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ゴルドーニ戯曲「抜目のない未亡人」

Nukemebook_三谷幸喜の「抜目のない未亡人」 は、18世紀のイタリア喜劇を原作としているということでしたが、比較文学者として高名な平川祐弘先生の翻訳本が出ており、解説も面白いとのことなので読んでみました。

ヴェネチアの美しい未亡人(亡夫はお金持ちの老人)ロザーウラを射止めようとイギリス人、フランス人、スペイン人、イタリア人が競争し、ロザーウラの妹エレオノーラや亡夫の弟パンタローネ、侍女マリオネット、宿屋のアルレッキーノが絡むというシチュエーションや、手紙の取り違え、ロザーウラが仮装して本心を聞き出すという筋立ては同じで、確かに原案はこの戯曲。

しかし、ロザーウラがブランクのある大女優で男性たちが映画監督というシチュエーションや、出演者に加えたちょっとした設定、仮装の際の各国の個性などなど、今現在の日本で見て十分面白いものに変えた三谷さんの豊富なアイディアには、改めて感心しました。それが、これだけ立て続けに作品を発表し続けている中で実現できていることもすごい才能です。

戯曲の方に戻ると、登場人物がみな生き生きとしていて、まあ翻訳がかなりこなれていることもあるのでしょうが、18世紀半ばという時代にしては、すんなりと読めます。この時代、ヴェネツィアは経済の中心から離れ、むしろ文化的な存在であり、だからこそ当時国力をつけていたイギリスやフランス、スペインから遊びにくるところだったという背景がこの戯曲を成立させているんだそうですよ(解説をだいぶはしょってます)。ゴルドーニがフランス人に対して、ムッシュ・ル・ブローを軽薄に書いたことの言い訳も交えて書いた梗概も解説に載ってます。

平川先生は東大の定年退官後にこの翻訳を出版しているのですが、この時代の戯曲やら、私どもには読みようがありませんから、これからも面白いホンを見つけて翻訳してくださいな。

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