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シネマ歌舞伎「ヤマトタケル」

Yamatotakeru猿之助、中車の襲名公演である2012年のスーパー歌舞伎「ヤマトタケル」をシネマ歌舞伎でやるというので、見てまいりました。歌舞伎とは縁のなかった私も、先代の猿之助さんが、新しい現代の歌舞伎を作り上げた「ヤマトタケル」のことは知っていましたので、これから見る機会はあるかもしれませんが、華やかなこの舞台をじっくり見たいと思ったわけです。まさにじっくり、全3幕、休憩2回をはさんで4時間10分の長丁場です。見切れるか心配だったのですが、全編楽しく見ました。

あらすじは、古事記そのままで馴染みがあるのですが、それより、手塚治虫の「火の鳥」のヤマト編を思い出しながら見ていました。話はわかりやすいし、セリフはややくどいほど説明がしっかりしているので、余計なことは考えずに神話の世界に没頭できます。3幕それぞれに早変わり、立ち回りの見せ場や登場人物の活躍シーンがしっかりあって、ほんとに娯楽大作なのに感心しました。

バックの照明が暗くて、スポットライトが多いのが、伝統作品との一番のちがいです。その分、絵のセットが少なくて、現代演劇のような質感がありました。

毛利臣男さんの衣装がまたこのうえなく豪華で、登場人物も多いうえに衣装替えも多く、またひとつひとつが凝っていて、シネマ歌舞伎のアップを堪能しました。役者の皆さん、あの頭飾りはさぞ重かったことでしょう。中車など、明らかに衣装に着られてる感じでした。

さて、澤瀉屋さんたち、この豪華な衣装に負けない熱演です。猿之助さん、これが初役と思えないはまり役。ヤマトタケルは勇者ですが、心優しく、ちょっと中性的な部分もあって、彼にぴったり。しかも襲名公演ということで、彼の覚悟とタケルの決意が重なって、とても素敵でした。もちろん舞の部分の美しさもよかったです。

右近は昨年の十月歌舞伎で見ていますが、姿も声もよい、絵にかいたような役者らしい役者で、タケヒコにもぴたりです。あれ、彌十郎さんかなと思ったら、2役でいつもながら役にはまった見事な敵役、猿弥、猿四郎の二人もコンビが面白く、盛り上がりました。女形もみなさんきれいで、倭姫の笑三郎さんはぴったりだし、テレビでよく見る春猿さんのお芝居は初めてでしたがさすが色っぽく、笑也も貫禄で、ミヤズ姫はまたちょっとちがっていて感心しました。

配役についてはほとんど知らずに見たのですが、出番は少ないのにキラリと光って心が惹かれたのが、尾張の国造の竹三郎さん、そして帝の使いの月乃助。これがあの通に評判な竹三郎さんだったのかと、その若々しさ、面白さに驚きました。月乃助さんもこの人なんか出番が少なくてもったいないと思ったら、元は右近とダブルキャストでタケルをやった方なんですね。右近さん好きだけど、月乃助さんの方があっていそう。しかしこの二人をチェックするなんて、私見る目あるなと思ってしまいました。

そしてその中で、動きはほとんどないもののヤマトタケルに立ちはだかる父帝という重要な役どころの中車。映画やテレビでは彼の名演技をさんざん見ているわけですが、それでも歌舞伎はやっぱり体幹の強さとか、声の操り方とかがちがうものですね。それを超えてなお心を伝えるのは難しいのだなと思いました。

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