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「ピカソとアインシュタイン」@よみうり大手町ホール

 20190508 「ピカソとアインシュタイン」、川平慈英、岡本健一のこのチラシを見て、てっきりミュージカルだと思っていたんですが、スティーブ・マーティン(映画「リトルショップ・オブ・ホラーズ」にサド歯医者役で出ていた、サタデー・ナイト・ライブのコメディアン)の脚本によるストレートプレイでした。主役2人がダブルキャストですが、私が見たのは若手の方のブルー。

 舞台はモンマルトルのカフェ「ラパン・アジル」、常連ギャストン(松澤一之 )が店主フレディ(間宮啓行 )と話していると、アインシュタイン(村井良大が女性を待つのだとやってきます。シュザンヌ(水上京香 )は恋の相手ピカソ(三浦翔平)を待ちます。アインシュタインとピカソはお互いの専門の話を戦わせます。シュメンディマン(川平慈英)、メンフィスからやってきた派手な男(岡本健一)も現れて…ほかにフレディの恋人(香寿たつき)、画商サゴ(吉見一豊)。

スティーブ・マーティンは、ピカソほかのアートのコレクターでもあるそうで、絵に関するちょっとした台詞やスケッチの扱い方がうまく、創作活動や作品の評価に関する見識も感じられたほか、もちろん、アインシュタインの理論のエッセンスもうまく使われていて、とても知的な脚本だと思いました。

舞台に額縁があって、丸テーブルとカウンターのあるノスタルジックなカフェを囲っているのが効果的。キャストの容貌が個性的で、とくにおじさんたちがみんな渋くていいです。松澤一之は夢の遊民社での若い頃を見ていますが、期待以上の食えないじいさんになっていて(ほめてる)、最高でした。

と、見た目はいかにも面白そうなお芝居になっていて、誰がどう悪い(強いていうなら水上京香は悪くはないんですが、この役には若すぎてちょっと荷が重く、長台詞が単調になってた)わけではないんですけど、構造やストーリーはあまりなく、前述のような知的なセリフの間で、雰囲気とかちょっとした間で笑わせるというこの芝居のスタイルと日本語との相性なのか、あまり笑えず、ああ、このお芝居どこにいくのという感じになってしまいました。もっとアドリブきかせて即興感のある感じでやったらよかったのに。

ローズ版ではアインシュタインを演じている川平慈英は、ブルー版での出番の短いシュメンディマンではけっこう自由にやっていて、その時は観客が楽しんでいるのが伝わってきました。岡本健一も好きな俳優さんですが、この役もクセがあってよかったです。

残念な点のひとつは、セクシーなセリフや場面も多いのに、このお芝居のキャスト、ちょっと色気が足りないんですよね(「She Loves Me」がそのあたり徹底していてうまかったから尚更そう感じたのかも)。ピカソは女好きという設定なんですが、三浦翔平のすくすくと育った健康な雰囲気が、全然そう見えない。名前だけは聞いたことがあるなあと思ったら、桐谷美玲ちゃんと結婚したばかりの好青年じゃないですか。今の彼にはそれは美点なので、全然悪いことじゃないような気もします。

ちょっと感動したのが、ラスト。セットに最後にはちょっとびっくりする変化があって、そしてとても美しかったです。これから見る方お楽しみに。美術 伊東雅子さん、照明 日下靖順 さんでした。

 

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