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七月大歌舞伎「天守物語」-初めての一幕見

6841893_2089809653_36small_2中車の評判がよい七月大歌舞伎(っていうか、俳優香川照之の演技がすっかり歌舞伎調になってませんかって感じです)、初の一幕見で「天守物語」を見てまいりました。

幕見のチケット発売時刻は17:55、19:25の開演の1時間20分前です。17時半過ぎに行くと、あれ、意外と列の人は少ないな、赤い毛氈をひいた椅子に座って待てるのか、と思ったら、礼儀正しい案内人が「立ち見ですがよろしいですか」。夜の部の最後の演目なので、すでに通しでチケットを買った方がたくさんいらしたのですね。私のチケットはなんと100番ちょうどでした。演目の時間によってチケット代がちがうようで、2時間近くある天主物語は1800円でした(短いものは800円というのもあります)。チケットを買ったら、集合時間までは自由に過ごせます。

開演30分前に集合とのことで、幕見専用の4階直通エレベーターで上がります。幕見のお客は1階~3階に足を踏み入れられないのですが、地下の木挽町広場は普通に行けますからね、閉まってなければお土産も買えます。
さて、時間になって、チケットの番号順に並びます。外国人の観光客の方も多数。英語のイヤホンガイドを借りていました。

私はちょうど中央近くの場所に当たりました。目の前の4列ほどの席も、その前の席とは区分けされているので、幕見なのでしょうか。同じ値段で普通のお席で、お弁当も食べられるので、お得ですね。

初の幕見の感想は…「全然見える!」。そうです、シアターオーブのA席よりはずっとちゃんと見えますし、台詞も明瞭に聞こえます(それは役者さんがさすが)。花道はすっぽんがギリギリ見えるくらいですが、舞台全体の雰囲気は十分伝わってきます。

しかし、玉三郎と海老蔵の美しさを味わう演目なのに、私ったら、オペラグラスを忘れちゃったんですよ。目を凝らして見つつも、ああ、どんな席でもお顔がしっかり見られるオペラグラスなのに、と悔しく思っておりました。

さて、ここからやっと本題。

「天守物語」は泉鏡花の名作の歌舞伎版。姫路城の天守の主、富姫が、迷い込んできた若い武士図書之介に恋をし、城の者と戦って…という幻想的なお話です。

富姫の玉三郎は、ただ美しいだけではなくて、その年齢不詳の天守の主としての貫録があって、ああー他の役者はあり得ないという説得力。初めて見る海老蔵は、もちろんシュッとした色男ですので、富姫がかわゆく思うのもなるほどと思う雰囲気。愚直なくらいの台詞回しなんですが、図書之介自身、見方によってはもうちょっと何とかならなかったのと思うような不器用な男なので(失礼)、なかなか合ってるなと思いました。

前半で富姫を訪ねてくる亀姫の尾上右近、遠目ながら、スラリとした容姿が、玉三郎と好一対で、かわいらしいながらも、異形の怖さがあって、富姫とのやり取りがほほえましく、もっとはっきり見たかった!先月見た児太郎と同じ年くらいなのに、ずっと役にハマっているように思いました。なんたって名優六代目菊五郎のひ孫さんですからね。その後素顔のお写真を見て、これからたいへん楽しみだなあと思いました。

他の役者も、澤瀉屋の実力派、いつも元気な猿弥ちゃんや、りりしい市川右近、こんな役もできるのかの舌長婆の門之助と、皆さんきっちり脇を固めながら存在感バリバリ、侍女の吉弥もよかったです。

そして追手の武士修理役の中車、初舞台の「ヤマトタケル」のぎこちなさがうそのように、キレキレの動きで時代物の武士になりきっていました。そういえば、この方のお顔、江戸や明治にいかにもいそうな雰囲気ですもんね。

ってことで、天守物語、2時間の通しで、過不足なく物語を語ってくれて、こういうのも歌舞伎なのかと思った次第でした。

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