2020年9月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30      
フォト

« ミッチ・アルボム「時の番人」 | トップページ | ART歌舞伎 »

図夢歌舞伎「忠臣蔵」第3回(五、六段目)、歌舞伎家話 猿之助・團子

2007zumukabuki 図夢歌舞伎第3回は、五、六段目、勘平の物語です(図夢歌舞伎第1回、第2回)。歌舞伎家話で幸四郎さんに「遠くから応援しています」と言っていた四代目がなんと演出・勘平ですよ。2012年、亀治郎最後の公演で、藤十郎さんに習って演じた上方の型です。おかる壱太郎、おかや吉弥という上方縁の役者さんの共演。そして葵太夫さんのTwitterで出演依頼があったと知り、おお、と楽しみにしていました。この段は国立の菊五郎さんの勘平しか見たことありません。

脚本の戸部さんが、記録の趣旨もあってか図夢歌舞伎の制作についてつぶやいているTwitter(どこでも歌舞伎)によれば、第二回から音響スタッフを増強したうえ、第三回は、「藤森圭太郎監督、西山理彦映像演出にて撮影配信チーム一新。」そして、映像の経験豊富な四代目演出ということで、アップ中心の映像ならではの作品になりました。

まずは五段目 鉄砲渡し・二つ玉の段。与市兵衛(高麗五郎)を斬って50両を奪う斧定九郎(幸四郎)。ほんとに色悪の美しい幸四郎丈!講談や落語の「中村仲蔵」を知ってから初めて見る定九郎は、やっぱりかっこいい!

そして四代目の勘平登場です。2012年亀治郎最後の舞台で演じた勘平の舞台写真はとっても美しく、この自粛期間中でちょっとふっくらした四代目どうだろうなんて思っていたんですが、失礼!大丈夫でした。

暗闇の中で定九郎の死骸をまさぐる勘平、最初からテンション高い!与市兵衛の骸からどうしてもほしい金を拝借して立ち去るそのおぼつかない足取りのアップ。

ここでちょっと休憩、猿弥人形のチャット読み上げです。リアルタイムではチャットできるんですが、せっかくの生配信に集中したくて、全画面で見ているので、チャットは見ていません。「猪は誰ですか」という質問に、「あーちゃん(幸四郎)です。やりたがりなんです」と答える猿弥人形。

後半はいよいよ六段目、勘平が帰宅し、おかる(壱太郎)が駕籠で売られていくところから始まります。駕籠でと指さす手が画面に入るようにしていたという四代目。

前述のとおり、上方の型の六段目で、勘平が着替えるのは浅葱の紋付ではなく木綿の普段着、不破数右衛門(幸四郎、声と姿だけ)の来訪時に初めて武士として刀を差します。勘平の腹切りは数右衛門が余市兵衛の骸を改めているさなかに後ろを向いて。「色にふけったばっかりに」の述懐はなく「魂魄この世に留まりても仇討ちにお供せで置くべきか」という気魄。舅殺しの疑いが晴れて、おかやがこと切れる勘平に黒紋付を着せかけます。

家に帰ったところから、すでに金をとったことで落ち着かない勘平が、財布の布でハッとして後悔し、おかやに責められ…切腹、血判まで、きめ細かな表情の変化、必死の形相と、感動的な勘平でした。四代目推しとしては、本当に見逃さなくてよかったというこの配信。

おかやと一文字屋お才(顔は出ず)は吉弥さん、上方の型でやる六段目に最もふさわしい方で、勘平とのやりとりの緊張感は、お芝居をみたという満足感を盛り上げます。おかるの壱太郎、きっちり演じているんですが、若干物足りない。

竹本はなんと人間国宝葵太夫さん、三味線は豊澤淳一郎さんで、お二人の好演が満足度を高めていました。休養十分の葵太夫さんの声も絶好調。

11日(土)の生配信に引き続き、「こだわり編集」版が、15日17:00から配信されました。おかやと勘平おかるの2画面、おかや、勘平、おかるの3画面が追加されたり、竹本の音量が調整されたりして、完成度が高まっていました。

【歌舞伎家話第六回】

13日(月)の夜、配信の「歌舞伎家話第六回」として、團子・猿之助のトークがありました。團子が仕切りということになったらしく、彼が質問するのですが、高校生の團子くん相手だと、照れたりはぐらかしたりしないでまっすぐに答える四代目。内容は、四代目をフォローしているファンにはいつもブレないなというものなんですが、ちゃんと團子くんに届くように語られてたのに感動しました。

次代の澤瀉屋を背負って立つ團子くん。K-POPや映像に興味があり、歌舞伎を映像で表現することに興味がありそう。四代目は、その分野は若い世代に譲るつもりといいながら、そういうことをほんとうに表現するためには、その分野でのプロフェッショナルのブレーンが必要と実践的なアドバイスまで。

團子くんも、四代目へのリスペクトが感じられて、そして聡明な少年であることは間違いなく、澤瀉屋も安泰だなと思った次第。

« ミッチ・アルボム「時の番人」 | トップページ | ART歌舞伎 »

歌舞伎」カテゴリの記事

四代目市川猿之助」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« ミッチ・アルボム「時の番人」 | トップページ | ART歌舞伎 »