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三月大歌舞伎「引窓」「けいせい浜真砂」「助六由縁江戸桜」

2     今月の歌舞伎座、夜の部は海老蔵の助六です。12世團十郎の助六のDVDを見て以来、いつかこの花やかな歌舞伎を見たいと思っておりました。2等の一番前の列、賑やかな河東節、花道に並ぶ傾城の行列、舞台に並ぶ傾城のL字型に囲まれて、目も耳も幸せでした。

最初は成田屋ならではの口上。絵にかいたような役者右團次さんの美声ですよ。河東節300年の由来も入った口上をよどみなく美声で語る右團次さん、かっこいい。  

そして舞台に傾城(新悟、右近、廣松、児太郎、梅丸)がそろいます。みんな若くてキレイ。廣松は意外でしたし、梅丸かわいかったー。この子たちはずーっと舞台で座っているんですが、梅丸と右近はかわいらしい表情なのに、児太郎ちょっと怖かったです。睨まないで。

そして国立劇場の雪の中から駆け付けた雀右衛門の揚巻。あの金のフサフサがついた重そうな盛装。雀右衛門さん、ふっくらとしたお顔が立派。妹分の白玉は梅枝で、これも堂々としていました。

意休は左團次ですよ。あーもう、彼の意休を永久欠番にしたい。オペラグラスでじっくり見ても、あの鬘、髭、化粧、派手な衣装がお似合いで、意休としかいえません。男伊達の男寅ちゃんもかわいかった。

ここまでひっぱって、いよいよ助六の登場。海老蔵、助六のシンプルな化粧が似合って、スラリとした水も滴るいい男。ひとつひとつの所作、表情が決まっています。私史上、最高に美しい舞台上の人物ベスト5に入りました。

そしてもう一人見たかった菊五郎さんの白酒売り、絶品です。兄弟にしては年が離れていますが、仲の良い伯父と甥のような。温かな雰囲気がほほえましく、例の股くぐりも、足の長さのちがいが笑えます。くっと背伸びをして股くぐりをさせても、品を失わないのが菊五郎さんです。

くぁんぺらの門兵衛は歌六、この方も国立劇場の伊賀越道中双六との掛け持ちで、門兵衛としては、ちょっと重々しい感じがしました。通人は亀三郎。通人というより、すっきりといい男なんですが、今何をやっても勢いがあるような気がします。「もう帰る、名を変える」とひっかけて、大拍手をもらっていました。最後には毅然とした母満江の秀太郎さん。人気者なので場内盛り上がります。

ここに挙げた以外にも、ちょっとした役にたくさんの役者さんが出ていて、筋書(舞台写真がほしくてこの日に買った)みてびっくりしました。さすが助六、豪華でめったに出ない演目のわけですね。

ラスト、探していた刀を持っていることがわかった意休を追って駆け出す助六、見守る揚巻、さあこれから、という気もしながらも休憩なしの2時間、たっぷり助六ワールドを楽しみました。

さて最初の演目は「双蝶々曲輪日記」で一番上演されるという「引窓」。人を殺めて逃げてきた相撲取り濡髪長五郎(彌十、立派に相撲取りに見えます)は、実母(右之助)に会いに来ます。その実家には異母兄与兵衛(幸四郎)とその妻お早(魁春)がいます。(この二人「双蝶々曲輪日記―新清水浮無瀬の場」で恋仲だった二人なんですね)。お早と母は仲がいいです。与兵衛は郷役人に取り立てられますが、その最初の役割は、長五郎をとらえることでした

  なんとか長五郎を逃がそうとする右之助、とらえてくれと言う長五郎、義理と役目と情愛の板挟みになる与兵衛。「一本刀土俵入り」を思い出す、幸四郎、魁春と右之助の温かくてせつない、でも後味のよいお話でした。右之助さん大熱演。ただ、ちゃんと「歌舞伎見物のお供」でもう少し詳しくお話を予習していけばよかったと後悔。

  真ん中は短い「けいせい浜真砂」。。「浜の真砂は尽きるとも…」という名台詞以外、内容はさっぱりわからないんですが、歌舞伎の本ではよく写真を見る「楼門五山桐」の五右衛門がその娘の傾城に置き換えられたというものですねちょっと髪の乱れた藤十郎さんと、眼福な仁左衛門さん。豪華な舞台装置と、上方の大御所お二人で、とにかくめでたい感じがしました。

  というわけで、三月大歌舞伎、昼夜ともに豪華な顔ぶれと充実した演目で大満足でした。これに国立の「伊賀越道中双六」、ごちそうさまでした。

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