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NYミュージカル-アダム・パスカルの「Memphis」!

Memphis1アダム・パスカルの「Memphis」が8月5日にクローズ というのを嘆いていた私ですが、なんと、いろんな事情が重なって、見に行くことができました!せっかくなので、ほかにもブロードウェイのミュージカルを見てきました。十数年ぶり、楽しかった!

左は、ブロードウェイの大きなイルミネーション、この写真は、JFKにたくさんあったリーフレットにも、また街中を走っているバスにも使われていました。ブロードウェイのポスターは、キャストがどんどん変わってもいいように、特定のキャストの顔は使わないのが普通のようですが(「レ・ミゼラブル」や「ウィキッド」のように)、アダムになってから、これが使われるようになったんですね。Memphis3_2観る前からワクワク!

見られることがわかってから、あわててCDで少しだけ予習。白人ながら黒人のロックンロールに魅了され、その素晴らしさを広めたDJヒューイの話というのは知っていましたが、詳しいことはCDと舞台で初めて知りました。

(もうクロージングなのでネタばれしてしまいますが)ヒューイはまずラジオで、さらにTVショーで成功しますが、黒人シンガーのフェリシアとはMemphisでは州の法律で結婚できず、また、全国ネットワークに加わるには、きちんとしたスーツを着て、白人ダンサーしか使ってはいけないと要求されるのを断ってクビになってしまいます。フェリシアはデビューと結婚ができるNYへ行こうといいますが、ヒューイはMemphisを離れることはできないと歌いあげるのが「Memphis Lives in Me」です。そして数年後、デビューしたフェリシアは、コンサートツアーでMemphisに戻ってきてヒューイ(ラジオのDJを細々とやっている模様)を訪ね、コンサートに出てくれないか、と頼みます。フィアンセもいるというフェリシアに、躊躇するものの、結局参加するヒューイ、ここでエンディング。

アダムは、歌はもちろんですが(相変わらず声が大きい!)、なんかほかにとりえのない不器用で一途、ちょっとマザコンなヒューイを、全力で演じていました。今まで見た中で一番スリムになって、相当ダンスも練習した感じ(←ちょっと失礼)。ブロードウェイの主役を演じるって、並大抵のことではないんだろうなと思いました。このヒューイ、服の趣味が悪いという設定で、たしかに柄on柄とか、へんな衣装がいっぱいあるんですが、アダムはもともと顔が小さく、さらに身体を絞り込んでいてスタイルがいいので、そんなに、いや、ちょっとしか、かっこわるくはありません。でも服がヘンというこの設定、すごくかわいくて、ヒューイを愛すべき存在にしています。

ほんとうに、アダム自身の個性と、ヒューイという人物の造形がうまく重なり合って、演劇としての奥行きとかドラマとしての見応えをつくりだしていたのは、すごいと思いました。せりふも多くて、かつてRENTの歌詞が覚えられなくてテーブルに貼ってたという人と同一人物とは思えなかったです。

ところで、彼ってコンサートやライブの間、よく水を飲むんですけど、演出の中で、お酒のボトルや水を飲むシーンがけっこうありました。ほんとに飲んでるんだけど、ほかのミュージカルでは水飲むシーンなんてあんまり見ないので、もともとの演出なのか、アダムのための演出かなあと思ってしまいました。

その他のキャスト、フェリシアはオリジナルのMontego Gloverで、かわいくて歌もすばらしい。そして、ヒューイが惹かれる黒人のロックンロールは当然かっこよく、とくに巨漢のボビーは身軽にバクテンまでして盛り上げます。ヒューイのママも肝っ玉かあさん風で楽しく、DJボックスや、TVショーの演出もよくできていて、すごく楽しめました。

でも、このミュージカル、後味が悲しいんですよね。ヒューイがフェリシアと一緒にNYには行かない、メンフィスを捨てられないという「Memphis Lives in Me」、作曲のデヴィッド・ブライアンのピアノ伴奏だけで歌うbroadway.comのビデオでも十分素敵でしたが、舞台ではコーラスも美しく、アダム渾身の1曲で、聴いていて体が熱くなるくらい感動しました。その感動のあとの場面、一転しょぼくれた感じ(ちょっと老け過ぎ)のヒューイ、フェリシアのコンサートに参加するのも、そうじゃないとミュージカルのエンディングが盛り上がらないからという無理やりな雰囲気がちょっとあります。見ている方は「Memphis Lives in Me」の感動がちょっと抜けず、ヒューイかわいそう、という気持ちが。ほかのブロードウェイミュージカルのハッピーエンディングと比較すると、すかっと感がやや弱いかもしれません。それで終わっちゃったのかなあ。

たしかにディスカウントはされていたけれど、満席で大盛り上がりでスタンディングオベーションなのに、終わってしまうのは本当にもったいないなあと思いました。

(追記)

2015年2月、日本版「Memphis」を見てきましたよ。アダムを思い出しながら。山本耕史のヒューイ、濱田めぐみのフェリシア、熱演でとってもよかったです。やっぱりヒューイかわいそう。

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