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こんぴら歌舞伎大芝居「伊賀越道中双六 沼津」「羽衣」

2404_konpira_20240416215701 こんぴら歌舞伎大芝居第一部です(第二部の感想)。ひとつめは「沼津」2019年9月の吉右衛門さん十兵衛・歌六さん平作で2020年3月の幸四郎さん十兵衛・白鸚さん平作の無観客配信で見ていますが、幸四郎さん十兵衛の舞台は初めて。無観客で1回だけなのに幸四郎・白鸚親子がとてもよかったので、白鸚さんが今回来られなくて残念ですが、鴈治郎さんの平作もいいだろうなと楽しみにしていました。

 冒頭はのんびりとした雰囲気で茶屋のやりとり、お腹の大きな旅人の女房(鴈成)が喉をつまらせて沸かせます。荷物持ち安兵衛(染五郎)に用をいいつけた十兵衛(幸四郎)は、雲助の老人平作(鴈治郎)の申し出で荷物を持ってもらうことにしますが、平作は重い荷によたよたして仮花から花道を回るのが危なっかしくておかしい!さすががんじろはんで、老人に作ってはいてもお若いので、全編エネルギーに溢れていました。そして仮花近くのお席から真近に見る幸四郎さんの白塗りのお顔がお人形のようにきれいで感激。

十兵衛は平作の娘お米(壱太郎)に会い、ひとめぼれ、平作の家に泊まることになります。夜更け、十兵衛が平作に塗ってやった薬を盗ろうとするお米。病の言えない夫のためにと口説きますが、台詞も少し変えているのか、いつもよりわかりやすい気がしました。

十兵衛が平作が養子に出した息子とわかるも、お米の夫の仇に恩がある十兵衛は何もいわず立ち去ります。しかし仇の居場所を知りたい平作は、十兵衛を追いかけ、命をかけてそれを聞こうとします。必死の平作、とうとう十兵衛は、お米が聞いているのを承知で居場所を叫びます…。二人の苦悩がぶつかり合うクライマックス。前半ののんびりとした面白い雰囲気から感動的な幕切れです。

安兵衛の染五郎が、もちろん若いんですがしっかりとした芝居。亀鶴さんの孫八も出番は短いながらびしっとしたいい侍ぶりでぴりっとします。二部もですが、この一座の配役が皆さん合っていてほんとに見ごたえがありました。

2つめは羽衣。能衣装で白塗りの染五郎がスラリとしていて美しくてご見物感動。やはり染五郎が来るならこういうのを(さっきの安兵衛とは大違い)という期待に応えてくれるのがよくわかっていらっしゃる。そして天女の雀右衛門さんが美しく登場。いや、顔の小ささをみると、天の人なのは染五郎では、なんて思っちゃいけません。

天女のお召し替えの間、一人で踊る染ちゃんですが、背が高く、舞台から美があふれるよう。丁寧に踊る姿は、役者一本でやっていく気概とか、真剣なお稽古という言葉が浮かびました。

最後はさらに美しい衣装をまとった雀右衛門さんの宙乗り。明るいぶどう棚を通して、二人の黒衣で宙乗り機構を動かす様子が見えます。金丸座の空間に雀右衛門さんの占める部分が大きくて、うっとりしました。

ああ、こんぴら歌舞伎、楽しかった!法被を着て金丸座前で皆さんとお話していた片岡町長はじめ、お茶子その他多数のボランティアの町の皆さん、どうもありがとうございました!

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