現がうまく、まあ、はっきり言って全体の3分の2くらい、バーナムやなヤツなんですよ。世の中からひっそりと隠れていたフリークスたちを華やかな舞台に連れ出して喝采を浴びさせたのはよかったのかもしれないけど、次第にキワモノから、上流階級に認められる正統派になりたいという欲が出て、誰のおかげで成功したんだってハラが立ちます。

フリークスの中でも、巨漢のレティ・ルッツ(キアラ・セトル)、かわいくて歌もすごくて好き!この方、レミゼのテナルディエ夫人を演じたこともあるそうでそんな感じです。

バーナムのパートナーになるカーライル(ザック・エフロン)。「ハイスクール・ミュージカル」や「ヘアスプレー」の憧れの彼、という印象だったんですが、もう30才、いい大人の俳優になったなという感じでした。ヒューのスタイルがあまりによすぎて、若干並ぶと不利でしたけど。

ミュージカル化されるそうですが、サーカスシーンというと、「PIPPIN」ですね。映画のヒットを受けてのプロダクション、舞台で見たいなあと思いました。

おまけ。Gretest show というセリフの字幕に「地上最大のショウ」と出ていたので、そんなタイトルの映画があったな、と思ったら、1952年のヒット作。もともとバーナムのサーカスのうたい文句として使われていたのを、サーカスが舞台の映画のタイトルにしたということのようです。サーカスって、映像に映えますよね。

映画「ブロードウェイと銃弾」

   福201802film田雄一ミュージカルの予習として見た原作映画「ブロードウェイと銃弾」です。 1994年のウディ・アレン脚本・監督作品で、ウディは出演しておらず、主演はジョン・キューザック。「マルコヴィッチの穴」の人ですね。

舞台は1928年、新進脚本家ディビッドの芝居のためにプロデューサーのマークス(ジャック・ウォーデン)が探してきたスポンサーは、ギャングの親分ニック(ジョー・ヴィテレリ)で、愛人のオリーブ(ジェニファー・ティリー)を出演させるのが条件。主演女優は憧れのヘレン(ダイアン・ウィースト)、相手役もワーナー(ジム・ブロードベント)と理想のキャストになったものの、オリーブは大根。しかしオリーブのボディガード チーチ(チャズ・バルミンテリ)は、意外なことに脚本づくりの才能があり、彼のアイディアで芝居はどんどんよくなっていきます…。

芝居立ち上げの苦労は「プロデューサーズ」みたいな感じ。登場人物がみんな一風変わっていて恋もいろいろです。爆笑とはまた違うんですが、笑えるシーンが多くて、ウディの映画の中でも秀作でした。

ジョン・キューザックがチャーミング。ダイアンは「ハンナとその姉妹」に続いて2回目のアカデミー賞助演女優賞ですが、そんなに年だったっけと思ったらこのときまだ40代後半ですよ。すごい貫禄。ジェニファーの大根役者ぶりも見事。

これをブロードウェイでミュージカル化って、どんな感じなんだろう、と楽しみになりました。

(見てきましたよ!面白かった!「ブロードウェイと銃弾」@日生劇場

 

シネマ歌舞伎「京鹿子娘五人道成寺」「二人椀久」

201801      玉三郎さんが目をかけた若手4人と踊った2016年12月の「京鹿子娘五人道成寺」、シネマ歌舞伎になって見ようかな、と思っていたところで、NHK「にっぽんの芸能 伝心~玉三郎かぶき女方考~“京鹿子娘道成寺”」が放送され、玉様のあまりのかわいらしさに感動して、さっそく行ってまいりました。

「京鹿子娘道成寺」は、女方の歌舞伎舞踊の最高峰ですが、実はちゃんと見たことがありませんでした。故三津五郎さんも、「奴道成寺などの道成寺のバリエーションをみるときも、娘道成寺を知っていなければ」という意味のことを書いていらしたし。

「にっぽんの芸能」はダイジェストですが、玉様がさまざまな女性の姿態、恋心の表現、その中に清姫の恨みがちらっと見える工夫などを語ってくれて、舞踊での演技というものを教えてくれました。

さて、このシネマ歌舞伎版は、玉様が、七之助、勘九郎、梅枝、児太郎と5人で踊る娘道成寺。長い舞踊の合間に、インタビューが入ります。愛弟子七之助はともかく、「立ち役なのに一人ぶっこまれた」という勘九郎、うれしさとプレッシャーを語る梅枝と児太郎。4人とも、素では低いいい声。とくに梅ちゃんのインタビューは珍しくて、こんなに目のかわいいいい声の人だったんだな、と。

勘九郎の女方、ほかの4人が美しすぎて、アップではちょっと不利ですが、生き生きとした動きと愛嬌で見ほれます。中村兄弟は好きだけど、もしかして兄弟でなければ、もっと勘九郎の女形や七之助の立ち役が見られたのかも。

前述のようにブツギレなのは残念でしたが、玉様はお年を感じさせない美しさだし、5人の組み合わせもよく考えられていて飽きさせず、楽しめました。彦三郎、萬太郎のにぎやかな所化もよかったです。いつか、当代の一番の娘道成寺をたっぷり見たいなあと思いました(途中で少しだけ、菊之助と玉様の二人道成寺の映像も出ましたが、菊ちゃんでしょうか)。

2つめは、玉様勘九郎、「二人椀久」。うっかり、まったく予習なしだったので、(なんとなくタイトルから滑稽味のあるものかと思っていた)状況はわかってなかったのですが、美しい女性への思慕の舞踊ですよね。ゆっくりした舞踊は苦手ですが、魅惑的な玉様、素敵でした。

映画「超高速!参勤交代リターンズ」

2017   ヒットした「超高速!参勤交代」の続編「超高速!参勤交代リターンズ」を、ノーカットでTV放送してくれました。佐々木蔵之介、上地雄輔、西村雅彦、寺脇康文、深田恭子等、メインキャストは前作と同じです。

ヒットすると予算が増えるのか、場面が増えて立ち回りも多く、贅沢になった感じ。その中で、しっかりと、優しい殿様の蔵之介と、藩の百姓たちの心の通い合いを描いています。

ただ、やっぱり貧乏藩の奮闘を描いた前作の新鮮さに比べると、立ち回りが多くなっただけで目新しいところがなくて残念。ラストも何で劣勢だった(あまりにも湯長谷藩側の手勢が少ない)内藤さま方が勝つのかよくわかりませんしね。

ただ、吉宗役の猿之助が、前作にも増して(前作は2014年、本作は2016年)、将軍の品のよさというか貫禄を表現しています。すっと出てきた時に、あれ、この素敵な人は誰って思ってしまいましたよ(ホント)。小柄だし、化粧もあっさり目なんですが、こういう感じでこんなに存在感がある俳優がいたか、という感じ。それを見るだけでも、価値がありました。
 

映画「スターウォーズ・最後のジェダイ」

2018starwars    あけましておめでとうございます。今年もミュージカル、歌舞伎、映画、本、ドラマ等々の感想を書いていきますのでよろしくお願い致します。

さて、新年の最初の記事は、3年連続でスターウォーズでございます。エピソード8、最後のジェダイ。最後のジェダイとは、ルーク・スカイウォーカーですよ。

追い詰められたレジスタンスは、帝国軍に必死の戦いを挑んでいますが、例によって劣勢です(レジスタンス人数少なすぎますよね)。物語は、起死回生を図るフィンとローズのコンビ、孤島に世を捨てて暮らすルークを呼び戻そうとするレイ、レイアが倒れて混乱するクルーザーのポーの3つが並行して進んでいきます。

それぞれがよくできていて、久しぶりのスターウォーズ本編だし大丈夫かなと思っていたんですが、とてもわかりやすく(そこか)、何度もあるどんでん返しにハラハラしながら、かつスターウォーズしい凝った映像に感動しながらあっという間の2時間半でした。

とにかくマーク・ハミルのルークでしょう。スターウォーズ第1作のあのちょっとダサい坊ちゃんは、年月を経て、老練な俳優として重厚な最後のジェダイを熱演ですよ。この間、声優としても活躍していたそうですが、映画としてこれといって印象的な役がないのが、むしろ生涯ルークだったということですね。

レイアも若い頃よりずっと素敵でした。キレイで威厳のあるレイア。ああ、キャリー・フィッシャーが60歳という若さで亡くなってしまい、これからこのシリーズどうするんでしょう。

ところで、キャリーの実娘のビリー・ラードが、コニックス中尉として出演しています。すごい見せ場があるわけじゃないのですが、クールな美形で、反乱軍の気持ちをよく伝える演技をしてました。

(ここからネタバレですすいません)

・ホルドさん、こういう人いるよね、事なかれ主義で先送りなリーダーと思っていたらば!この映画で一番の衝撃でした。

・外惑星、成功するかと思ったのに、まさかのあっという間の追跡。白い塩砂を蹴上げた赤い跡が綺麗で効果的でした。

・ローズの活躍を喜んでいいんだか。あの役やりたいと思ったアジア系は多かったはず。

・毎回思うけどレジスタンス弱すぎ、やられすぎ、人数少なすぎ。いったいどうしてあんなに弱いんです?これから盛り返したりするんです?

・カイロレン、何のために最高司令官やったんだか。

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