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初春歌舞伎公演「通し狂言 世界花小栗判官」

201801      国立劇場の初春歌舞伎、「世界花小栗判官」です。たしか猿之助で「当世流小栗判官」というのがありましたが、「小栗判官」自体は、中世以降語り継がれてきた、小栗判官と照手姫の物語で、歌舞伎や人形浄瑠璃でさまざまなバージョンがつくられてきたものだそうです。フランケンシュタインやドラキュラみたいなものですね。今回の菊五郎劇団の新春興行は、江戸時代の歌舞伎のヒット作「姫競双葉絵草紙」を補綴したものだそうです。

足利義満の重宝である轡と刀を盗んだ大盗賊風間八郎(菊五郎)に父小栗兼重(楽善)を殺された小栗判官兼氏(菊之助)は、重宝の詮議と父の仇を討とうとしています。許婚照手姫(右近)は判官を追い、判官の下家来の浪七(松緑)にかくまわれます。しかし八郎の金に釣られた浪七の女房小藤(梅枝)の兄銅八(片岡亀蔵)にみつかり…。3幕+大詰ですが、舞台が春夏秋冬で、変化があってきれいです。

1幕は、敵の横山大膳(團蔵)、息子次郎(彦三郎)に対し、暴れ馬鬼鹿毛を乗りこなす判官。この馬がほんとに暴れ馬で熱演ですが(「マハーバーラタ戦記」の馬車を思い出しちゃいました)、菊之助は絵にかいたようなヒーローなので鮮やかに乗りこなします。照手姫の右近はとにかく綺麗で健気。

2幕は銅八、橋蔵(橘太郎)、八郎の子分四郎蔵(坂東亀蔵)のコミカルな場面でお約束の時事ネタも。浪七の松緑があまりにかっこよすぎて、橋蔵がうらやましがるところも笑いました。後半は、浪七の大立ち回り。12月の「蘭平物狂」の後半は足がかなり痛かったという松緑、かなり長い迫力の立ち回りで、盛り上がりながらもちょっと心配でした。

3幕は判官を見染めたお駒(梅枝)と母お槙(時蔵)、照手姫と判官の邂逅。梅枝は2幕のいい女房から打って変わって判官を思い詰める純なお駒で、あまりの陶酔振りに客席からは笑いもおきるくらい(決して悪い意味ではありません。それくらいかわいくて)。そして時蔵との場面はさすがの息の合い方でした。

大詰は八郎と判官の対決。ラストは盛装したみなさんが華やかに並び、お正月らしく、とってもいい気分でした。

菊五郎劇団の初春歌舞伎はいつも明るく楽しいですが、2年ぶりに見て、梅枝、右近、萬太郎と、若い役者たちが成長したせいか、それぞれに見応えがあって、とくによかった気がします。歌舞伎らしい見せ場もたっぷり、初めて歌舞伎に行くんだけど、という人がいたら、ぜひおすすめしたいと思いました。

201801_3  ロビーには、国立劇場のゆるキャラくろこちゃんと、岡山県井原市のゆるキャラ でんちゅうくん。

でんちゅうくんって、あの国立劇場の「鏡獅子」の作者平櫛田中氏にちなんだ鏡獅子のキャラなんですよ。デザイン的にはかわいいし、私は歌舞伎で好きですが、しかし、全国的な知名度となると何それ感強いだろうなあ。

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