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「現代狂言X」@国立能楽堂

Gendaikyogen粟谷能の会で初めて見て、かっこいい!と思った野村万蔵さん、なかなか狂言で見る機会がなかった(粟谷能では能に出演されてたので)のですが、南原清隆ナンちゃんと現代狂言の会を続けているというのを知って、国立能楽堂に行ってきました。

ちょっと後からとったお席は中正面4列目。柱で見切れるときもありますが(しばらく重なって表情が見えない時も)、橋掛かりまで、舞台全体の雰囲気が味わえて、かなりお得な席です。

出演者はナンちゃんのほか、体操のお兄さんの佐藤弘道、イワイガワの岩井ジョニ男、ドロンズ石本、セイン・カミュなど。あと、お笑いコンビのエネルギー、やるせなすの人も出ているんですが、初めて聞く名前でした。

始めにセインの事前説明。バタ臭い(かっこいい)外見も生かしててきぱきと笑いをとり、とってもよかったです。

さて、1つめは古典の「千切木」 きいたことのある話だと思ったら、2012年の萬斎さんの「狂言の現在」 で見ていました。連歌の会に仲間外れになり、踏みつけられる太郎(ナンちゃん)、怖い妻(石本)にけしかけられて仕返しに行きますが、あえなく居留守をつかわれるというお話です。

狂言の万蔵さん、経験と若々しさを併せ持ついいお年頃で、やっぱりステキ。そして、最長10年この現代狂言を続けている皆さん、素人とはいえ、しっかりご指導を受けているようで、声もしっかり出ていて、でもちょっと一人一人におかしみがあって。石本は体型もあって、鬼嫁がよく似合っていました。

休憩をはさんでいよいよ新作の「不思議なフシギな鳥獣茶会」。アリスのお茶会をモチーフに、狂言の時代の太郎冠者(万蔵)と、現代のサラリーマン現太郎(ナンちゃん)が、洞穴のお茶会でトランプやウサギやカエルに会って…という展開。

雅楽の管楽器(稲葉明徳)と、ガムランも使った打楽器(和田啓)の音楽がたいへん心地よくて秀逸でした。

やっぱりこういう演目の方が、出演者の個性が出てこのメンバーに合っています。ナンちゃんって、ずいぶん長いこと活躍していますが、若い頃と少しもかわらない軽快な動き。社交ダンスもそうですが、凝り性というか、つきつめるタイプなんだなと思いました。岩井はもともとキャラが好きなので、もっと見せ場があってもよかったくらい。

エネルギーの平子悟は、声もよいイケメンで、どうみてもお笑いより俳優に向いているのではと思いました(お笑いにイケメン不要と思っているわけではないんですが、この方の雰囲気がシリアスな芝居に合ってる気がして)。

終盤は、みんな出てきて盛り上がります。みんな能舞台にありえない扮装ですが、それもまた楽しい。太郎冠者と太郎のやりとりに、心がなごむような終わり方でした。

正直にいうと、もうちょっと笑える方が好みなので、これだけやれる出演者が揃っていながら、脚本が今一つだとは思うんですよ。もう皆さん素人が狂言の真似をしているという面白さはない(もちろん本職との差はありますが、新作ではそれほど感じない)ので、その先はしっかりした脚本が必要なのでは、と思ってしまいました。

新作歌舞伎があそこまでがんばっているんですから、演者自身が観客にアピールできる現代狂言と言う形で、もっと何かできるのでは、という可能性も感じました。現に、お客さんもいつもの狂言の方よりもずっと広い層で、小さいお子さんを連れてきている方もけっこういましたし。

カーテンコールは音楽も盛り上がって、演者が観客席でハイタッチしてくれて(万蔵さんにしそこなった!)みんな大喜び。こういうの、普通の狂言からは考えられないので、いいですね。

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