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五月大歌舞伎團菊祭「鵺退治」「寺子屋」「十六夜清心」「楼門五三桐」

1605kabuki2 GW、ヒマになっちゃったので、歌舞伎座團菊祭の昼の部に行ってきました。というとちょっと失礼ですが、團菊祭、そして、菊五郎、吉右衛門と祖父二人が現人間国宝と言う現在の歌舞伎界で血筋としては頂点に立つ菊之助長男和史くんのお目見えですから(夜の部のみの登場ですが)、豪華な顔ぶれにバラエティに富んだ演目、義太夫も装置までも立派で大満足でした。

まずは「鵺1605退治」。頼政(梅玉)が、帝に害をなす鵺(ぬえ)を退治し、恋仲であった宮中の美女菖蒲(あやめ)の前(魁春)を妻にすることを許される、シンプルで痛快なお話、54年振りの上演だそうです。

着ぐるみの鵺がちょっとかわいらしく、梅玉、又五郎も立派で、関白の錦之助もはまっていて、なかなか楽しかったです。

次は「寺子屋」、2013年5月の歌舞伎座杮落し公演で、幸四郎の松王丸、魁春の千代、三津五郎の武部源蔵、福助の戸浪で見ています。今回は松王丸が海老蔵、千代が菊之助、源蔵が松緑、千代は梅枝。様式美の義太夫もので、腹に力を入れて朗々と台詞を響かせる演目ですが、若々しい力を感じました。海老蔵のこうした古典は、意外と見ていないのですが、押し出し、お顔の拵えの見事さ。単純な筋なんですけど、あの大きな目に涙が光っているのを見たらやっぱり泣けてしまいました。

菊之助の立派な奥方ぶりはいうまでもないのですが、梅枝の戸浪もなかなか立派で、台詞に聞きほれてしまいました。

3つめは「十六夜清心」、世話物の名作です。遊女十六夜(時蔵)といい仲になって寺を追われた清心(菊之助)、二人で心中しようと川に飛び込みますが、十六夜は白蓮(左團次)に助けられ、清心は泳ぎが得意なため死に切れません。時蔵は見慣れた菊五郎さんの世話女房のときより、女っぷりが上がってきれいです。

生き残った清心は、求女(松也)に出会い、介抱をしているうちに大金を持っていることに気づいて(何で歌舞伎の人って知らない人に大金持っているって話しちゃうんでしょう?)もみあっているうちに彼を殺してしまい、悪に目覚めます。

色男に、人間の欲望をむき出しにした名セリフ。たった30分前には、忠義のためにわが子を犠牲にする気丈な奥方を演じた役者とは思えません。この振れ幅の大きさ、どちらも素敵なんですが、こんなに頑張っちゃって大丈夫なんでしょうか、菊之助さん。

松也も連続の大役、悪くはないのですが、ちょっとこの方線が太くて、ほんとはやるなら清心なんだろうなと思ってしまいました。

このお話、まだ先があるんですが、通しで見たい感じの演目です。

最後は「楼門五三桐」。吉右衛門さんの立派な五右衛門と、花を添える菊五郎の久吉。大向こうの声も「待ってました」とにぎやかで、歌舞伎座全体が心から楽しんでいる中、響き渡る菊五郎さんの声(病気がたいしたことなくてほんとによかった)、小悪党の話から一転おめでたい(盗賊なんですけどね)気持ちになりました。

そうそう、今日、歌舞伎写真家の福田尚武さん(この方)がスタッフと一緒にいらしていましたよ。お元気そうで何よりです。いい写真がたくさんとれたかしら。

(追記)

NHK「菊之助 挑む!歌舞伎を受け継ぐ男の試練」を見ました。和史くんのお目見えを機に制作されたもののようでしたが、先代萩の沖の井(玉さま)、碇知盛(吉右衛門)、女殺油地獄(ニザさま)、十六夜清心(菊五郎)のけいこ風景や、籠釣瓶、子狐礼三の映像があって、最近みたものが多く、とても興味深かったです。

お稽古の時間はそう長くはとれないのでしょうが、人間国宝のみなさんのお稽古のきめ細かなこと、ニザ様、与兵衛の目配りで「下の白目が見えちゃいけない」なんて。この美貌と実力を備えた菊ちゃんが、それはそれは真剣に取り組む様子にほれぼれしました。

その傍らには、梅枝、右近、萬太郎くんたち(時蔵パパのお稽古も)。そりゃーこの方たち、めきめきうまくなるでしょうねえ。見逃せませんね。

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