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「LIFE LIFE LIFE ~ 人生の3つのバージョン」@シアターコクーン

201904lll  ケラリーノ・サンドロヴィッチの翻訳劇、「LIFE LIFE LIFE ~ 人生の3つのバージョン」です。もとはフランスの劇作家ヤスミナ・レザの「Trois Versions de la vie」。副題が原題なんですが、そのままだとちょっと理屈っぽいか。フランスといっても、ソ連から移住したペルシャ系の父とハンガリー移民の母というユダヤ人夫妻の下に生まれたとありますので、豊かな文化的背景をお持ちの方なんですね。写真をみるとすごい美人。

 もともと「ヴァージニア・ウルフなんてこわくない」を上演するはずが、事情でこの作品となり、ケラさんは苦労していたようですが、出来上がってみると、すばらしい舞台で、さすがケラさんという認識を新たにしました。

(以下、ネタバレありです)

ソニア(ともさかりえ)とアンリ(稲垣吾郎)の若い夫婦が、別室の息子アルノーに、ビスケットをやるかどうかで言い争っています。ソニアは元弁護士のエリート、アンリは天文学の研究者ですがいまいち。そこへアンリの上司で有力な学者ユベール(段田安則)とイネス(大竹しのぶ)夫妻がディナーにやってきます。しかしアンリたちは、招待は明日だと思っていて何も用意がなく、ワインとお菓子、チーズでもてなすことに…。

題名通り、同じシチュエーションで、少しずつ異なるバージョンが演じられます。思い切りネタバレすると、最初は気の強いソニアにうまく対処できないアンリ、妻を小ばかにしているユベール、やっと完成したアンリの研究にはライバルに先を越された可能性が出現し…という、なんともやるせない展開。しかし、2つめ、3つめと少しずつ変えるだけで、印象がガラリと変わっていきます。

このバリエーションが絶妙で、力のある脚本に、ケラさんの生きた台詞。人生なんて、ほんの少しの気の持ち方や関係性で、幸福感も大きく変わるんだよ、ということが見事に描き出されていきます。

真ん中の一番低いところにアンリの家のリビングがあり、四方を客席が囲む形。役者は自然な形でリビングにいるので、人の家をのぞいているような感じも新鮮でした。3つの芝居の区切りの音楽も、不協和音がちょっと不思議な感じで合ってました。

キャストがはまってます! 大竹しのぶと段田安則の自在な雰囲気、テンポのメリハリは、さすが。大竹しのぶはこういう四方から見る舞台なためか、前からしか見られない舞台よりもさらにほっそりとして、とってもきれいでした。ともさかりえは、最近はドラマでは落ち着いた役が多くなってきたようですが、この役は、仕事と家のことに追われながらも美しい若い妻で、とてもリアル、台詞や動きにもキレがあって、こんなにいい女優だったんだ、と思いました。

そして、吾郎ちゃんですよ! 初めての生SMAP、こんなに近くで見てもいいの、ほんとに人間なんだ (←失礼)と思いながら、私の中のミーハーが、さほど遠くないのにアップを見たくてオペラグラスでガン見。眼鏡が邪魔ですが(!)、やっぱりとーってもきれいなお顔でした。役も、吾郎ちゃんへのあて書きなのかと思うほど、ナイーブな、ちょっと不器用な愛すべきキャラクターでよかったです。

休憩なしの90分。中身が濃かったので物足りなさはなく、90分でここまでできるんだ、と思いました。

 

 

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