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NODA・MAP「贋作 桜の森の満開の下」@プレイハウス

201811sakura    久しぶりのNODA・MAP、「贋作 桜の森の満開の下」です。昨年の納涼歌舞伎の歌舞伎版 を初めて見てから、NODA・MAPで見るというのは得難い経験と言えましょう。しかも1年ちょっとという短い間をおいて。

設定もあらすじも登場人物も、もちろん同じです。しかし、台本は全然違うのかなと思うくらい、印象が違いました。

まずこの舞台の印象からいうと、色彩が美しい。衣装や小道具が、平面的な折紙のような鮮やかな色。衣装の質感もいいです。そして、桜の花の大きさ、降る花びらの多さ。幕にも平たくも使われる布の美しさ、柔らかさ、動きの美しさ。舞台の前に作ったスロープも効果的に使われていました。

今回、東京、地方と上演され、パリ公演を経ての凱旋公演だったためか、先行でもF列、実質3列目のほぼセンターという良席だったので、舞台の質感をよく味わうことができました。

古代をイメージした寓話的な世界、芸術家の葛藤と芸術の呪術性、少数派の国の消滅と、個人と社会というテーマをうまくミックスさせてかつエンタテインメントと、野田秀樹の傑作のひとつというのはよくわかりました。

キャストは、ヒダの国に弥勒菩薩を彫るために行き、夜長姫(深津絵里)に魅せられる耳男(妻夫木聡)、、名人を殺して名人としてヒダに行くマナコ(古田新太)、後にヒダを亡ぼし王になるオオアマ(天海祐希)、オオアマに恋してしまう夜長姫の妹早寝姫(門脇麦)オニになる青名人(大倉孝二)、同じく赤名人(藤井隆)、オニのエンマ(池田成志)、ハンニャ(秋山奈津子)、耳男の耳を切り落とすエナコ(村岡希美)、ヒダの王(野田秀樹)、女王アナマロ(銀粉蝶)。

個性的で華がある実力者ばかりの濃密な芝居。深津絵里は年齢不詳な若さと深さがあって、1幕はたしか深津絵里のはずだけどほんとに、と確かめたほど。天海祐希は男役出身のいいところが出て、まっすぐ立った姿勢がりりしくまた、スタイル抜群でほんとにきれいでした。門脇麦は、「フェードル」とは打って変わって豊かな声で夜長姫の妹らしく、野田さんの演出力を見た思い。男性陣は言うまでもなく濃い面々。毎度ながら、アンサンブルの動きが美しく、声もよく、見ていて楽しいです。的場佑太さん、桃太郎よかった!

さて、1989年の初演以来、4回上演されているこの作品ですが、パンフレットの上演記録を見ると、キャスティングによって、並び順が違うんです。歌舞伎版では、もっと耳男と夜長姫が際立っていて、相対的にオオアマと早寝姫の関係や、マナコの比重が低かったような気がします。言葉遊びやギャグは今回の方が面白かったんですが、物語のテーマは3階で見た歌舞伎の方が強かったような。すいません、今日の芝居をけなすつもりは全くなくて。ほんとにそういう印象なのかどうか、シネマ歌舞伎で見てみたいです。

(しかしあのとき、勘七染は、朝の一部から重い役で出た後で夜毎日これやってたなんて、やっぱり尋常じゃないな)

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