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はじめての歌舞伎観劇ガイド

201212kabukiza  ミュージカルやストレートプレイはたまに行くけど、歌舞伎は全く見たことがない、という方のための観劇ガイドです。舞台を見る方なら、歌舞伎の敷居はずっと低い、ということで、数年前の自分に向けてという感じで書いてみました。

以下は、毎月歌舞伎を上演している歌舞伎座を基本として書いています。

【歌舞伎の公演のしくみ】

歌舞伎の公演は基本的には25日間興行で、月初に開幕し、例外を除き休演日はなく、25日間やると終わります。大阪松竹座や京都南座、博多座の公演や地方を回る巡業もありますので、役者や囃子方、裏方さんが交代するのに、このシステムはよくできているんですね。上演期間がバラバラだと、このローテーションがうまくいきませんから。休演日がないので、いつでも行けるつもりでいると、ときどき貸し切りがあって「しまった」となります。

昼の部は11時から、夜の部は16:30から、3時間半~4時間半くらい、幕間休憩2、3回です。多くは演目が2本立て、3本立てですが、ときに1つの演目で3幕(通し狂言)といった形もあります。8月の納涼歌舞伎、ほかたまに3部制の場合があり、開演時刻が11時、14:30、18:30などとなります。少しだけチケット代が安くなります。

チケットweb松竹 というサイトで無料会員登録して取ります。発売日は松竹歌舞伎会会員(年会費3000円)よりは後になりますが、座席指定して取れるのでお勧めです。発売日は、公演月前月の12日頃、普通のお芝居よりは直前です。発売日カレンダーをサイトで確認しましょう。チケットは、劇場のチケット発券機で受け取ると手数料0です。

最初は、3階A(6000円)またはB(4000円)で、好きな席をとるのがお勧めです。良い席はお早めに。上記のとおり、一般会員よりも、有料会員や、さらにその中から購入実績ポイントで決まるゴールド会員(=熱心な歌舞伎ファン)の発売日の方が先なので、3階は早く売り切れます。サイドは見切れるので、なるべく正面席。正面なら、端の方でも大丈夫です。ただし、オペラグラスは必須です。

歌舞伎は高いというイメージがありますが、4時間くらいやっていますので、3階の価格ならコスパ抜群だと思います。好きになれば、次からよい席を検討すればいいのです。1等席は、一般の発売日より先に押さえている役者の後援会やファンクラブからの「戻り」が公演直前に出てくることがありますので、意外と直前に良い席がとれることがあります。

クレジットカードや、生協、OZmall、その他観劇会等の優待で、1等席(18000円)や2等席(14000円)の割引チケットが取れる場合もあります。座席指定ができないので、本当にお得かどうかは行ってみないとわかりませんが、それも選択肢ではあります。

【事前の予習】

松竹の歌舞伎美人(かぶきびと)というサイトに、その月の「演目」、「みどころ」、「出演者と配役」が掲載されています。ロビーにおいてあるチラシにも同じ情報があります。初日前日には、細かい上演時刻も出ます。

古典の演目ならば、解説サイトがいろいろあるので、検索して読んでいくとよいでしょう。私がよく見るのは「歌舞伎見物のお供」。詳しい解説ですが読みやすいです。

僭越ながら、このブログの「歌舞伎」カテゴリも、最近の歌舞伎座ほかの歌舞伎公演の雰囲気を軽く知るにはよいでしょう。

「筋書」(関西では番付)というパンフレットには、詳しい場毎の解説や、チラシに載っていない、脇役や義太夫、囃子方のお名前、役者のその月のお役への意気込みインタビューもあります。そのほか記事もたくさんで読みごたえもあるのですが、なんと、月の後半には、小さいスナップですが、カラーの舞台写真が入って、同じ値段なのです!また、翌月まで、木挽町広場のチケット売り場で買うこともできます。1か月で複数回行く方は、いつ買うか悩ましいところです。

【劇場での過ごし方・舞台写真】

前述のとおり、4時間もありますので、30分休憩の時に食事をします。歌舞伎座内のレストラン(要予約)、三越または木挽町広場、向かいの弁松等で購入したお弁当(もちろんコンビニのおにぎりやサンドイッチでも)を、2階・3階のソファまたは自席で食べます。近所のレストランや、木挽町広場のおそばやさんで食べることもできます。

3階のめでたい焼きや、葛切りほか和菓子、1階の売店の小豆アイスもなかなど、おやつもいろいろです。

売店では、その月の上演演目にちなんだお菓子やてぬぐい、スヌーピーと歌舞伎コラボグッズ等、いろいろお土産がありますが、月後半には、2Lサイズ(はがきサイズより一回り大きい)の舞台写真が発売されます。これがまた、はまると買ってしまうんですよね。和柄の舞台写真用アルバムも売っています。翌月のみ、歌舞伎座の5階の土産処「楽座」でも販売しています。

ロビーの絵画は、上村松園、鏑木清方、川端龍子等、日本画の巨匠の大きな絵を鑑賞できますし、3階ロビーには、故人の名優の写真があります。3階のハイテーブルの周りもびっくりするような小さな名品が飾ってありますので、1階から3階までくまなく歩きまわってください。

お手洗いは、地下がすいています。

【イヤホンガイド】

歌舞伎は難しいと思っている方は、イヤホンガイド(利用料700円、保証金1000円)があった方がよいと思われるかもしれません。実際、使われる方は初心者に限らず多いです。私は、勉強のためではなく、舞台を楽しむために歌舞伎を見るので、イヤホンガイド不要派です。特に義太夫ものは、集中しないと言葉が聞き取れないので、解説を聞く余裕はないですし、無音の間は、芝居として必要な間であるので、何も聞きたくない。

何より、歌舞伎のせっかくの生の音楽が、片耳ふさいでいてはもったいない。ただ、舞踊は解説があった方が、今何をしているかわかっていいかな、と思うことはあります。

使ったことはありませんが、台詞を表示する字幕ガイドもあります。こちらは英語版もあります。

【演目の選び方】

歌舞伎座をお勧めするのは、重厚な義太夫、舞踊、世話物等、演目のバラエティに富んでいて、平均的に満足感が高いからなのですが、せっかく見るのですから、知っている役者さん(愛之助とか勘九郎等テレビドラマにも出ている役者でいい)が出ているとか、有名な勧進帳や助六や仮名手本忠臣蔵を見てみたいとか、きっかけは何でもいいと思います。まず行ってみれば、いろんなことがわかります。

【幕見

歌舞伎座の幕見は、600円~2000円まで(上演時間に応じて値段が変わる)というお手頃価格で1幕を見られる当日券です。4階席ですが、まともなオペラグラスがあれば、ちゃんと見られます。歌舞伎ファンも、リピートしたいときは通います。歌舞伎というものが見てみたい外国人旅行者と、コアな歌舞伎ファンが一緒に並ぶのが幕見。どんなものか見てみよう、という方にはいいと思います。4階席までマイクなしでちゃんと聞こえるのが歌舞伎役者の声。イヤホンガイドは500円と割安です。

【観劇のマナー・服装】

残念ながら、歌舞伎座のご見物のマナーは、他のジャンルと比べてヒドイです。上演中のおしゃべり、アメを出す袋のカシャカシャ、1階からの大向こう、身を乗り出す、変な手拍子、など。せっかくの1等席のときに、下手のお隣がバッグを背中において、花道見えないよ、ってこともありました。あまりひどければ、幕間に席番とともに係員に伝えると、注意してくれたりします。

服装について。着物をお召しの方も多いですが、全体としては少数派。多少おしゃれな服装という程度で十分です。逆に、どんな盛装をしても浮かないのが、歌舞伎座のいいところだと思います。幕見はもちろん普段着で大丈夫。

【まとめ】

歌舞伎は、2000人キャパで昼夜25日間興行と、よほど話題の新作や海老蔵がお子さんと出る等でない限り、チケットはほかの舞台と比較して取りやすいと思います。ぜひ、歌舞伎の世界に足を踏み入れてくださいませ。

まだまだ書きたいことがありますが、もし聞きたいことがあれば、どうぞコメント欄にご質問くださいませ。

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