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文楽「夏祭浪花鑑」@国立劇場

201809    文楽「夏祭浪花鑑」、6月の歌舞伎座で、鳥居前、三婦内、長町裏を、吉右衛門丈の団七で見ましたが、こちらは2部4時間半、6場の通しでたっぷり。

団七(桐竹勘十郎)と一寸徳兵衛(吉田文司)、釣船三婦(吉田玉也)の筋を通す男たちが、主筋礒之丞と琴浦を守るために、小悪党たちと戦い、その中に団七の義父義平次(吉田玉男)殺しの場面があるというお話(←はしょりすぎ)。

登場人物は、さらに妻たちや悪党も含め多いので、あらすじなどを読むとやや複雑に見えるのですが、人物たちの出会いや関係が丁寧に描かれつつも、テンポよい会話で話が進むので、芝居に引き込まれて全編面白く拝見しました。義太夫も、歌うところは少なくて普通の会話に近く、それ自体は好みがあると思いますが、とても聞きやすかったです。

わかりやすいのは、人物描写が一貫していて、きっちり描き分けられている脚本の完成度によるともいえるでしょう。とにかく団七、徳兵衛、三婦がかっこいい。とくに最後の場は、友情と心意気にぐっときました。お梶、お辰、おつぎの女房たちも夫たちに劣らず肝の据わったいい女たち。

一方、手代奉公すればその店の娘お中といい仲になってしまう磯之丞、やきもちをやく琴浦とのやりとりも楽しいですし、小悪党の伝八、弥市も生き生きとしています。義平次も道具屋に出てくると、その後の長町裏の殺しに至る流れが納得できます。

団七、人形なのに諸肌脱いで、筋肉のついた大きな体を見せ、走るわ見得を切るわ、台詞以上に、団七という男の魅力を見せつけるよう。殺し場では勘十郎さんの顔も紅潮。義平次との緊迫した場面は見ごたえがありました。

夏芝居とあって、太夫さんたちも白い着物、人形遣いさんたちも夏着物。長町裏では、織太夫さんと三味線の方は団七縞の裃で珍しくかわいらしかったです。人形たちも、リアルな団扇使いで、蚊に喰われては裾をまくってぼりぼり掻いたりして。

ところで、お辰が、「徳兵衛が惚れてるのは顔でなくてここでござんす」と啖呵切る台詞はありませんでした。あれは歌舞伎役者の工夫なんでしょうか。だとしたらすごいですね。待ってたのでちょっと残念でした。

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