2018年11月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  

« 秀山祭九月大歌舞伎「金閣寺」「鬼揃紅葉狩」「河内山」 | トップページ | ぎんざ木挽亭春風亭一朝独演会「祇園祭」「柳田格之進」 »

「ジャージーボーイズ」@シアタークリエ

201809jb_blue_3

          2016年の初演時には、読売演劇大賞(最優秀作品賞等)を始め、高い評価を得た中川晃教主演の「ジャージーボーイズ」です。初演時は、来日カンパニーを見たばかりだったのと、クリエのチケットが取れなくて見ていなかったんですが、再演版は是非見たいと思っていました。アッキー以外の主要3人はWキャストで、見たのはblueです。

お話は、ニュージャージー出身のフォーシーズンズの結成からの軌跡を、彼らのヒット曲で綴るものですが、なんといっても、リードボーカル フランキー・バリ(中川晃教)のハイトーンのファルセットですよ。この役は、必ず特別なトレーニングをするそうですが、さすがアッキー、明るい力強いファルセット。私、ミュージカルでここぞというナンバーには鳥肌が立つんですが、今回彼の歌声にはゾワゾワしっぱなしでした。日本でフランキー・バリを演じることができるのは、彼をおいてほかにいないでしょう。しかも、今回彼はシングルキャスト。週3回のマチソワ2回公演を1カ月近くやった後、地方公演ですよ。すごすぎる。

1幕の前半の語り手は、トミー・デヴィート(伊礼彼方)。映画のトミーに近い、二枚目でいい加減な人物。後半はバンドの作曲家、ボブ・ゴーディオ(矢崎広)、育ちがよくてきちんとしています。そして平凡で人のいいニック・マッシ(Spi)。フォーシーズンズを世に出すプロデューサーボブ・クルー(太田基博)、フランキーたちを助けるマフィアの親分ジップ(阿部裕)、トミーに金を貸すワックスマン(畠中洋)、ジョー・ペシほかの石川新太くん、何役もこなす女性アンサンブル等、キャストに隙がなく、見事。

ニュージャージーはNYの近郊ですが、彼らは利益や合理性よりも昔からの友人関係を何よりも大事にするイタリア系のメンタリティ(ちょっと任侠な感じ)。バンドとしては最高の成功をおさめながら、犠牲となる私生活、フランキー・ヴァリとボブ・ゴーディオのまぶしいばかりの才能を、フォーシーズンズの多くのヒット曲でつなぐミュージカル。

高さのあるセットを活用した場面構成や、廻り舞台によるステージの表現、モニターや鏡の使い方等、密度の濃い語り口で、クリエにぎっしり満員のお客さんと、空気まで濃いような気のする3時間で、感動でした。

あれ、と思ったのは、(来日版では気づかなかったんですが)、有名な「Can't Take My Eyes Off You」が、クリント・イーストウッド監督の映画版では娘フランシーヌの死を乗り越えた後のヒットだったんですが、ミュージカルでは実際と同じく、死の前の、フランキーの新境地を見せたヒットです。そこは映画的な効果の脚色だったんですね。映画を見たときはなんて悲しい歌なんだと思ったのに。若いお客さんにもこの曲は有名なためか、しばらく拍手が鳴りやまない事態となりました。日本のミュージカルではかなり珍しいと思います。

小ネタとしては、フランキーはバンドに入る前は床屋だったんですが、「トッド!」という台詞があって、にやっとしました。

それから、来日版を見たときは、確か Rock of Fame入の復活コンサートはもっとメドレーで長かったような。今回は、コンサートはあっさりで、その分アンコールがたっぷりありました。私としては、来日版のコンサートシーンはほんとに盛り上がって感動したので、くるぞ、くるぞ、と思っていてちょっと肩透かし、そこだけがちょっぴり残念でした。

« 秀山祭九月大歌舞伎「金閣寺」「鬼揃紅葉狩」「河内山」 | トップページ | ぎんざ木挽亭春風亭一朝独演会「祇園祭」「柳田格之進」 »

ミュージカル」カテゴリの記事

ミュージカル(シアター)」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/109992/67193400

この記事へのトラックバック一覧です: 「ジャージーボーイズ」@シアタークリエ:

« 秀山祭九月大歌舞伎「金閣寺」「鬼揃紅葉狩」「河内山」 | トップページ | ぎんざ木挽亭春風亭一朝独演会「祇園祭」「柳田格之進」 »