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シネマ歌舞伎「女殺油地獄」

Onnagoroshi_koshiro_poster_fixw_234  昨年7月松竹座の高麗屋襲名披露「女殺油地獄」のシネマ歌舞伎です。このチラシ、そしてムビチケのビジュアルが公表されたときには、幸四郎・猿之助ファンから悲鳴があがるカッコよさでしたが、とうとう映画館へ。

舞台とはちがう、シネマ歌舞伎ならではのものを作りたいという幸四郎と井上昌徳監督の意気込みで、凝ったつくりになっています。序幕「徳庵堤茶店の場」は通常の舞台中継風、2幕「河内屋内の場」は、アップも多く家庭内ドラマ、そして3幕は義太夫を使わずに撮影し、スローモーションなどの効果を加えて、義太夫をつけています。むしろ劇場でみるよりも、迫力ある義太夫でした(3幕は谷太夫さん)。

この義太夫なしで撮影とはどんなんだろうと思っていたんですが、芝居自体は松竹座の舞台稽古の後で、3幕だけを義太夫なしに撮影したんだそうです。そういう意味では、本番前のものなので、二人が観客の前で見せる芝居とはちょっとちがうのかもとは思いましたが、再演でもあり、さすがの名コンビ。

201911_20191124095201 襲名披露公演のため、配役が最高です。与兵衛の父歌六、母竹三郎、兄又五郎、妹壱太郎、白稲荷法印 嵐橘三郎の2幕は見ごたえたっぷり。与兵衛かわいさのあまりの河内屋の苦悩。

しかしやはりこの演目は幸四郎の豊かな表情!かわいかったり、シュンとしたり、開き直ったり、そして3幕でのお吉へのくどき、殺意のめばえ、目が少し赤いのも狂気じみていて。ああ、幸四郎さん、かっこいい(←最後はこれか)。

四代目は、役柄としても抑え目のしっかりした若妻で、与兵衛よりも姉さんに見えます。やはりあの大怪我からまだ9か月、顔が丸々していますが、このチラシ・ムビチケは後から撮ったものらしく、もう少しすっきりとしています(オグリ終盤の今はもっと顔が細くなったような)。文楽の人形を思わせるような、白磁の肌と表情。

恋愛関係にはない、お吉は与兵衛に同業の知り合いの青年への親しみしか感じていない、でも運命を変えられたという関係の二人。どうしてこんな表情になったのか、ギリギリのこの顔が、四代目の役者としての凄みを見せているような気がします。

松竹座の番付は買いそびれていたのですが、これらの写真が大きく載っているパンフレット、買ってよかった!

 

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