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「仮名手本忠臣蔵第2部 道行旅路の花婿、五段目~七段目」@国立劇場 2回目追記あり

Photo_4  国立劇場50周年の3か月連続での「仮名手本忠臣蔵」完全上演の第2部です。第1部(大序~四段目)は初めての忠臣蔵をたいへん面白く見たわけですが、第2部はしばしば上演される五段目~七段目、しかも菊五郎・吉右衛門の大御所の出演とあって楽しみにしておりました。

この仮名手本忠臣蔵、一部もそうですが、通しなのに、役者が段によって違うんですよ。いくら30分休憩してお弁当食べたからと言って、主役が変わっちゃうなんて(錦之助→菊五郎とかね)、と思わないではないですが、まあそういうものなんでしょう。

 まずは勘平(錦之助)・おかる(菊之助)の道行旅路の花婿。舞台は桜、絵にかいたような美男美女の道行、気持ちのよい浄瑠璃(筋書きに浄瑠璃の詞がありまして、ちょっと早く来て読んでおけばよかった)と、楽しんでいると亀三郎の伴内。亀三郎さん、先日のらくだの死体役もよかったですが、コメディリリーフの伴内も楽しそうでよかったです。

五段目、山崎街道鉄砲渡しの場、二つ玉の場。五段目山崎おかるを身売りさせて50両を手にした父与市兵衛が斧定九郎(松緑)に殺され、金を奪われた後、いのししを撃ったつもりで定九郎を射殺してしまった勘平(菊五郎)。大金を得て、これで仇討ちに加われると喜びます。定九郎、出番は短いですが、二枚目の役どころらしく、松緑とは贅沢な。

六段目、与市兵衛内勘平腹切りの場。与市兵衛の百姓家に、おかるを連れに来た一力茶屋のお才(魁春)と源六(團蔵)。与市兵衛が帰ってこないので話が行違って世話物風のすったもんだ。團蔵さん、先月に続いて大活躍で、見ていて気持ちがいいです。魁春さんもピタリ(これで出番終わりです)。

与市兵衛の遺体が運ばれてきて、嘆くおかるの母おかや(東蔵)。優しい老母の激しい怒りをたっぷり表現します。そして郷右衛門(歌六)、弥五郎(権十郎)がやってきて、いよいよ菊五郎さんの勘平腹切り。前に、菊五郎さんが浅草歌舞伎の松也を指導するところをテレビで見ましたが、さすが当たり役。無駄のない計算された動きに、勘平の無念をきっちり表現する名人芸でした。

いよいよ七段目、祇園一力茶屋の場です。有名な、大星由良之助(吉右衛門)の茶屋遊び、仇討ちを迫る三人侍(亀三郎、亀寿、隼人)。そして、力弥(種之助)の届けた密書を読む由良之助、鏡で盗み読むおかる(雀右衛門)、気づいておかるを身請けしようという由良之助。

このあと、おかると兄寺坂平右衛門の場面がたっぷりあります。この場面、もし昔からこのようだったのだとすると、ある時観客がものすごくウケて、人気役者がこれでもかとアドリブでやったのが定着したのでは、という風に想像してしまいました。脚本家には書けないシーンというか。とにかく又五郎さんと雀右衛門さん、大熱演で、こちらも熱くなりました。

最後は待ってましたの由良之助再登場。あれだけいろいろあったのが、由良之助の説得力あるセリフと本来の由良之助に戻った立派さ。いろいろすっきりして、気持ちよい幕切れです。先月の由良之助は幸四郎さんでしたが、今月は吉右衛門さん、もちろん個性はちがうんですけど、体格やスケール感が似ていて、一番違和感がない配役でした。

今回もそれぞれ違う趣の芝居、義太夫も道行以外は平易な言葉でわかりやすく、役者のセリフとの掛け合いも洗練されていて、やはりよくできた演目だなあと思いました。

さて、来月も楽しみです。

(追記)

人間国宝3人による仮名手本忠臣蔵の人気の段、もう一度じっくり見たいと思って、今度は特別席で見てしまいました。道行、細かい所作も含めてうっとり見ましたし、とてもお年には見えない若々しい菊五郎渾身の勘平、きめ細かな演技に感動。

そして7段目は、見どころを逃さず見ました。又五郎さんの熱演はもちろん(仇討ちに加えてもらえることになった時の、場内一斉の「よかったね」という盛り上がり!)、さすがの吉右衛門由良之助、これ以上の豊かな声色の、大人の由良之助を見ることが、私の生きているうちに、あるだろうかと思うような素晴らしい演技でした。

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