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六月大歌舞伎「名月八幡祭」「浮世風呂」「御所桜堀川夜討弁慶上使」

62017r    六月大歌舞伎、昼の部です。まるで猿之助強化月間(笑)。

最初は、3幕2時間近くの「名月八幡祭」。深川芸者美代吉(笑也)に惚れられているのをいいことに始終無心する船頭三吉(猿之助)。美代吉には立派で寛容な旗本藤岡さま(坂東亀蔵)もいます。越後から出てきた実直な縮商人の新助(松緑)も美代吉に憧れて、深川大祭の支度に必要な100両の金を美代吉に用立てる代わりに一緒に暮らす約束をします。しかし美代吉は思いがけず藤岡さまから手切れ金をもらうことになり、新助にやはり三吉とは切れないと告げ…。

  先日NHKでやっていた二月の「梅ごよみ」同様、深川芸者が主人公で、川船で移動するところや、芸者の意思がはっきりしているところなどが同じです。そしてお話は、あの「かごつるべ」。

松緑が、いい男度を封印して、ひたすら生真面目な、どことなく江戸に卑屈な男を好演。あきらめていた夢がかなうと思ったとたん、奈落に突き落とされた悲しみを力いっぱい表現します。

対比する猿之助の三吉が、自分勝手で適当で軽い男。申し訳ないけど、一緒に飲んでも楽しそうで、私はこっちの方が好きですね、ごめんなさい、新助さん。裸足で土間に降りた足をさっと払う動作とか、細かいリアルな所作や着物の着方がだらしないギリギリなところが素敵(入れ墨ないのかな、なんて思っちゃいました)。

しかし藤岡様も含め3人の男に愛される美代吉、うーん、笑也、きれいなんですけど、ちょっと役に負けてましたね。「梅ごよみ」の菊之助、勘九郎を見た直後だったからかもしれませんが、この役、女形としてはとてもいい役でもったいなかった気がします。むしろ猿之助がやったらおもしろかったかも。

そのほかも、亀蔵の殿様かっこいいし、新助に目をかけてやる魚惣の親分(猿弥)、女房お竹(竹三郎さん!)がとても味わい深く、そのほかの名前は出ていない脇役さんたちもなかなかよくて、いい座組でした。

2つめは舞踊で、「澤瀉十種の内 浮世風呂」。お風呂で三助の猿之助がお湯をかき混ぜたりしていると、なめくじの化身(種之助)が出てきて迫りますが、塩をかけられちゃいます。種ちゃん可憐で踊りもよかったです。衣装も軽く、風呂屋という雰囲気がちょっとほんわかするというか、ああ楽しいな、という舞踊でした。

(その後、幕見でこれだけ見ました。猿之助のふくらはぎがきれいというのでそこに注目したのと、なめくじ種ちゃん中心に。ほんとにかわいい!幕見の前に見た「花戦さ」で、主人公の萬斎さんが、れんの描いた絵を見ながら「なめくじがかわいいって初めて思った」というセリフがあったのですが、浮世風呂思い出しておかしかったです。立ち回りもやっぱり楽しかったです。開演15分前ですが、150番立ち見という盛況でした。)

3つ目は「御所桜堀川夜討 弁慶上使」。弁慶(吉右衛門)は、頼朝の命で、侍従太郎(又五郎)の屋敷にかくまわれている義経の正室卿の君(米吉)を討ちに来ますが、侍従はそっくりの腰元しのぶを身替りにしようとします。しのぶの母おわさ(雀右衛門)によれば、しのぶはたった一度契った弁慶の娘だったのでした…。

吉右衛門さん、隈取の派手な荒事仕様で登場。堂々たる弁慶で、顔を見れば未練が生まれると心を鬼にしてしのぶを斬ります。米吉かわいく、雀右衛門のクドキも立派。又五郎、高麗蔵夫婦もきっちりしていて、見ごたえありました。幼い子が死ぬ物語よりも、女形がきれいで好きかも。

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