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ミュージアム・展覧会

歌舞伎座ギャラリー特別映像「『宙乗りができるまで~新臺猿初翔(しんぶたいごえんのかけぞめ)~』

Photo     歌舞伎座タワー5階には、前月の舞台写真も売っている歌舞伎関係のお店と、歌舞伎の扮装をして写真を撮ってもらえるスタジオアリスと、歌舞伎座ギャラリーというミニ博物館があります(入場料600円、この有料エリア、よくわかってなかったんですが、その月のチケットで100円割引。こんなに松竹さんにつぎ込んでるのに、今月はチケットとれなかったので割引なしです)。8月末まで「宙乗りができるまで」という特別映像が見られるというので行ってみました。

まず、歌舞伎の馬が置いてあって、乗ってみることができます。思っていたより大きくて、またがった感じはとても本物に近い!馬自体も重いと思いますが、役者を乗せて、しかも「矢の根」のように衣装も重いものもあって、それを2人で軽快に運ぶのは、かなりの重労働だろうなと思いました。

歌舞伎の効果音の道具や、お女中の持つ明かり、センスなども触ることができます。魯の音、雨音、波の効果音はよくできていて、面白かったです。

短い花道と、小さいながら舞台のあるスペースも。はだしだったので、ひのき舞台を踏んで、バンバンと踏み鳴らすのも楽しかった!

さてお目当ての24分の映像。昨年6月、猿之助が新歌舞伎座開場4年目にして初めて「四の切」の宙乗りをするまでの、設営、テスト、宙乗り目線のカメラ、そして翌月7月の猿之助の「流星」、8月の「やじきた」の猿之助・染五郎との2人宙乗りのリハーサル、本番、猿之助の狐忠信の扮装でのコメントもあります。

今でこそ歌舞伎以外でも宙乗りのような演出はよくありますし、猿之助と宙乗りってちょっと慣れっこになっていますが、ドキュメントをみると、やっぱりすごいなと思います(勧玄くんよくやりました)。

少しですが、猿之助が浴衣姿でスタッフに指示を出すシーンがかっこいい。やじきたのリハでは、実は高所恐怖症だという染五郎と仲良さげに二人の演技を相談します。染ちゃん、怖いのにまるで空中ブランコみたいな動きをしてたんですね。

今年も八月納涼歌舞伎でやじきたをやるのがとっても楽しみです。

新選組を行く@京都

新選組にはまっているところに京都に行くことになったので、1日「新選組を行く」@京都をやってみました。京都だけでも縁の地は多いので、壬生村と伏見です。

新選組が京都について最初に滞在した壬生村。今は賑やかな四条大宮からも京都駅からも近いところで、これが郊外?と思うような場所なんですが、当時は御所や中心地からは少し離れたところだったんでしょう。

最初は光縁寺という、ほんとに小さな町のお寺。裏に山南敬助と沖田総司(こちらで建てたもの)、隊士たちのお墓があります。亡くなった隊士の名簿もいただきました。

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前川家(非公開ですが休日だけお土産物屋があります)とブロックを隔てて隣にあるのが壬生寺と八木家。 壬生寺は、こじんまりとはしていますが、いかにも芝居をやりそうな広い空間があって、壬生狂言が演じられていたのもここ。そういえば、先日国立劇場に行ったとき、開場50周年のポスター展をやっていて、壬生狂言もあったのをチェックしていたのですよ。奥に、壬生塚があります。

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そして今回のメインといってもいい、八木邸。手前の立派な和菓子屋さんで、お茶とお菓子付きの入場券を買って、ボランティアのおじさんのお話を聞きながら見学します。現在も区切った奥は八木家の皆さんがお住まい。住居自体は200年ほどたっているそうですが、というとこの家は、建って50年ほどで賑やかで恐ろしい経験をし、その後普通の民家となり、今は多くの人が訪れるという、数奇な運命を辿っているのですね。中は写真不可です。 なんといっても、この部屋で芹沢鴨が暗殺されたとか、隣の部屋の鴨居に刀傷がはっきり残っているとか、土間で隊士が煮炊きをしたとか(土方とお梅さんのシーンもあったっけ)、大河ドラマの克明なセットを思い出して大感動でした。

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前述のとおり、向かいに、隊士が滞在していた少し広い前川家があるのですが(前川家の人々は、落ち着かないので親戚の家に移っていったとか)、その土蔵が、土方があの古高俊太郎を拷問して池田屋事件のきっかけになった場所だそうです。ひいい。

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次は八木邸が手狭になって新選組が移った西本願寺。浄土真宗の総本山で、京都の人々から見たら氏素性も知れない浪人上がりの新選組の屯所とされることを、よく承知してくれたものです。ここで大砲の訓練なんてされたら、たまったものではなかったでしょう。今も現役バリバリの大寺ですから、御朱印もなしという、観光客など相手にしていない雰囲気。銀杏も大きかったです。 立派な空堀に囲まれていて、安心感もあったと思います。山南は、本願寺に住むなんて、と反対だったんですよね…彼の切腹後、すぐに本願寺に移っています。

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   そのまま油小路を京都駅方面に下ると、伊藤甲子太郎遭難の地。細い路に放置される甲子太郎、屯所のあった高台寺からはずいぶんあったでしょうが、待ち伏せ覚悟で駆け付ける藤堂平助たち。本願寺からはすぐ近くです。近藤勇が伊藤に酒を飲ませた妾宅もすぐ近くだったんだなと思いました。

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最後の屯所不動村のあたりも通って京都駅へ戻ります。

 

 

 

さて午後は、近鉄に乗って伏見へ。まず桃山御陵の御香宮神社です。土方が、御香宮神社は高いからそこに陣を敷くべきだというのを会津藩だったかに却下され、薩摩軍にここを取られて、さんざんに敗けるんですが、その高さ感覚がわかって感激。ブラタモリ的な。 神社自体も伏見城の大手門を移築したり、小堀遠州の庭園があったりとなかなか立派な神社で、能舞台もありました。

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一方幕軍は?と伏見の町を歩きながら伏見奉行所跡を探します。板壁や格子の古い町屋が続く、風情ある町でタイムスリップしたよう。右のおうちは、弾痕が残っているのですが、町がそのまま残っていて燃えたようでもないのは、戦闘はこの町の一部でしかなかったんでしょうか。

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伏見奉行所跡は団地の横にありました。

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 会津藩の陣の後も残っています。

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  最後は寺田屋。お登勢さんが坂本龍馬の妻おりょうを預かっていたところですね。船宿としてはやっていたという雰囲気がそのまま残されていて、驚きました。 おりょうさんがお風呂に入っているとき、暗殺者に気づいて龍馬に裸のまま知らせたという逸話のある、あのお風呂もそのまま残ってます(「新選組!」でも忠実に再現されていました)。

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 伏見はお酒で有名で、勇や土方も、京の洗練された美酒には驚いたことでしょう。黄桜のカッパカントリーでカッパの由来や全国のカッパを見つつ日本酒を飲み比べたり、月桂冠大倉記念館では、じっくり日本酒の製法をみることができます。月桂冠の方は入場料を取りますが、純米吟醸酒の小とっくりをおみやげにくれます。

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 川沿いの道は風情があって、十石船にも乗れるし、ほんと、伏見は楽しいところでした。

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「萩尾望都SF原画展 宇宙にあそび、異世界にはばたく」@吉祥寺市立美術館

Hagiomoto_2 大好きな萩尾望都さんのSFに絞った原画展を吉祥寺市立美術館(駅近くのショッピングビルの7階にあります)に見にいってきました。

展示のうち、「精霊狩り」や「ユニコーンの夢」「11人がいる!」あたりまではリアルタイムで読んでいましたが、「スターレッド」やブラッドベリの短編も後からですし、「百億の昼と千億の夜」や「バルバラ異界」、あぶないシリーズなども読んでいません。SFというジャンル自体、映画以外のコンテンツにあまり興味がなかったのもあって。

まあそれは別として、繊細なカラー原画は驚き。線の細かさ、衣服の柄や質感、宇宙空間の挿入。この方、絵としての漫画の表現を描き込んでいくことが好きでたまらないんだろうな、と、あの若冲を見た後で同じ衝動を感じてしまいましたよ。

いろいろ知ったこともありました。

「百億の昼と千億の夜」は、週刊少年チャンピオンの連載ですよ!あれを週刊で!「ドカベン」や「がきデカ」や「マカロニほうれん荘」と並んで!

上記のように、SF小説に縁がないので、ハヤカワSF文庫のカバーにきれいなカラー絵を描いていらっしゃったのも知りませんでしたが、漫画ではあまりない、大人っぽい人物の絵でとてもきれいでした。

物販として、以前買った「文藝別冊 萩尾望都」 が積まれていましたが、買い損ねていた方、この機会にぜひ。厚い図録もありましたが、この方については、読んでいない作品を買う方が先だと思ってやめておきました。Photo

おまけ。
この美術館のグッズ売り場に、A5サイズのお花のクリアホルダーがありました。チケットホルダーよりちょっと大きくて、チケット入れてもいいですが、振込用紙等入れるのにも便利。324円って良心的!

生誕300年記念若冲展@東京都美術館、狩野博幸ほか「異能の画家伊藤若冲」

2016_jakuchutirasi ほとんど社会現象ではないかというほど連日大盛況の、生誕300年記念若冲展@東京都美術館に、行ってまいりました。

事前の知識は、赤いとさかの鶏が300年近く昔の画家とは思えないくらい現代的なセンスがある、プライスコレクションにいい絵がたくさんある、今回は宮内庁保有の代表作が出ている、超絶技巧の人(←NHKスペシャルから)くらいでしたが、見てみて、そして後述の本を読んで、いろいろなことがわかりました。

 チケットはネットで事前に購入していったんですが、館の前には「ただいま170分待ち」の赤いプラカードが。後へは引けず、芸大前の交差点近くの最後尾に並びました。公園内なので、空間が開けていて新緑がきれいだったのが救い。本を読んだりスマホでキャンディクラッシュやったり(←まだやってます。今955ステージ)、写真とってつぶやいたり近くの方々とお話したり。途中に給水所までありました。

2時間ほどでエスカレータに乗って館内に入れたのでやった早かった、と思ったのもつかの間、その後30分並びます。プリントアウトしてきたチケットを引き替えたらイヤホンガイドの列から外れてしまい、時間がかかりそうだったので断念しました(ちょっと残念)。

まず鹿苑寺の襖絵。へー鹿苑寺って金閣寺じゃ?その襖絵を数室分まとめて?すごい、同時代には評価されなかったはずなのに(←まだよくわかってなかったので)、ちょっとイメージちがう、などと思いながら進むと、あの群鶏図、旭日鳳凰図、孔雀鳳凰図に感動です。見たことのない鳳凰の姿、派手な羽、でもガラスから絵までがちょっと遠くて細かいところが見えなかったのが残念。

若冲は「千載具眼の徒を竢つ」と、自分の絵を理解する者を千年待つ、と言ったそうですが、「いつかわかってくれる日が来るのだろうか」と、弱気だったのかと思ったら、こんなすごい絵が画室に広がっていたら、自分の天才は疑う余地もなかったに違いないと確信しましたです。

さて、何と言ってもこの若冲展の圧巻は、相国寺に寄進され、明治維新の廃仏毀釈の際に寺から宮内庁に献上された(1万円を下賜されたそうです)、「動植綵絵」30枚と「釈迦三尊像」です。1枚1枚が大きく、趣向があって、何より色が、200年以上たっているとは思えないくらい鮮やか(それは、保存状態のためもありますが、絵の具を厚く贅沢に使っているからだそうです)。絵との距離も鳳凰図よりは近く、混雑の中を縫うように頭を突っ込んで、何とか部分をつなげて全体を見るのですが、ああ、これを心ゆくまで上から下までじっくり見たいものだと思いました。

その名のとおり、さまざまな動植物、貝やタコなどの魚介類、蝶やバッタなどの虫、バラやひまわり等洋風の花まで、それぞれが凝りに凝っていてほんとうに素晴らしかったです。

ほかにも虎、亀、伏見人形のかわいらしい絵、元八百屋の主人らしい巧みな野菜、有名なモザイク画のようなさまざまな動物の鳥獣花木図屏風、色鮮やかでシンプルな構図の木版画と、若冲のいろいろな魅力を堪能しました。

Inounogaka_3 図録は売り切れで予約のみ、クリアファイルも入荷待ち、一筆箋や屏風カードなどのグッズを買う会計も長蛇の列だったので諦めて出口に向かうと、若冲関連書籍がたくさん。手に取ってみて、コンパクトながら一通りカラー図版がある、狩野博幸さんほかの「異能の画家 伊藤若冲」を買いました。

狩野さんはなんと狩野派とは関係ない近世美術史の教授ですが、質問形式で若冲の生い立ちをわかりやすく説明してくれています(後でNHKスペシャル見直したら、最後の方で蓮のつぼみのお話をしていた白髪の上品な先生が狩野さんだったということがわかり、ちょっとうれしくなってしまいました)。

京の錦市場の裕福な青物問屋の長男として生まれ、20代で父を亡くしてからは当主だった若冲ですが、学才はなく、習い事も苦手、狩野派の師匠について画を習っていましたが、基礎だけ学ぶとあとは独学。40歳のときようやく本格的に絵を本業にします。相国寺の名高い学僧である大典が後ろ盾になり、老子からとった「若冲」という名も、大典がかかわっている可能性が高いそうです。知識人売茶翁(ばいさおう、肖像画見ました!)も大典から紹介されて親交があったそうです。鹿苑寺の大書院の襖絵も、大典の弟子が住職だったために描いた可能性が高い等、意外に、若冲が当時の京都の知識人に人気があったようですね。

若冲は生涯独身で、天明の京都の大火でアトリエが焼けてからは、石峰寺で妹と暮らしながら、絵を描き続けたそうです。このお寺にある五百羅漢も若冲のデザインで、一部は椿山荘にあるとか。

動植綵絵は、2007年に公開されているのですが、この本はそのすぐ後に出版されていて、「次の機会はいつになることか」と書かれています。10年後に公開されたわけですね。

待つのはたいへんですが、その価値はあった若冲展でした。

(追記)

5月18日は65歳以上の方は入館料が無料ということで、最高320分待ち!!ほんとうに5時間並んだ方がいたんでしょうか(いたってことですよね?)。今まで富士急ハイランドのドドンパ4時間待ちが最高だと思っていましたが、それを超えるとは。やはり早朝が確実のようですね。

「ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳 わたしの国貞」@bunkamuraミュージアム

Kuniyoshi2_3 歌舞伎座のあと、評判の歌川国芳、国貞の浮世絵展に行ってみました。二人は幕末の同時期に活躍した浮世絵師で、武者絵や異形の者を得意とした国芳、歌舞伎役者や美人絵を得意とした国貞と、並べてみるとそれぞれの個性が際立っていて面白かったです。

幕末から明治維新にかけて、浮世絵がごっそり海外に流出したとはきいていましたが、有名なボストン美術館のコレクション、こう言っていいのかあれですがすごすぎる。たしか江戸東京博物館の大規模な浮世絵展を見たことがあったはずですが、こんなに色鮮やかで大量の浮世絵を見た記憶はありません。

Kuniyoshi
俺たちの、わたしのと男女で決めつけるのはどうかという気もしますが、奇想天外、大胆な構図、今の映画の絵コンテや漫画に近い表現の国芳と、グラビアのように流行に敏感でモデルの個性をとらえている国貞。

歌舞伎関係では、おなじみの昔から変わっていない「助六」とか、この間七之助で見た「葛の葉」とか、私でも知っている演目がいろいろあったり、團十郎、菊五郎、市蔵、福助、歌右衛門など今でも活躍している役者の名前があったり、人気女形で有名な岩井半四郎や粂次郎、田之助の名前があったり。團十郎なんて、昔から目がバッチリなんですよー。Kuniyoshi3

グッズもいろいろありましたが、重い図録より手軽な雑誌みたいなのを買ってみました。これからゆっくり見ます。

(追記)

この本、筆者陣の国芳愛にあふれた、図版も(国内の美術館蔵のものですが)たくさん載っているとてもお買い得の本でした(春画もちょっとあります)。展覧会に出ていたか忘れましたが、この日に見た歌舞伎座の「鵺退治」のお話の浮世絵も掲載されていて、うれしくなっちゃいました。

「福田尚武 歌舞伎写真展~歌舞伎に魅せられて半世紀~」

Kabukisyasin日経の文化欄で紹介されていた福田尚武さんの歌舞伎写真展@豊島区民センターに行ってきました。福田さんは、もう50年も歌舞伎写真を撮り続けている方です。

ついこの間から歌舞伎を見始めて、ちょっと前の世代の名優や今の大幹部のお若い頃を想像してやまない私にとっては、もう本当に楽しい写真展でした。

当代の吉右衛門、幸四郎、お父上の初代白鸚はよく似ています。当代菊五郎の弁天小僧、12代目團十郎の助六、当代藤十郎の玉手御前は若さがあふれていて頬がすっとして美しいのなんの。故5代目富十郎、2代目・3代目松緑、17代目勘三郎、13代目仁左衛門等の人気役者の面影もうかがえます。富十郎さんは亡くなられたのは比較的最近ですが、ほとんど知らなかったので、豊かな表情に驚きました。

6代目歌右衛門、芝翫はもうおばあさんの写真ですが、雀右衛門は本当に美しかったです。

写真の18代目勘三郎、10代目三津五郎の油の乗った役者ぶりをみると、無念さが迫ります。

膨大な写真の中から、100枚を厳選した(ほんとはもっと見たかった!)、充実した写真展でした。無料なんて申し訳ありません。豊島区さん、ありがとうございました。残念ながら、23日までで終了です。

「肉筆浮世絵の美~氏家浮世絵コレクション設立40周年記念」@鎌倉国宝館

Kamakuraukiyoe数日前の日経の文化欄に載っていた、鎌倉国宝館の氏家コレクション展覧会に行ってみました。私、ほんとに好みの基本がミーハーなので、絵はピカソと北斎が好きなんです。

鎌倉国宝館は、鶴岡八幡宮の経第に昭和3年にあります。鎌倉のお寺の古い仏像などを地震などから守るために建てられたという和風モダンな建物、展示は一室だけの小さな博物館です。Dsc_0907

入場料400円を払って入ると、仏像が並んでいます。国立博物館などとちがって、すぐ近所のお寺から借りているものということが細かく書いてあったりして、親しみが持てます。
鎌倉時代のものは力強くてわかりやすく、面白いですね。

部屋の半分が肉筆浮世絵展。氏家氏のコレクションは浮世絵の時代をくまなく集めた貴重なものだそうで、抜けている時期がないんだそうです。時代が近いだけに、どれも色鮮やかで、描かれた時代そのままの姿を見ることができます。

どれも見どころがあるのですが、やはり圧巻は北斎と広重。北斎は「桜に鷲」の力強い鷲や、小雀を狙う山かがし(蛇)、酔余美人、虫のスケッチ等、画調がそれぞれまったく異なっていて、それがどれも素晴らしい。広重は3点でしたが、版画よりさらに繊細な描写と大胆な構図でやっぱりすごいと思いました。

もう1点、あの山東京伝が北尾政演という名で描いた「助六図」。傘を持った助六と、揚巻の絵で、助六の顔は傘で隠れているのが何とも粋で、200年以上前のものなのに、今の助六と変わりません。歌舞伎の助六を知っててよかったなーと思った瞬間でした。

Dsc_0904国宝館を後にして、鶴岡八幡宮にお参りもして、鎌倉駅までは活気のある小町通りをブラブラ。注文してから揚げるチュロスや山ごぼうはさんだお稲荷さんなどを食べ歩き、まめやさんやおせんべい屋さんやはちみつ屋さんをのぞいて、紙屋さんで一筆便箋を買ったりして、冬の晴天の日を楽しみました。

「アートアクアリウム2014」@日本橋

コレ6841893_2089203601_251large_5ド室町で開催されている「アートアクアリウム2014」に行ってまいりました。

まだ開催直後なので、あまり宣伝も目にしていないし空いているかと思ったら大間違い。入場制限もかかる混雑で、チケットを用意して行かれるのをお勧めします。

グッズもかわいいなあ、後で、と横目で見ながら入ると、さっそく巨大な金魚鉢を写真に撮っている人がいます。なるほど、ここまでは写真OKなのね、と行くと、中でもみんなスマホやカメラやタブレットで写真を撮っている!そっか、これは「金魚をテーマにした光のアート」じゃなくて、「光でおされに演出された金魚の水族館」だったのですよ。だから、写真はOKなんですね。

実物もご覧のように、たいへんきれいで、外の暑さを忘れる演出なんですが、皆さんの写真も確実にきれいに写っているようでした。

金魚はさほど珍しいものではないのですが、やっぱりモノは見せ方だなあと思いました。

最後、人だかりがしていて、屏風のようなものがあるなあと思ったら、四季をテーマにした映像と小さな金魚のコラボでした。最先端技術なんでしょうが、映像自体はけっこう素朴な影絵のような趣で、ちょっとほっこりしました。ゆっくり見たい方は、前に出られるまで少し待った方がいいですよ。屏風の下の方まで絵が出てきますから。

そうそう、金魚の刺繍や染めの着物もかわいかったです。夜はお酒も飲めるそうですよ。

「アンディ・ウォーホル展」@森美術館

Dsc_0598_2六本木の森美術館で開催中のアンディ・ウォーホル展を見てまいりました。これまでにない大規模な回顧展ということで、幼い頃の写真から晩年の作品、映像、タイムカプセルまでを丁寧に追ったものでした。

ウォーホルといえば、左のマリリン・モンローその他の写真を元にしたシルクスクリーン(←ほんとはどうやって製作するのかわかってませんが)やキャンベルスープ缶が有名で、時代をとらえたアイディアの人、というイメージだったんですが、これだけの作品を一度に見て行くと、もっといろいろな面がわかります。

初期のコマーシャルイラストのおしゃれな線。今のイラストの源流なんだろうな、と思うそれらは、60年前とは思えません。よく見たことのある、シルクスクリーンの作品群も、ほんものをみると、色彩や余白を含めて、アートだなあと感心します。

ビジネス・アートを謳った時期には、有名人の発注で、写真をもとにしたシルクスクリーンを1枚25000ドルで作ってくれたそうです。この人たちがまた、表情というか雰囲気というか迫力があって、なかなか圧巻です。マイケル・ジャクソンの一番きれいだったときや、ミック・ジャガー、エルビス、坂本龍一等もあって、楽しめました。

さらに大量の絵、ファクトリーの再現、実験的な映像作品を1部屋で同時に複数上映していたり、タイム・カプセルといわれる段ボール箱につめた大事なもの。浮世絵、歌舞伎や能の本と、日本にも関心が深かったことがうかがえます。

NHK制作の短いドキュメンタリーもあって、彼の人生を振り返るのに好適。おしゃれなグッズも充実していました。常設展の部分がないために、アンディ・ウォーホルの世界だけをじっくり味わう時間でした。

川崎市岡本太郎美術館

Okamoto川崎市の広大な公園、生田緑地の中にある、岡本太郎美術館に行ってきました。

岡本太郎って、子どもの頃、「芸術は爆発だ!」とか「グラスに顔があってもいいじゃないか」のCMで、太陽の塔の作者ではあるけど、変なおじさんというイメージだったのですが、「青春ピカソ」等の著作や、彼を支えた岡本敏子さんのエッセー等を読んで、偉大な芸術家という認識を持っていました。

この美術館は、岡本太郎から寄贈された作品でできていて、絵画、立体、写真と大量の諸像があるようです。

色鮮やかで、大画面に少しもひるまない絵もすごいのですが(しかもケースに入ってなくてj直に見られます)、さまざまな立体のすばらしいこと。代表作がたっぷり見られます。

左上は、写真OKコーナーにあった、立体的な絵(レリーフっていうのかな)。思わず触りたくなるような仕上げです。下には、「座ることを拒否する椅子」というのが、並んでいます。

Okamotogacha_2ミュージアムショップに、手ごろな画集がなかったのが残念だったのですが、なんと、「岡本太郎アートガチャガチャ」がありました。かわいい立体ばかり、あの海洋堂制作なのでよくできています。

私は左端の「ノン!」が当たりました。見にくいですが、体の前で両手のひらを見せて、NON!って感じになってます。やった。