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歌舞伎DVD團十郎と雀右衛門の「助六由縁江戸桜」

Sukeroku名女形 雀右衛門」を読んで感心していたところに、團十郎の助六のDVDの揚巻が雀右衛門だと知って、見てみました。どんな歌舞伎の本にも必ず出ている、歌舞伎十八番の有名な演目、今からちょうど10年前の2003年の正月公演です。

役者がそろっているというのはこういうのを言うのか、と、役者さんそれぞれの柄が出た名演を、たいへん楽しませてもらいました。

最初の段四郎の口上からしてきまっていること。この江戸から抜け出てきたような古風なたたずまいとユーモアに、これが当代4代目猿之助の父上かと感動。あとから出てくるくゎんぺらの門兵衛も最高でした。

初めは花魁が5人華やかに出てきて、のんびりと話が進みます。そして登場する髭の意休の左團次の顔のこしらえと表情のいいこと。いよいよ最高の傾城揚巻の雀右衛門の登場です。このとき82歳!あごの輪郭にはさすがに年齢を感じますが、アップになっても美しいし、声も他の女形よりも低いのに、助六にぞっこんのかわいらしさが表現されていて、これなのか、と渡辺保さんの気持ちを少し理解することができました。白玉の芝雀もかれんでかわいらしいです。

さて、助六がやっと出てくるのは始まって50分になろうとするところ。傘と衣装と顔のこしらえがまさに一つの絵です。ここからは向かうところ敵なしの意気軒高な助六の痛快な場面が続きます。大好きな市蔵・亀蔵兄弟や、さきほどの門兵衛も面白かったんですが、この中では松助さん。軽妙ないい役者さんで、これがあの松也のお父さんで、この後すぐ病死されたのは惜しいなあと思いました。

助六の兄の白酒売り新兵衛が菊五郎。こういう役が似合うこと、さらに、人間国宝田之助さんの兄弟の母満江がまたなんともいえないおかしみがあふれていて感動でした。

こんなに面白いのに、最後は尻切れみたいに終わっちゃうんですが、この後までやったら、こんなふうな楽しさは残らないのかもしれません。

DVDは、字幕や解説が出て、とくに字幕は、抑揚が過ぎたり、昔風の発音で聞き取れなかったところを補ってくれて、鑑賞には邪魔にならなくてありがたいです。でもやっぱり生の舞台で見てみたいものです。

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