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壽初春大歌舞伎「女暫」「黒塚」

2015012先日、歌舞伎座の昼の部に行っておめでたい気分になったものの、新しい歌舞伎座に初めて出演する猿之助の「黒塚」の評判がとてもよいので、幕見(←2度目)を狙って行ってみました。今度こそ愛用のオペラグラスを持って。そうしたら2つめの「女暫」の開演直前で、通しで買えたので、立ち見だけど女暫から見ることに。

女暫」、今月の筋書は買ってあるけど、まさか観られるとは思っていなかったので読んでいなくて、大勢の登場人物の関係など、今一つ話がわからず(帰ってから読みました)。しかし、悪役の隈取の範頼(歌六)、軽快な動きの雲斎(又五郎)、成田五郎(男女蔵)はじめ腹出し奴の装束の面白さ、二枚目したたってる義高(錦之助)と、皆さんメリハリがきいていて見た目もとりどりでそれなりに楽しく見られます。かなり役の男女を入れ替えている「女團七」とちがって、女暫は、暫以外の役はわりとそのままなんですね。

ようやく巴(玉三郎)が「しばらくー」とゆっくり登場(立ち見席からは、團子ちゃんにお茶をもらうところは見損ねましたが)。今まで聞いたことのない玉さまの朗々としたつらねにも驚きましたが、そのお顔の整ってきれいなこと。大仰な衣装に埋もれるような、生きている日本人形のような顔をくっと上の方の席に見せてくださったところといったら。

そこからはなんとなく話の流れもみえて、七之助の「大和屋のお姉さん~」というやりとりもほほえましく、歌舞伎を絵にしたら、とか、来日した外国人に1つ見せるなら、これかも(暫なのかもしれませんが)などと思いましたです。

そして、お約束を知らなかったのでお得感を楽しめたのが、播磨屋と染めた着物の吉右衛門と玉さまの六法のやりとり。「この重い衣装を早く脱ぎたい」という玉さまがほんとにか弱い女性ががんばってこのお役を務めました感があり、吉右衛門さんのくだけた雰囲気も、このお二人はさぞや長年共にいろいろな大芝居を演じてきたであろうというのを感じて楽しかったです。

そうそう、後からちょこちょこ出てきた手塚光盛、やっぱり弘太郎ちゃんだったんですね。そして、セリフはほとんどなかった腰元でひときわ美しかった(たぶん)京由、チェックしましたよ(今回お姫様の梅丸さんは抜擢なのかもでしたが、眉がへんで今一つでした)。

さてさてお待ちかねの「黒塚」は前の席でゆっくり。

こちらは打って変わって、老女(鬼女)の猿之助、後は山伏(勘九郎、門之助、男女蔵)と従者(寿猿)しか出てきません。1場は能の動き(といっても本物よりはずっと派手)。今月これだけの猿之助さん、エネルギー十分で、声も響くこと。衣装も老女らしい色合いなんですが凝っていて、オーラをまとっています。寿猿さん、寝転んだ動きからいいなあと思っていたら、2場はかなり見せ場があって、軽快で若々しかったです。

その2場の猿之助の舞踊。見たことないような踊りなんですが、静かかと思えば軽やかにはずみ、何とも一瞬人間ではなくなったように見えるところがあり、圧倒されました。幻想的な照明や囃子方も大迫力。3場は山伏と鬼女の対決でさらに盛り上がりましたが、構成や山伏との動きのバランスに感心。

この演目は、2代目猿之助が初演したそうで、先代の舞台も相当当代の記憶には残っているのでしょうが、猿之助さん自身が、どうすれば舞台の空間の緊張と緩和、躍動と静寂を作れるか、自分が輝けるかを周到に演出しているのではないかという気がしました。そして、この方、こういうものが自分自身で作れない芝居には出ないということなのかなあと。

猿之助さんを初めて見たわけではないのに、とにかく役者としての凄さに改めて感動した夜でございました。

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