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吉例顔見世大歌舞伎「仮名手本忠臣蔵五・六段目」「新口村」「大石最後の一日」

201711   大幹部勢ぞろいの吉例顔見世大歌舞伎、夜の部です。1つめは、「仮名手本忠臣蔵五段目(山崎街道鉄砲渡しの場、二つ玉の場)、六段目与市兵衛内勘平腹切の場)。仁左衛門さんが勘平ですので、菊五郎さんの音羽屋型と違う、上方の型なのかな、と思っておりました。

蓑姿の勘平(仁左衛門)が、千崎弥五郎(彦三郎)と出会うところから始まります。ニザさま、すっきりといい男なのは言うまでもありません。自分の身の上を恥じているところも素敵。与市兵衛をさっくり殺してしまう斧定九郎(染五郎)ももちろん眼福。しかしほんとにすぐ死んじゃう役で、もったいないですね。

与市兵衛宅には、母おかや(吉弥)、おかる(孝太郎)がいて、おかるを引き取りに来た一文字屋お才(秀太郎)、源六(松之助)。昨年の国立劇場は魁春、團蔵だったので、たぶんこんなに関西弁の二人ではなかったと思いますが、なんとも言えないいいお才(ちょっとセリフが聞きづらいところがあったのが残念)。

帰宅後、なんだかぼーっとしている勘平。後でわかりますが、せっかく手に入れた金を渡そうとして不破たちに拒絶されて希望を失って帰って来たんですね。しかも財布の模様で与市兵衛を殺したとも思っているし。やってきた不破、千崎の前でとうとう腹を切る勘平。勘平が撃ったのは実は定九郎とわかり、晴れて血判を押して喜ぶ勘平の表情が安らかな笑顔で感動でした。去る千崎の表情にぐっと気持ちがこもっていてよかったです。

ニザ様の勘平は、上方の鴈治郎型ともちがう、十三代目の父上直伝なんだそうです(「ようこそ歌舞伎へ」。)しどころが多い役だけに、細かく作り上げているんですね。

2つ目は「恋飛脚大和往来 新口村」。「封印切」で手を付けてはいけない金の封を切ってしまった忠兵衛と梅川のその後です。

雪の中、逃げ落ちていく忠兵衛(藤十郎)と梅川(扇雀)。せつない中にも細やかな愛情が通い合う二人です。扇雀さんきれい~。通りかかる忠兵衛の父孫右衛門(歌六)が転んだところに助けに行く梅川、優しく下駄の鼻緒をすげてくれます。ああ谷太夫さんのいい調子、と思ったら、…(少しうとうとしてしまい)孫右衛門さんが切々と胸の内を語っていました。

最後、木々越しに去っていく忠兵衛・梅川が、照明効果もあって美しかったです。あ、それから雪の中では黒子でなくて白子なんですね。

最後は真山青果の「元禄忠臣蔵 大石最後の一日」。

仇討ちを終えた赤穂浪士たちが、処分を待って預けられている細川家。大石内蔵助(幸四郎)は、心静かに過ごすよう、浪士たちに目配りをしています。若君内記(金太郎)が、話を聞きに来たりします。さて、本題は、男の扮装をして屋敷にやってきたおみの(児太郎)。婚約披露をしながら、結納の日に現れず、そのまま討入りに参加した磯貝十郎左衛門(染五郎)の真意を知りたいと内蔵助に訴えます。処分が決まったとの知らせに、十郎左衛門を呼ぶ内蔵助…。

座敷に浪士たちが集っている幕開けから、芝居が動いていて惹き付けられました。私としては、内蔵助と言えば幸四郎兄弟。青果の理屈っぽいセリフも、幸四郎さんに合っています。染さんも品のある、いい二枚目。金太郎くん、見た目は文句なく美少年ですが、難しい年ごろで、数年先が楽しみです。

内蔵助、おみのの応酬は幸四郎さんはもちろん、児太郎の熱演で見ごたえがありました(芝のぶさんもブログで、うちのぼっちゃんすごいですよって書いてました)。そこでぐっと泣きそうになっているところに、「(婚約披露の時の)琴の爪を持っておろう」と内蔵助に言われて崩れ落ちる十郎左衛門!苦悩する染さん大好きなもんですから、もう涙ですよ。

浪士に切腹を伝え、かつ私的に吉良家断絶を知らせる武士らしいニザ様でスカっとした後で、いよいよ切腹するために花道を歩いていく浪士たち、染さん、幸四郎さん。大向も盛り上がっての打ち出しでございました。

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