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御厨貴「知の格闘― 掟破りの政治学講義」

2004  政治史・政治学の学者、御厨貴さんの「知の格闘― 掟破りの政治学講義」というちくま新書です。御厨先生と言えば、政治家等への聞き書き、オーラル・ヒストリーで有名で、テレビの「時事放談」の聞き手を長らく務めていたので、あの、額の広いお顔はお馴染みです。

この本は、御厨さんが2011年に60歳で東大を退職する際に、業績の分野毎に全6回の最終講義を行った際のいわば記録です。各回とも、御厨さん自身による振り返り、気鋭の若手学者(建築は隈研吾さんですが)によるコメント、御厨さんの釈明、質疑応答で3時間半、土曜の午後まるまる使ってという力の入ったもの。新書とはいえ、約300pの力作です。

各分野というのが、オーラル・ヒストリー、公共政策、政治史、建築と政治、書評と時評、メディア(=映像)と政治というもの。読みだすと実に面白いです。政治という生臭いものを対象としながら、御厨氏自身はそれにのめりこまない、冷静なアプローチ、そして対象へのある種の毒舌。

小泉純一郎ではオーラル・ヒストリーが書けない理由や、宮沢喜一と竹下登への感想、後藤田正晴の菅直人評など興味深い。建築と政治というのは、政治家の家や、政治の舞台の建物の位置や構造から権力との関係を解きほぐすといったもの。東日本大震災復興構想会議のためにも尽力し、大変すぎたために同窓会はやりたくないとか。

それだけ自由に発言する御厨氏ですが、若手からは、先生の手法や考え方について、「政策そのものには興味がない」など、遠慮のない批評を受けています。

過去の著作も面白そうで、最終講義ながら、だいぶ遅れての御厨先生の入門編を読んだような気持になりました。

 

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