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花形新派公演「黒蜥蜴」@三越劇場

201806      歌舞伎から新派にうつった喜多村禄郎河合雪之丞中心の「黒蜥蜴」、昨年見損ねて残念に思っていたら、今年早くも再演ということで、唯一の夜公演を見てまいりました。2度目の三越劇場です。御大の水谷八重子と波乃久里子が出ないので花形っていうんですかね。

黒蜥蜴というコンテンツが好きなんですよね。子どもの頃読んだ明智小五郎シリーズでもいちばんいい出来だと思っていましたし、記憶はさだかではないですが、ドラマで見た気もするし。で、数年前に伝説の美輪明宏さんの「黒蜥蜴」をようやくみて、三島由紀夫の脚本と美輪さんはいいけど芝居としてはなんだかな、と感じていたものですから、雪之丞の黒蜥蜴、楽しみにしていました。

レトロな三越劇場に、戦前のレトロモダンな世界が広がります。幕開けから今井清隆の警部の美声の歌。あれ、三島由紀夫脚本のじゃないんだ、とちょっと驚きました(新派の齋藤雅文さんの脚本)。しかし、宝石と美を求める黒蜥蜴と明智小五郎の関係、若く美しい早苗の誘拐、黒蜥蜴のコレクション、といったあらすじは、原作に沿っているので同じです。

とにかく雪之丞がゴージャス。着物でも洋装でも、堂々としたたたずまい、目の配り、ちょっとした動きと、全身黒蜥蜴そのもの。女方のからっとした色気がまたよくて、これまで数少ないがながら見てきた雪之丞最高の当たり役に見えました。これをやれただけで、新派に行ってよかったですよ。この方、もともと自分の美しさに酔ってる風があって、歌舞伎の女方にしてはちょっと濃すぎる感じがしてたんですよね。

喜多村禄郎の明智小五郎、長身、軽い身のこなしと台詞回し、派手なアクション、と大活躍。見得もあったりして、「緑屋!という謎の大向こうまでかかっていました。

今井警部は外見も声もよく、コミカルな味もあって、とてもよかったし、劇団EXILEの秋山真太郎も、顔の小ささが今風の青年でよかったです。令嬢早苗役は松也の妹春本由香。古風なルックスや台詞回しが、華やかな着物に似合ってて、。声もいいし、この道でがんばってほしいな、と思いました。

その他の脇の方、手堅くうまいし、立ち回りシーンもたっぷりあって飽きさせないように工夫しています。しかし徐々に明智と黒蜥蜴の恋が深まるところもうまく描いていて、最後まで面白く見ました。意外なラストシーンの背景、おお、こうきたか、と、見事にはまっていた演者の方々に拍手。この場は、独特の三越劇場の壁をうまく舞台に取り入れていて、秀逸でした。

アンコール後は、通路を役者さんがはけていって、全員が出口でお客様をお見送り。三越の6階特選売り場の美術品を背景にした黒蜥蜴、似合ってました。

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