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神田松之丞講談漫遊記vol.2「赤穂義士伝 安兵衛特集」@神奈川県民ホール

201811     松之丞講談漫遊記と題した独演会ツアーです。会場で知ったお題は「赤穂義士伝 安兵衛特集」。わあ、PARCO歌舞伎「決闘!高田馬場」の安兵衛だ。

とにかく今大人気の松之丞、出だしから盛大な拍手と掛け声。機嫌よくマクラもなめらか。安兵衛の出身地 新潟県新発田(そうなんだ!)で読んだときの話で爆笑。

本題は3席。まず「安兵衛駆け付け」。安兵衛、剣の達人ながら、前半というか大半は酒浸りのダメ男です。もちろんPARCO歌舞伎の幸四郎さん、それに長屋のババアは萬次郎さん、謹厳な伯父様は錦吾さんを思い浮かべながら、前半は面白く、後半は勢いに感心しながら。安兵衛の襷はやはりトレードマークなんだな。

2席めは「安兵衛婿入り」です。安兵衛の駆け付けてからの活躍を見ていた赤穂藩士堀部弥兵衛の妻は、ぜひ娘の婿にしたいと安兵衛を探します。この奥方が夫に語る安兵衛の助太刀が秀逸。安兵衛が藩主浅野内匠頭とお目通りする場面では、内匠頭を梅玉さんに脳内変換。

休憩後、第3席「荒川十太夫」は、安兵衛を介錯した武士の後日談です。切腹の場の安兵衛が立派で、あの酒浸りのダメ男が、助太刀、婿入りによって、人間として成長し、武士の本懐を遂げて、名誉ある侍として死んだことがわかり、感動します。全体に静かな語りで引き込まれ、泣けました。歌舞伎の「大石最後の一日」を思い浮かべながら、です。

ということで、独演会での連続ものならではの読みぶりの変化や深さがあって、とっても満足。こんなに毎日さまざまなお題を読みながらも、2時間近く、たった一人で、これだけのものを見せてくれて、いささかのよどみもない松之丞さん、ほんとにすごいなあ。

201811pen    会場には、「講談入門」やCDのほか、最近出たばかりのPen+ 『完全保存版 1冊まるごと、神田松之丞』、を売っていたんですが(サイン会もありました)、この会場で買えるなんて思ってなくて、すでに買っちゃいましたよ。

このムック、松之丞のインタビューや座談会、プロデューサーの見た松之丞の軌跡等があって、読み応えたっぷり。講談界の系列や講談師のお名前もわかります。

注目したのは、木ノ下歌舞伎の木ノ下裕一さん、狂言の茂山童司さんとの鼎談。お二人とも見たことないんですが、やっぱり行かなくちゃ。

(追記)

その後、録画してあった「第48回NHK講談大会」を見ました。毎年放送されていたのでしょうが、ついぞ目に入ったことがなかった番組です。松之丞以外の講談を見たことがないものですから、ちょっと見てみよう、と。

まず神田陽子さんの「与謝野晶子の生涯」。戦いもなく世間話のようですが、この方、なかなかの迫力です。女性管理職のような貫禄。一龍斎貞心さん「大名荒茶湯」(私が今まで講談に抱いていたイメージに最も近かった)、真打に昇進した神田蘭さん(←この方、明るい美人の姐さんで好きだ~社交ダンスが得意で、チャチャチャも踊ってました)、山緑さんの二人の紹介をはさんで、松之丞さんの師匠神田松鯉さんの「大田道灌」、松之丞が単行本で対談していた人間国宝一龍斎貞水「文化白波鋳掛松」というラインナップ。

松鯉さん、見た目はちょっと強面。この太田道灌という話は「みのひとつだになし」の逸話であまり面白くなかったんですが、ちょっとしたくすぐりもよく、この人で連続物等もっと聞いてみたいと思いました。一龍斎貞水さんはさすが、味わい深く、どんな分野でも名人というのはすごいな、と。

いずれの皆様も当然ながら、声も滑舌もきもちよくて、言葉のひとつひとつがくっきりと聞こえてきます。で、松之丞が異色の講談師という理由もわかった気がしました。

最近、ミュージカルが私の好みの芯だとしたら、そこから歌舞伎、ストレートプレイ、コント、落語、講談と言葉の芸術の方向が好きなんだな、と思います。ちなみに逆方向は、宝塚、オペラ、バレエ、と、言葉なしの音楽方面に向かっていきます。決まってないけど。

(追記)

12月18日の「なんでも鑑定団」、堀部安兵衛の手紙が出るというので、久しぶりに見てみたら、立派なほんもの!安兵衛は当初から仇討ちを主張していたそうで、四十七士の総意で仇討ちをすることなどが、立派な筆跡で書かれていて、保存状態も良好。

忠臣蔵が史実だとは思っていましたが、あの安兵衛が、(生涯についての解説も概ね相違なく)、実在の人物だということがひしひしと感じられ、縁あって養子となったが故に仕えた主君の仇討ちの先頭に立っていた安兵衛、と思うと、手紙を見るだけで泣けてきましたよ。

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