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團菊祭五月大歌舞伎「弁天娘女男白浪」「鬼一法眼三略巻 菊畑」「喜撰」

 201805      團菊祭夜の部、菊五郎さんの「弁天娘女男白浪」です。どんな歌舞伎の入門本にも出ているこの菊五郎さんの「しらざあ言って聞かせやしょう」、ああ、やっと見ることができました。

呉服屋浜松屋に、武家の娘に扮した弁天小僧菊之助(菊五郎)と家来の南郷力丸(左團次)がやってきて、婚礼衣装を買うといいながら、万引きをして店員にたたかれます(額の傷はその時できる)。しかしその品はよそで買った品。大金を要求する二人を制する武士(海老蔵)。正体を現す弁天小僧と南郷。

ここで有名な「しらざあいってきかせやしょう」の台詞なんですが、やっぱり舞台で見ると、その前後がいいんですよ。板についていた娘の声を地声に変え、盛装した娘の衣装をああ窮屈だったと脱ぎ、その間に相棒南郷も脱ぎだす二人の息。正体を見せた後、かっこいいばかりではなくて、生身の人間臭さが出ているというか。

花道の引っ込みでの荷物の押し付け合いもほほえましく、2等だけど1階席でよかった!それからこの場、寺嶋眞秀くんが丁稚でお茶を出したりするんですが、小一時間のこの場の間、ずっと幕の陰に一人で座っています(上手側からよく見えました)。それがまあ、お行儀がよくて、舞台もよく見ていて、こんな年でこんなにじっとしていられたっけ、と感心しました。肝心の動きも、台詞も立派でした。

続いて「稲瀬川勢揃いの場」、五人男の名乗りです。弁天小僧、忠信利平(松緑)、赤星十三郎(菊之助)、南郷、日本駄右衛門(海老蔵)と、皆ぴったりで華やか。赤星は元お小姓という設定なんだそうです。

2幕は屋根の上での菊五郎さんの立ち回り。音羽屋のお弟子さんたちのきびきびとした動き。菊五郎さんも奮闘です。胡蝶の香炉(何か重宝だなという感じ)を川に落としてしまった弁天小僧、今はこれまでと、立ち腹を切ります。えー、弁天小僧死んじゃうんだーとびっくり。

次は日本駄右衛門、楼門五三桐みたいな感じです(五右衛門な感じが強いです)。駄右衛門がせり上がると、ちょっとした立ち回りがあって(九團次、廣松)、留め男、って感じでお役人の青砥藤綱(梅玉)が出てきて川で香炉を拾った、云々と言ってその場を収めます。さすが梅玉さん。

しかし、この素晴らしく楽しい弁天娘女男白浪、なんで夜の部最初なんでしょうね。菊畑も1時間あるんだから、2つめにしたら、6時開始で、会社員もなんとか行けるのに。毎月通う歌舞伎ファンでなくとも、芝居が結構好き、という人が見ておくべき菊五郎さんの弁天小僧ですよ。歌舞伎の敷居が高いのは、何が面白いかよくわからないからだと思うんですよね。ミュージカルだったら、とりあえず「レ・ミゼラブル」とか「オペラ座の怪人」とか「エリザベート」とか見ておけば、と勧められるし、チラシでもどんなのかわかりますが、歌舞伎はわかりにくいですよね。

2つめは、「鬼一法眼三略巻 菊」。あの「一條大蔵卿」の前の段で、大蔵卿で活躍する吉岡鬼次郎の兄鬼一(團蔵)と、鬼一の家の奴智恵内として勤めながら実は鬼一の弟鬼三太(松緑)の物語。

けっこう複雑でチラシを読んだだけでは登場人物の意図が理解できてなかったんですが、後半は、というか、前髪の虎蔵(時蔵)が出てきてからは、葵太夫さんの義太夫とともにとりあえず面白く見ました。後から「歌舞伎見物のお供」の菊畑読んでやっとわかりました。團蔵さん、台詞名調子だったのにあんまりわかってなくてごめんなさい。しかしこの時蔵さんすごくよくて、目が惹かれるし、松緑もかっこよく、皆鶴姫の児太郎もがんばってました。

最後は「喜撰」。三津五郎さんが、自信がないといいつつも、人々から絶品と言われ、シネマ歌舞伎でも上映されて見に行きました。比べると、菊之助は真面目すぎて、と言われてはいましたが、いやいや、やはり舞踊は生の舞台だということなのか、たいへんに楽しかったです。

菊之助、「西郷どん」の月照上人は清らかでそれは美しかったですが、同じような僧形なのに、俗っぽくっていやらしくって、でもかわいい喜撰法師。時蔵のお梶さんもシネマ歌舞伎と同じなのに、こんなに仇っぽくて達者で素敵だったっけ。とにかく二人の楽し気で滑らかな所作で、ユーモラスな振りには何度も客席から笑いが起きました。

最後は大勢の所化との踊り。唄と三味線、鳴り物も賑やかでたいへん満足な打ち出しでした。

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コメント

星に願いをさん、コメントありがとうございます。

歌舞伎座通いが定着してますね。この弁天小僧は必見でした。菊五郎さんがダイエットされてのぞんだのは、後から歌舞伎美人で読みましたが、あの姿勢が苦しかったなんて、思い出すとほほえましいです。

眞秀くん、かわいかったですね。私が見た日もしのぶさんが来ていて、1階の後ろの方でご覧になっていましたが、先日の「ヘッダ・ガブラー」とはまるで違った素敵な奥様でした。

時蔵さんは先月に続き大活躍ですね。

私も昨日夜の部見に行きました。
菊五郎さん、この演目の為にダイエットなさったとか、着物を脱ぐ時に体を締め付けてキツい、キツいと仰っていましたがこれはあながち本音かな?とクスッと笑いながら見てました。
五人の揃いはさすが壮観!これだけでも来た甲斐あったなぁって感じ。

それから、他の演目では時蔵さんの立役は初めてでしたが素敵でビックリ‼️先月のウンザリお松(でしたっけ?)と同じ役者さんとは思えない程、どんだ芸の幅が広いんだ!と感激しました。

眞秀君、本当にお利口さん。可愛いくって微笑ましかったです。お母さんの寺島しのぶさんも入り口にいらしてましたね。

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