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團十郎・海老蔵 パリ・オペラ座公演 「勧進帳・紅葉狩」(DVDブック)

Photo    2007年3月、團十郎、海老蔵のパリ。オペラ座公演、「勧進帳」「紅葉狩」のDVDです。「勧進帳」のDVDは、同じ團十郎さんでも富樫・富十郎、義経・菊五郎とか、弁慶・7世幸四郎、富樫・15世羽左衛門、義経・6世菊五郎といった、明らかに名演とおぼしきものも入手可能なんですが、本作は、小学館DVD-BOOKシリーズということで、演目の台本がついていて勉強にいいな、と思ったのと、何といっても猿之助(当時は亀治郎)が出演しているということで、買ってみました。

「勧進帳」私の初めての歌舞伎、團十郎さんの最後の勧進帳 となったわけですが、じっくり見ると、なるほど、台詞は漢語が多く、文字で見て初めて意味がとれるものが多いんですが、 弁慶の必死の勧進帳読み・問答と、その後の義経との主従の絆、酔態、富樫との無言の心の通い合い、と、見どころが多く、やはり名作だなあと思います。字幕を見たり、音声解説を聞いたりして、この作品への理解が深まったのは、よかったです。イヤホンガイドは最初に借りて以来、鑑賞の妨げになる気がして使っていないんですが、何度も見ることのできるDVDではほんとにいいですね。

オペラ座なので花道を作れず、それがかなり演劇的効果を減殺しているのは否定できないのですが、團十郎さんの堂々とした弁慶、美しい海老蔵の富樫、手堅い四天王(権十郎、右之助、市蔵、段四郎)と、やはりこの演目のすばらしさは味わうことができます。

そして義経の亀治郎!2012年の勧進帳では、藤十郎さんが染五郎の代役で務めたんですが、歌舞伎初心者としては、丸っこい体形の藤十郎さんがあの義経?イメージじゃないと思ってしまいました。亀治郎の義経は、さすが義経という若き武将の品があって、弁慶にそこまでさせてしまった哀しみが伝わってきて、この人が器用なだけの役者でないことを思い知らされます。

もう一つの演目は「紅葉狩」。更科姫・扇雀、惟茂・錦之助と、更科姫・染五郎、惟茂・松緑という配役で見たことがありますが、この公演では更科姫を海老蔵、惟茂を團十郎さん。團十郎さんの惟茂はさすが気品があって素敵。吉弥、市蔵、右之助、權十郎、京妙も適役でよかったです。梅枝が野菊の大役を立派に務めています。海老蔵は、黙っていれば美しい姫で、扇さばきも危なげないんですが、女方のセリフはちょっとひどすぎる、いくら何でもこの役やるならもうちょっと(俳優祭の媼もひどかったですもんね)。鬼神はさすがの迫力でした。

Photo そして見たかった亀治郎の山神。写真集でも、山神の装束がとても少年ぽくて、 みたいなあと思っていましたが、やっぱり若々しい、かわいい山神で、この演目の舞踊の中でも白眉でした。

DVDには、口上も収められています。さすが團十郎さんは、気迫のこもった口調、内容ですが、最後の亀治郎、暁星のフランス語教育、最も長く、ジョークも入れて観客から笑いも起こっていました。

(長塚さんの写真集より)

2007年は、亀治郎は大河ドラマ「風林火山」で信玄を演じていた年。とてもパリ公演には行けないと最初は断ったそうですが。海老蔵から是非にと言われて行ったそうです。配役も口上も一座の三番手として重きをなしていて、パリでもダンスのワークショップを行ったりして、きっと彼にとっていい経験になったんだろうな、と思ったりしたことでした。

 

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