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「子供の事情」@新国立中劇場

Photo  三谷幸喜の新作舞台、「子供の事情」です。昭和46年の小学校4年生のあるクラスの放課後にいつも残っている9人と転校生のお芝居。舞台はドリフのコントのような教室とお馴染みの机椅子だけ。

大人、しかも年齢もバラバラな役者が小4を演じるというだけで教室コントに見えそうですが、それがどうして、巧みな脚本と、個性と実力を備えたキャストの力で、ちゃんとお芝居になっています。起こる事件は子供の世界なんですが、登場人物たちの気持ちは、大人である私たちにほろ苦さや温かさを訴えるものがあり、昭和46年という時代の懐かしさもあって、上質の人間喜劇を味わう、至福の舞台でした。ああ、面白かった。

キャストは三谷作品お馴染みの手練ればかり。クラスの相談相手アニキ(天海祐希)はCMのイメージどおりですが、おとなしいホリさん(吉田羊――いちばん小学生っぽい)、悪さばかりしているゴータマ(小池栄子――つくづくうまい。この人がいなければこの芝居成り立たないと思えるほど)、学級委員の優等生ソーリ(青木さやか)、「エノケソ一代記」でとぼけた味を出していた春海四方がおっさんくさい少年ジゾウ、恐竜博士のドテは真田丸で衝撃を与えた小手伸也、三谷さん自身である語り手ホジョリン(林遣都)。

さらに、飄々としていて常に人の話を繰り返すリピート(浅野和之)、細身の前身を自在に動かして側転までやってのけるばかりか、メリハリのきいた演技が出番よりも大きな印象を与えます。人気子役という設定の伊藤蘭!年相応なのに、なぜかオーラのある子役がハマっていて、説得力があるのと、そういえば大昔の野田秀樹の舞台(私が見たのはたぶん「ゼンダ城の虜」)で声を張り上げて舞台を走り回っていた姿を彷彿させるエネルギーで、とってもよかったです。

この癖のある面々のクラスに転校してきたジョー(大泉洋)。このキャストの中では大きくて存在感たっぷり。ファンが多いのもうなずける魅力的な大泉洋です。こんなにいい素材、かえって使い方が難しい気もするんですが、そこはさすが三谷さん、心得てます。

今回、休憩があって、ほっとしながら面白さを反芻しつつ、後半を見ることができてよけい幸せでした(休憩がないと、全編聞き逃すまい、見逃すまいと疲れちゃうと思ってたんです)。このお芝居、まったくチラシの説明の通りで、想像していた通りではあるんですが、見た印象は、なんともいえない、人に説明するのは難しいよね、と、同行者と話したことでした。

そうそう、音楽もとてもよかったです。作曲の(三谷映画常連の)荻野清子さんが、自らキーボードを弾いて、時に歌やコーラスが。まあ、歌のうまさはいろいろですが、コーラスがうまくて、心地よかった。

 

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