2019年8月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

« 「6週間のダンスレッスン」@よみうり大手町ホール | トップページ | テレビ東京開局記念ドラマ「Aではない君と」「あまんじゃく」「琥珀の夢」 »

芸術祭十月大歌舞伎「三人吉三巴白浪」「大江山酒呑童子」「佐倉義民伝」

201810_2

       十月の歌舞伎座は勘三郎さんの七回忌追善興行です。昼の部の1つめは、「三人吉三巴白浪」。お嬢吉三が七之助、お坊吉三が巳之助、和尚吉三が獅童

おとせは鶴松。コクーン歌舞伎の「切られの与三」といい、これといい、最近鶴松の女方が不安定に思えて残念。納涼の弥次喜多の時はそう思わなかったんですが、中村屋の芝居の大事な人だけに、がんばってほしいです。

七之助のお嬢はいうことありません。美しさ、タンカのキレ、男との入れ替わり。一人で舞台にいるときに、役者が大きくて舞台が小さく感じるようでした。

巳之助の古典は久しぶりですが、主役をやった後だけに、華があって役者ぶりが大きくなった気がしました。台詞も心地よくて、ああ、みっくんファンは待望の古典、そして勘三郎さんの盟友だった三津五郎さんにもいい供養になったとも思いました。

兄貴分の獅童は二人とのバランスもよく、大川端庚申塚の場だけの短い芝居でしたが楽しかったです。

2つめはお目当ての「大江山酒呑童子」。去年12月に京都で演じて評判だった勘九郎の酒呑童子です。松羽目の舞台に囃子方が黄色の裃で華やか。酒呑童子に相対する源頼光(扇雀)、平井保昌(錦之助)、四天王は歌昇、隼人、いてう、鶴松。みなさん、ビシッと決まっております。隼人が珍しい赤い顔。先月も思いましたが、とにかく舞台でずっと気が入っていて、大きな体がより大きく見えます。

そして童子姿の勘九郎がすっぽんから。なめらかな所作にうっとり。童子のくせに酒が好き、頼光に勧められて、飲む表情が豊か。そして笑った顔が、面もないのに般若のお顔。童子が酔って作り物の家に入った後、酒呑童子にとらえられていた姫(高麗蔵)、濯ぎ女(児太郎、種之助)が舞います。

いよいよ酒呑童子と頼光らの戦い。童子と打って変わった酒呑童子、四天王との立ち回りと、皆々美しく、楽しい一幕でした。

最後は「佐倉義民伝」。江戸初期に、将軍に直訴して息子もろとも処刑された千葉の佐倉の豪農をモデルにした佐倉義民伝ものというのが講談等にあったのを、幕末に中村座で歌舞伎として初演された、中村屋ゆかりの演目だそうです。

主人公の宗吾(白鸚)が、不作と重税に苦しむ農民を救おうと、江戸の領主の屋敷に訴えた帰り、旧知の渡し守甚兵衛(歌六)に、夜間の渡しの禁止を破って船を出してもらいます。旧主の覚悟に命懸けで助力する歌六さん、いい場面。ここも、次の宗吾の家の場面も、地面に積もった雪の表現がリアルで、冷たさを感じさせて感心しました。

宗吾の留守宅では、四人の子どもをかかえて、妻おさん(七之助)がしっかり家を守り、村民のおかみたちを助けて、寒そうな者には惜しげもなく着物を与えます。帰宅した宗吾に喜ぶ家族、しかし宗吾は死を覚悟して将軍に直訴するために再び旅だつのでした…。

場面は変わって寛永寺で紅葉を愛でる将軍(勘九郎)。並びの家臣が豪華。無謀にも直訴に及ぶ宗吾はむなしく捉えられ…。

そう、お縄にかかったんですよ。それでどうなるか、と観客が固唾を飲んだところで提灯が付き、終幕。初見のお客はポカンとこれで帰るの?って顔してましたですね、私も含めて。

前述の処刑された、というのも後から調べた話で、そうならそうと言ってくださいよ(←いや、予習しろ私)。道理で家族との別れでぐすぐす泣いている声が聞こえたんですね。

(まあ、でも、役者さんはみんなよかったんですが、ちょっと暗すぎるのと動きがなくてあまり好きな芝居ではなかったです)。

 

« 「6週間のダンスレッスン」@よみうり大手町ホール | トップページ | テレビ東京開局記念ドラマ「Aではない君と」「あまんじゃく」「琥珀の夢」 »

歌舞伎」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

« 「6週間のダンスレッスン」@よみうり大手町ホール | トップページ | テレビ東京開局記念ドラマ「Aではない君と」「あまんじゃく」「琥珀の夢」 »