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三月大歌舞伎「梶原平三誉石切」「高坏」「伊賀越道中双六 沼津」期間限定配信

2004_20200425001201  引き続き松竹チャンネルの期間限定配信、三月大歌舞伎夜の部です。まず「梶原平三誉石切」。わりとよくかかる演目で、2015年白鸚さん2017年彦三郎さん2019年吉右衛門さんで見てます。

梶原は白鸚さんですが、初めて見たときよりずっと面白く感じました。大庭兄弟(芝翫、錦之助)と見た目のバランスもいいし、白鸚さん中心にいいチームワークで、白鸚さんも気持ちよく演じている感じ。梶原方大名が松江、亀鶴、廣太郎、虎之介、大庭方大名が高麗五郎、幸右衛門、千次郎、かなめ。大庭方の皆さんが迫力ありました。

 六太夫は錦吾さん、梢は高麗蔵さん。剣菱呑助は橘三郎さん。これまで見た梢は、壱太郎、右近、米吉ときれいな若い娘だったんですが、この高麗蔵さんさすが。若々しいんだけど若妻の落ち着きもあり、父の覚悟によよと嘆くところなどこってりとよかったです。大庭兄弟や大名たちが去って梶原と父娘だけになる場面、長年舞台を共にした高麗屋お三方の息の合い方でした。

2つめは「高坏」。勘九郎が得意としている下駄タップ舞踊という認識でしたが見たことはなかったもの。大名(友右衛門)に酒を飲むため高坏を買って来いと言われた次郎冠者(幸四郎)。高足(下駄)売り(亀鶴)に騙されて高坏の代わりに高足を買ったうえ、酒は二人で飲んでしまい、怒られて高足をはいて踊ります。

抜けた愛嬌者をやらせたら天下一品の幸四郎、表情も豊かに最高に楽しい下駄タップ。その前の亀鶴さんの踊りと掛け合いも達者で、亀鶴さん、いい役だったのに中止は惜しかったなあ。二人の格子の入った衣装もかわいらしくて好きでした。

3つめは「伊賀越道中双六 沼津」です。昨年の秀山祭で、吉右衛門さんの十兵衛を見ましたが、そのときはあらすじの予習が粗々であんまりよくわからなかった芝居(恥)です。あのとき、吉右衛門さんの急病で、開演のたった1時間半前に決まって初役の代役をした幸四郎さんが、今度は本役で務めます。平作は白鸚さん。

今度は段取りも頭に入っているのもありましたが、改めて面白い芝居だと思いました。柔らかい優しい雰囲気の仕事のできる商人で、後半平作とお米の立場と、自分の義理との板挟みって、それは幸四郎のニンにぴったりはまっています。で、白鸚さんの老け役がすごくいい。お年そのままですが、その中に芯というか気骨がにじみ出ていて、年恰好からいっても幸四郎さんとの親子感が自然です。

最後の十兵衛・平作の場面は、息もぴったりですし、親子の愛情が感じられます。何より二人のスケール感が、ギリシャ悲劇とかシェイクスピア作品のような香りがあってですね、でも歌舞伎。白鸚さん、夜の部だけとはいえ、1つめの石切梶原だって相当エネルギーを要する演目なのに、沼津でのこの力演。凄いなあ。インタビューでは、秀山祭で見事に代役を務めた幸四郎に対し、「『一世一代』で親として何かやれないか。幸四郎の心意気に対するささやかなご褒美というかね」 と語っています。

ところで、新薄雪物語で、白鸚・吉右衛門の兵衛・伊賀守ってありえないんですかね。大柄で類まれな存在感のあるお二人のがっつりした共演って、見ることはできないんですかねえ。

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