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「おもろい女」@シアタークリエ

201810  とにかく一度舞台で見たいと思っていた藤山直美「おもろい女」です。シアタークリエでまあまあいい席で見られて感激。

この作品、最初は1965年のNHKテレビドラマ、1978年にドラマと同じ森光子の初演で舞台化、以来2006年まで400回以上上演された当たり役となりましたが、2015年に藤山直美が復活上演したものの再演、主なキャストはその時とほぼ同じです。

昭和の始めから活躍したミス・ワカナ(藤山直美)と玉松一郎(渡辺いっけい)の漫才コンビが主人公。映画の楽士だった一郎と、芸人志望で大阪に出てきたワカナは十代で恋仲となり、駆け落ちして不器用な一郎と漫才コンビを組みます。上海、博多、大阪での人気、わらわし隊という慰問団で出会った飯塚部隊長との心のふれあい、別会社への移籍、一郎との離婚、戦後の西宮球場での演芸大会での渾身の漫才の後、ワカナは36才という若さで(マリリン・モンローと同じ)、あっけなく亡くなってしまいます…。

脚本はドラマと森版が小野田勇、復活版は「ええから加減」の田村孝裕が潤色・演出とのことですので、現代に合うようにメリハリをつけたのかなと思いました。このため、各場面のバランスがよくて、古めかしい感じはせず、古い実際の映像の使い方も適度でうまく、この希代の天才漫才師の生涯を、時代背景とともに鮮やかに描きだしていました。何度も泣いたり笑ったり、面白かった!悲しい場面でも笑いが織り交ぜられているのが、ほっとします。

直美さん、さすがですよ。彼女のドラマは、朝ドラ「おんなは度胸」を時々と、寺島しのぶと共演した「最強のオンナ」を見たくらいでしたが、昔子どもの目から見ても異様な迫力のあった藤山寛美の娘なのにちがう種類の天才で、一ミリも二世七光の匂いがしない人だと思ったものでした。

この舞台でも、動きのキレ、緩急自在、お年も含めコテコテのおばちゃんなのにかわいい、そして品があるんですよね。直美さんが台詞を言っている時間は目が吸い付けられる感じです。

相方一郎の渡辺いっけい、この役はさぞプレッシャーだったと思うんですが、ワカナへの愛情とコンプレックスを精いっぱい表現していてとってもよかったです。森光子さんの相手役は長年芦屋雁之助さん(「裸の大将」の人)だったんですね。

そして、二人を見守るインテリの漫才作家秋田実の田山涼成が、温かみがあって秀逸。森さん版は米倉斉加年さんだったのか。

ほかに博多の興行師の女社長に山本陽子(相変わらずおきれいで迫力、森さん版は山岡久乃、赤木春江)、吉本せいをモデルにした菱本せいを正司花江、慰問先の人間味ある飯塚部隊長(石山雄大)、昔のワカナの相方(小宮孝泰)、後輩コンビに黒川芽以、篠田光亮

休憩入れて3時間半があっという間でしたが、大阪だったら松竹座の芝居なんだろうな、と思ったりして、このクリエという小さな空間で間近で見られる幸せ。

(ところで、来月のクリエの演目は大竹しのぶの「ピアフ」。雰囲気は違うんですが、いずれも天才女性アーティストが薬で身を亡ぼす話ですよ。何で。)

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