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高麗屋襲名披露二月大歌舞伎「春駒祝高麗」「一條大蔵卿」「暫」「井伊大老」

201802    高麗屋三代襲名歌舞伎座興行の二か月目、昼の部です。いやあ、やっぱり襲名披露ってすごい。夜の部の「芝居前」の出演役者が多いと話題ですが、昼の部もとても豪華です。しかも演目がバラエティに富んでいて、半日たっぷり、歌舞伎って楽しいな、と実感しました。

まず1つめは、「春駒祝高麗」。曽我物の舞踊で(といいながらも曽我物はほとんど見たことないんですが)で、工藤祐経(梅玉)と美しい女人方(梅枝、米吉、梅丸)のところへ、春駒売りを装った曽我五郎(芝翫)と十郎(錦之助)がやってきて舞います。ほかに奴の朝比奈(又五郎)、襲名にちなんだ詞もあって、明るい舞台に舞踊で、短いながら楽しい演目でした。

2つめは、幸四郎「一條大蔵卿」。2015年仁左衛門2017年に菊之助で見ていますが、幸四郎には合ってるだろうな、と思っていたら、やっぱり!もともと幸さんはさすがドリフ好きとあって愛嬌のある阿呆がうまい(昨年の俳優祭とか)うえに、本来の姿を現したときの毅然としたツワモノぶりもお手の物で、とってもよかったです。

松緑、孝太郎も常盤御前の真意を探る夫婦を好演しているんですが、ああ、このお京、当初猿之助だったんですよ。松緑との夫婦、舞踊、襲名の幸四郎との共演と、見どころ満載だったのに、返す返すも残念です。

時蔵の常盤御前がきっぱりといいのは当たり前として、勘解由に歌六、鳴瀬に秀太郎、というぜいたくさ。見ていたときは気づかなかったんですが、茶屋の主人が橘三郎、宗之助も出ていたそうです(わからなかったよ。二人とも好きなのに)た。それに、檜垣の場面の腰元や家来たちの人数の多いことにも驚きでした。

3つめは、「暫」。2015年に、玉三郎さまの「女暫」を、意味わからず幕見で見て、いつか見たいと思っておりました。襲名披露とあって、清原武衡(左團次)はともかく、鯰入道(鴈治郎)、女鯰(孝太郎)、成田五郎(右團次)、ほかにも挙げきれないほどの役者で豪華。

そして鎌倉権五郎の海老蔵ですよ。大きな目と体躯、堂々とした所作は、さすが成田屋。途中で登場した彦三郎の美声に、ああ、こんな声だったらと一瞬思いましたが、いやいや、やはり海老蔵の暫。質量ともに贅沢な共演者の上に輝く、文句のつけようもない、立派な権五郎でした。

最後は「井伊大老」。井伊直弼(吉右衛門)の正室昌子の方(高麗蔵)は、直弼の弾圧政治への不満から直弼を狙う浪士の存在を心配しており、長野主膳(梅玉)に方針を変えるよう言いますが、主膳は信じる道を進むのみ、と拒絶します。

直弼の側室お静の方(雀右衛門)は、彦根で禄も少なかった頃からの妻。娘の命日にやってきた仙英禅師(歌六)に寂しさを訴えます。その夜やってきた直弼は、ひな祭りを祝いますが、自分の真意が理解されないつらさを語ります。お静の方は、それでもよいではないかと言うと、直弼は信念を貫くのみと決意を新たにするのでした…。

昌子の方と主膳の会話が伏線となって(またこの二人がいい!)、井伊直弼が自らの信じる道を進む決意を、糟糠の妻との細やかな愛情を描く新歌舞伎。昌子の方がいい人なので、若干どうなのと思うところもありますが、お静の方の初々しい愛情、誠実な直弼の姿が胸を打ち、泣かされます。「暫」とは何もかも真逆の演目で、ますます充実の吉右衛門と、雀右衛門の演技を堪能する演目。背後のお雛様も、季節を感じてけっこうでした。ほかに味のある侍女歌女之丞

というわけで、大満足の昼の部でした。

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コメント

星に願いを さん、コメントありがとうございます。

まったくちがった種類の演目が並んで、本当に楽しかったです。この日はまだ筋書に舞台写真が入っていなかったので、今度買って、反芻するつもりです!楽しんできてくださいね。

今度の水曜日にこの演目を観に行く予定なので、予習ができました。ありがとうございます😊
本当に豪華な顔ぶれで主役級がズラリと並び、かえってあちこちに目移りしないかと今から嬉しい😃悲鳴です、なんちゃって!

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